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日本でもっと “カスタマーサクセス” を盛り上げよう!!Japan Customer Success Community(JCSC) #8

人的限界を超えろ!マーケティング企業が考える、スケーラブルなカスタマーサクセスとは?

登壇者
アドビシステムズ株式会社 マルケト事業部 森山 裕之さん
小林さんによる他己紹介:ToCマーケター、偏差値イ!「森山さん、なら間違いない」、マルケト在籍半年だけど、元マルケトチャンピオン

森山さん略歴
P&G >スタートアップ3社 > マルケト
IT部門、コンタクトセンター、CS、カスタマーマーケ、etc....

1)基本情報

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▶︎マルケト基本情報
大企業からスタートアップ、BtoBからBtoC既存顧客向けの施策を行なってきた。

▶︎マルケトレベニューモデル
・よくある一般的な企業と同じ。
 ー マーケティング>インサイドセールス>営業>CS
・CS業務の内訳
 ー オンボーディング>導入支援>活用支援>契約更新フォロー>アップセル・クロスセル>テクニカルサポート
 ー ビジネスコンサル = 導入支援 7名
 ー エデュケーション = コンテンツづくり 1名
 ー カスタマーマーケ = 顧客へ届ける役割 1名


2)顧客状況の把握(のために行なっていること)

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▶︎ヘルスチェックシート(ポテンシャルと更新リスク判定を行なっている)
・ビジネスポテンシャル (契約がどこまでひろがるか)
・製品活用度
・プログラム活用度
・お客様との関係性(現場トップ、経営トップ)
 ー BIツールの画面をお客様に実際にお見せしながら話している


▶︎マーケティング成長曲線(使いこなして施策をうって成果を出すための体制が整っているか)
・顧客の成長曲線をはかり、成熟度に合わせて施策を打つ
 ー ex短期・長期の目標が設定されているか
 ー ex社内のプロセスとツールが繋がっているか etc
 ー ex定量より担当者ヒアリングにより記録していくことが多い

▶︎企業内で、どの担当者と関係性を築けているのか
・現場担当者だけではなく、部門長や、意思決定ができる方と関係性が築けているか
・関係を幅広く持てているのか

▶︎顧客の状況把握では下記をみている(まとめ)
・ヘルスチェック(機能を使っていただいているか)
・戦略(使いこなすための成熟度・体制)
・関係性(必要な関係が必要な人と築けているか)


3)タッチの種類(ハイタッチは顧客担当者が考え行動するが、、、スケールするには、タッチの種類を増やす)

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▶︎ハイタッチ
・コンサル、がっつり説明、直接訪問しての顧客支援(3ヶ月)
 ー 最初の立ち上がりでは必ず入るし、フォローアップもCSが一切行かないということはない

▶︎ハイタッチ以外
・オンラインコンテンツ
 ー ハイタッチの際に作成したものをブラッシュアップしていった
・セミナータッチ
 ー 数十〜数百、ウェビナー形式
・イベント
 ー ファンの一体感を作るようなときに
・コミュニティタッチ
 ー ユーザー同士のアドバイス
 ー お客さんどうし、運用時や立ち上げ時は慎重に
・チャンピオンプログラム(ファンを醸造する)
 ー ユーザー表彰制度
 ー どうやったらチャンピオンになるのか?
 ー →マルケトコミュニティに貢献した(他のユーザーに影響をあt)、成果を出した、使いこなした

▶︎顧客へ届けるコンテンツはどう考えているか?
・自社になにが足りないのかをマッピングしながら考えていく
・抽象度と成熟度
 ー マーケとしてどういう戦略をうつのか、どう効果検証するのか等先に考える
 ー 左下の具体的なものはHOW TO (当然ある)
 ー さらに先、考え方を提供したコンテンツも必要になる(施策を自分で作れる)
 
・影響力とスケール
 ー 影響力とスケール
 ー 影響力が高ければ高いほど、ハイタッチよりになっていく

4)再現性のある体制

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▶︎どうPDCAをまわすのか?
・オンボーディング>活用促進>アップセル・クロスセル>他のユーザーに影響を与える
 ー 顧客ごとにフェーズはバラバラ
 ー お客様に合わせてマルケトを使ってコンテンツを出し分けている
 ー 自動化して効果検証できるのが一番良い
・効果検証の仕組み
  1. アクティビティ
  2. インプット(自社の行動によってお客様の行動の変化があったか)
  3. アウトカム(お客様の成果がでているか)
  4. インパクト(自社の成果があがるアップセル・クロスセルに繋がる)
 ー 段階的にひとつひとつを検証していく、お客様のKPIはあがったのか?
・自社の活動がLTVに届くまで遠すぎて見えないため、段階をおって指標を設定しPDCAをまわしている

まとめ

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ハイタッチ中心からスケーラブルするには?

▶︎お客様の状況を徹底的に把握!(自社にどういう状況把握の方法があるかを整理)
▶︎各種タッチポイントの構築・運用(自社に適したものを)
▶︎再現性のある体制(検証できるか、PDCAをまわせるか)


MAまわせば良い?コミュニティつくれば良い? 
 →否!つくるだけではスケーラブルではない!
 →施策をうって、PDCAをぐるぐる回すことが大切。


パネルディスカッション(マルケト森山さん、Repro佐々木さん)

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 Q 数多くある指標をどう管理しているか
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A データで集まる部分はセールスフォースで集計している、MAはマルケト、CRMはセールスフォール人による訂正的なものは、なるべく書いて貯めるようにしている(森山さん)

A まだまだこれから、ハイタッチに依存している部分がある(佐々木さん)
Q CSまわりで使用しているツールを全て教えてください
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A マルケト、セールスフォース 、お客様の声を集める時はクアルトリプス、システム内からデータを引っ張って可視化フェルドゥをつかっている(森山さん)

A あまりツールをいれすぎないようにしているが、基本はセールスフォース 、セールスフォース を使いこなせないと先がない、いろいろ検討した結果いまはHiCustomerをいれて使っている(佐々木さん)

Q カスタマーサクセスの第一原則に、「正しい顧客を選ぶ」がありますが、案件を進めているうちに、マルケト様にとって正しい顧客でないことが分かることはありますでしょうか?もしあったとすれば、どのように対応されていますか?
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A 似たケースはある。営業メンバーから聞いた話、フェーズ・人員・理解力によって、マルケトを使っても成果がでないとわかった場合には売らないと判断することはある。(森山さん)
Q 営業さんにフィットしないお客様には売らないという文化をどう連携しているのか?
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A 文化としてお客様にハッピーになってもらうことは中心になっていて、それができない人は採用しない。誠実なひとを採用している。仲間を蹴落として成果をあげる人はとらない。(森山さん)
Q 営業との役割分担をどのような観点でされているか。弊社は営業が拡販のミッションも持っており、営業が顧客フォローをしたいという要望が強い
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A 明確に別れるということはできていない、人手が足りなければ、フォローしあってもらうことが多い(森山さん)
A 完全にわけていて、新規をとる人はとる人、伴走する人はCS、営業とCSは全然ちがうスキルセット(佐々木さん)
Q どれくらいアクティビティがあると、アウトプットがあるのかそれぞれの相関性をどうはかっているか(ビズリーチ 鈴木さん)
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A 一つ一つのアクションに明確なゴールがあるので、それができたかをきちんと見えている。アウトプット>アウトカムは経験値上で進めている、やりながら相関があるかどうかをつめていく予定(森山さん)
Q 想定しているよりも当たり外れが大きい(顧客の食いつく法則性がわからない)施策が決め打ちでやってもうまく当たらない(ビズリーチ 鈴木さん)
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A マルケトではない。前職では、全体に投げてから、あとから響いた属性を分析しターゲットを明確にし、少し幅広めにとって、セグメントを切る。ペルソナのようなセグメントはあまり当たらず、行動の方をよく見るようにしている。セミナーやイベント等、参加していただいたあとのデータは必ずとるが、定性的なものはデータが揃わないこともしばしばある・・・(森山さん)
Q コミュニティタッチでユーザー同士のコミュニティを育てていく上で、苦労したポイントと、その打開策を教えて下さい。
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A 計画しだして一年半、運用し始めて半年。オンラインはすべてSlack。オフラインは分科会が一番ワークしている。ワークショップ、クライアントがクライアントの課題から施策をだし、リプロさんから提唱しているフレームワークが一番浸透している。オフラインからオンライン。主催側にいきたい等(佐々木さん)
A おすすめ。分科会が一番機能している、同じ課題をもった顧客同士の勉強会。マルケト側はあまり介入せず、基本的にはユーザー側にお任せしている。また、それをユーザー側は評価している。お客様同士で勉強会やノウハウ、しくじり先生などを行なっていただいている。きっかけは、課題感、発信能力、面白い方をつなぎ合わせ、課題を深掘りさせることが大切。採用マーケで候補者との関係性を築くことを課題にしている顧客を集め、(1,2名)で議論し、その後盛り上がれば、分科会とし、5-6社集めて勉強会をすると良い(森山さん)
A その世界を実現したいと思っているユーザーを握りに行くことが大切(小林さん)
Q いちマルケトユーザーとして、コミュニティにあとから入っていくの結構こわいな…というか、自分のレベルとして大丈夫なの?という心配があります。うまくコミュニティに初心者を着地させる方法ってありますでしょうか?
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A 一周した方にとってはもう聞いたよ、という話になり、達人に寄せようとすると新しい人が入ってこれない。初心者・上級者向けでわけようと考えている。ターゲットにあわせてわける。それぞれのニーズにあわせて。ビジネスコンサル時に、フィットしている分科会を案内する(森山さん)
A ハイタッチの中で、一緒に連れていく(佐々木さん)
Q 分科会は自動?ハイタッチ?
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A ハイタッチ時に、CSから直接プログラムを案内することがる(森山さん)
Q スコアやプログラムが細かく、管理はどうしているのか
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A 大変。データはある程度集めるようになった。組織としてアクションをとれるようになるにはこれから。能動的に見てアクションをとれるひとがいる。明らかに活用が落ちているお客様は早めにフォローする。事業に合わせてプラスにつながるような提案をする(森山さん)
Q ポインタどこのやつ使ってますか?一点を示したいときにスライド全体が暗くなるのとても良き!
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A ロジクールのスポットライト(小林さん)
Q 顧客へ届けるコンテンツについて、CSだけだと作り切れないコンテンツがあると察します。他部署との連携はどのように取られているのでしょうか?
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A お客様と接する人間が作った資料や、FAQをためていき、その中から精査していく。顧客接点を持つ人が、ためているものを整理し・体裁を整えWEBなどに配信する。ハイタッチで響くものをローテッチにしていく。顧客接点を持たない人間が、コンテンツを作ってもむずかしい。(森山さん)


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