君はなくなく
暑い。
曇ってて気温も殺人的な暑さから、半殺しな暑さくらいになってる気がするが、暑い。
体力がないのか昼間だというのに、眠くなる。
部屋を涼しくして眠る。
こういう時は眠るに限る。
しばしば覚醒し、水分を取る。
いいかい。
重々、皆も解っているとおもうが
とてもとても暑い。油断してはいけない。
この私が寝汗を感知するほど暑い。
異常事態である。
さて、何度めかの覚醒の時のこと
いい加減起きるかなぁなどとボヤけている私の耳に、ヒヨドリの鳴き声が届く。
ヒヨドリという鳥はどの鳴き方をさせても、まぁ、とても響く大声の持ち主で、誰しも一度はその声を聞いたことがあるのでは?と思う。
何時も聞いている鳴き声。
しかしこの暑い中、何をそんなに鳴くのかいな。
距離はみえる範囲だろう。
よいせっ、と起き上がり洗濯物を取り込むついでにベランダから見渡せばいつくか向こうの通りの電線で1羽ヒーーヨッとやっているのが見えた。
灰色の空の下、豆粒のような小ささで確認出来る灰色の鳥は鳴いていた。
私はそっと洗濯物を取り込んで、また、そっとベランダへ戻った。カメラを持って。
たまにこちらと目が合う。
相当距離はあるのだが、鳥達は目ざとい。
何枚か撮って、ん?となる。
このヒヨドリは、どうやら片足で電線に止まっているようだ。器用だな。
失ったのか、使えないのか、それとも隠しているだけなのか。
遠くて定かではない。
しばらく観察しているうちに飛んでいった。
五分程度なのに暑い。ベランダで暑い。
部屋に退避した私は撮った写真数枚を早速トリミングしていた。
今度は近くで声がした。
同じ個体かな?
とベランダへでると、目の前の家のところにいる。
しかし両足揃っていた。
違う個体なのか、先程は隠していたのか、わからない。
ヒヨドリは気性荒めの鳥だと思っているが、足はこんなにか細いのかと、アップにして撮影して思う。
同じく、私の中で気性の荒い鳥であるオナガの爪は太く逞しい。
鳥達は見飽きない。
目の前に来た個体はどうやら、別個体との争い中らしく、どこからともなく飛んできた個体と空中でバタバタと団子になり屋根に落ちていくのを繰り返していた。
そのうち勝利したのか、誇らしげに飛び去って行く。
その先でついでとばかりに飛びながら威嚇されていたのは
小さな雀であった。
ベラタンだからみた町中の鳥達も面白かった。
あと、遠すぎて「見慣れない鳥!!」と思って「わーいっ!」と撮ったらムクドリだった私。いや、豆粒だとほんとトリミングしないとわかんないんだって。
暑くて蝉も鳴かなきゃ、蛙も鳴かない。
それでも鳥は今日も鳴く。
最後はシルエットにしたヒヨドリで。
シルエット好き。
暑い日が続きます。
どうぞ皆様、ご自愛ください。
この記事が参加している募集
サポート設定出来てるのかしら?出来ていたとして、サポートしてもらえたら、明日も生きていけると思います。その明日に何かをつくりたいなぁ。