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2022年5月の記事一覧
過去の1場面物語「君がつくる物語。僕が其処にいる理由。」
これは過去に書いた1場面物語。
少し手直し。
帰り道って、案外好きだよ。
「好き?」
「うん、好きっ。」
…なんだ、やっぱり好きなんじゃん――――
数歩手前で揺れる鞄につけられた間抜けな顔のサルと目が合った。
なんだか妙にその顔が面白く
声を殺して笑っていたら鞄の持ち主である彼女が振り返った。
慌てて顔をキリッとさせたが
「なに?何笑ってるの〜?」
隠せなかった。
無駄だったらし
1場面物語~風達の歌~
風の強い嵐の夜。
みんなは大木のウロに縮こまり朝になるのを待つことにしました。
『大丈夫かな?折れたりしない?』
まだ小さな子達は不安そうに揺れる枝を見ています。
『大丈夫。この木は私達を何時も護ってくれる。折れやしませんよ』
大きな子達がそう言ってなだめます。
風はまるで怒ったようにウワンウワン唸りみんなのいる大木を容赦なく揺らしていくのでした。
森の大木はウロに小さな仲間たちを招き