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エンジェルぽかと魔王転調《1場面物語》


ぽかさんとはエンジェル

エンジェルとはぽかさん


転調さんとは魔王

魔王とは転調さん

そんな
素敵なふたりを
私のお話の世界に引っ張り込んで
遊びたいと思う。



そこはとある街の、粋な純喫茶。

落ち着いた赤い絨毯、濃紺のベルベットカーテン。
磨かれた調度品。
ボーンと音を立てる大きな柱時計。

店内は私だけ。
いつもは混み合ってるのに。
静かで心地よい。

コポポっと音を立てておちる珈琲。
控えめにかかるオペラ。
ミルクポットにはたっぷりのミルク。

背筋の伸びたマスターが一人。

カランカラン。
年季の入ったドアベルが鳴る。

ニコニコとした笑顔の
柔らかな女性が入ってくる。

「珈琲は飲めないから緑茶で」
「たまには飲んでみたらどうですか?ミルクたっぷりの…」
「緑茶で!!」
「かしこまりました…」

マスターとは顔なじみなのだろう。
女性は迷う事なくカウンター席に座った。
カウンター席に座るのは勇気がいる。
ナイスなマスターを眺めるための席だもの。

「あの、本日はどういったご用件で?」

マスターは見慣れぬ湯呑みに美しく緑茶を注ぎ淹れる。
あんな器あったんだ。
どうも動物の絵が描いてある。
あれは…うさ…いやゴリ?…え?どっち?

「魔界帰らなくていいんですか?」

女性はさも当たり前のようにそう言った。
そして、受け取った緑茶をフーフーと冷まし飲む。
え?魔界?聞き間違いかな?

「嫌ですよ。あんな辛気臭いところ。仕事もいっぱいあるし、守秘義務だらけだし…」

「いやいやいやいや。魔王様なんだから、おさめてくださいよ。おかけで監視役に派遣されてる私が毎日、この世界の美味しいもの食べちゃって、大変なんですから」

「それ、自業自…」

「それに!ほらぁ!魔界からの嘆願書がこーんなにっ!!」

どこから出したのだろう。
女性の目の前に紙の束が積まれた。

数枚舞いちる。

私の足元にも1枚。
拾ってあげた。
近くに行けばもっと話をきけるかも。

「有難う!!」

女性はニコニコとそう言った。
マスターは不味い顔をして

「あなたは…気がついたら何時もいますね」

と私を見た。
私はこくりと頷いた。
気がついたらも何も、私は数時間も前から紅茶をすすってここにいる。
このお店は面白いことがあると思う。
たまにバンドマンとか来るし。
いつも長居してしまうのだった。


しかし…今の話が本当ならマスターは魔王様なのか。
まじまじとマスターの顔を眺めると、困ったように微笑み返してくれた。
確かに…この微笑みは…魔王様なのかもしれない。
それで、この女性は…

「私?私はねエンジェル!!天使よ!天使!!」

ニコニコと笑顔の彼女とバッチリ目が合う。
エンジェル?天使?翼はどうやってしまってるんだろう??
とにかくニコニコとしている朗らかな人なのだろうと思った。
確かにエンジェル。エンジェルだ。

「ぽかさんっ!!守秘義務!!守秘義務!!」

「転調さん。だって、ほら、知りたいよーって目でみてくるんだもの。教えてあげたくなっちゃうでしょ??」  

慌てだしたマスマーを見るに聞いてはいけない内容だったらしい。

私は直感でとある人にメッセージをコッソリ送る。

「私、記憶消すの苦手なんですよ?知ってるでしょ?」

マスターは渋々の珈琲を飲んだ時みたいな顔をしている。
女性は相変わらずニコニコ…いや、ニヤニヤして

「でも、それもお仕事でしょう?」

と言う。
私は『まぁ、セオリーセオリー』と落ち着いている。こんな時に落ち着いていられる変人で本当によかった。…よかったのか?

午後の昼下がり。
レースカーテンの向こう側から柔らかな光が入り込む。
まるで夢のようにふわふわとして。
珈琲の香り。
マスターの声。
うさゴリの湯呑み茶碗……
おつまみは…ささかま………
なんで…
美味しけども…
なんで………おいし………………


………………………………………………………はっ。

目が覚める。
夢?

「koedaちゃん起きた?」
「よく眠ってましたね。珍しい」

人前で寝ることの無い私が居眠りとな?!
私はびっくりした。
しかも、転調さんとぽかさんにバッチリ見られるとは

「うわぁ…夢見てた」

私は照れ隠しにそう言って笑った。
なんだ、夢か。
そうだよね。
転調さんは魔王様じゃないし、ぽかさんだって天使みたいだけど、天使じゃないよね。

「どんな夢だったの~?」
「気になりますね。」

ふたりに聞かれて

「えへへ~あのね~」

と話しだそうとしたときスマホに入った通知に気づく。ちらりと確認したメッセージ。

『夢じゃないかも。転調さんは魔王様で、ぽかさんはエンジェル』

…わ、私が夢で打ったはずの文章?!
そして返信。

『それは興味深いですね。次回は是非、私も行きましょう』

…次回が、あるのか??

「koedaちゃんどうしたの?」
「どうかしましたか?」

目の前のふたりに笑顔を向けて私は静かに画面を閉じた。

「ううん。なんでもなーい!」


転調さん魔王様っぽいって思ってるのです。
チャーミングな魔王様。
なんか深みを感じるのです。
鋭さもお持ちです。
でも普段はおおらかに許してくれている感があります。有難うございます。
転調さんは私の中で喫茶店のマスターでもあります。
想像上の転調さんは、似合いすぎるよカップとソーサー。
とりあえず、チョコバスのCDつくってください。買いますから。(唐突。でも、私あのシリーズが好き)


ぽかさんは、知っての通り近接アタッカータイプのエンジェルです。(知らんがなって人はこれから知っていってね♡)
弓矢?そんなもんエンジェルぽかにはいらない。もにゃもにゃんに抱きしめられて、だいたい浄化されるんじゃないですかね。さすが近接アタッカー天使。強い。
ぽかさんはコクがあるんですよ。色々、あるのだと思うけど、それも魅力に繋がってるのだと思います。


何でか解らないけど、私の中でぽかさんと転調さんはセットにしたいセットにしたい。(大事なことなので2回いいました)
いや、まじで理由は不明。
高校生にした時に、パッとふたりは同じ部活になりました。
もう、私の中でセットでした。
単体でも好き。
セットでも好き。
結局は好き。


こうやって、相互フォローしてくれるような優しい優しい人達に遊んでもらえるのがnoteのいいところです。(え?勝手にやってるだけだって?えへへへっ)
いや、少しの冗談も通じない人は私と仲良くできないでしょ。
存在が冗談みたいなへろんへろんkoedananafusi。

本当に何時も有難うございます。

とりあえず下書きが1つ減りますね。(しかし、実は2つ増やしたのでプラマイゼロむしろプラス)


これ書いて夜に出そうと思ってたら、魔王転調さんがちょうどよくコメントくれて。ミルク追加しときました。きちんと牛乳です。ジャージー牛です。美味しい。


胃弱辛いのわかる私は万年胃痛との戦い。
これを読んだ皆様の胃が健康でありますように。
ブスコパンばんざい。





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