見出し画像

ロシアが闇で原油を売るので、短期的には原油価格が上がるものの、来年あたりには原油がだぶつき価格は下がると思う。だから、岸田さんもガソリンに補助金をだすよりも、食料価格の上昇を抑える政策に舵を切って欲しい。つまり、人気取りよりも実のある政策をして欲しい。


スリランカにロシア産原油 経済危機、両国の利害一致

5/27(金) 21:33配信【共同通信】
【ニューデリー共同】経済危機に陥っているスリランカがロシア産原油の供給を受けることが27日、分かった。スリランカは外貨不足で原油の輸入が滞る一方、ウクライナ侵攻による欧米の経済制裁で輸出先の一部を失ったロシアと利害が一致したもようだ。米ブルームバーグ通信が報じた。
 ただスリランカがどのように原油代を支払うかは不明。同国に一つしかない製油所は2カ月以上稼働していなかったが、28日にも製油を再開する予定という。  

スリランカの経済危機は、中国などへの対外債務が膨張したところに、コロナ禍が観光業を直撃したのが主な要因。4月に対外債務の支払いの一時停止を発表した。

スリランカは中国の債務の罠にはまってしまって、ハンバントタ港が2017年7月より99年間にわたり中国国有企業・招商局港口にリースされてしまっています。

中国からお金をかりて港を作って、国を豊かにしようと思ったら、中国から借りたお金は港を作りにやってきた中国企業と中国人労働者が中国に持ち帰り、完成した港はお金が返せなくなったので中国に取り上げられたのですから、本当に罠にはまったようなものです。

こんな風に、スリランカは「うまい話には裏がある」と疑わずに、すぐ乗ってしまうのかもしれません。だから、対外債務で経済破綻して、政情不安になっているのです。

ですから、この際「背に腹は代えられず」に、ロシアが安く売ってくれればロシア産原油に飛びつくのは当然です。

私の思うところでは、今のロシアは戦費が必要なので、今まで以上に原油と天然ガスを売りたいはずです。なのにロシアの上顧客の欧州諸国が、原油の購入を減らす意向です。

とすれば、ロシアは買ってくれる国ならば、どこにでも、そして安値であっても原油と天然ガスを売るしかなくなります。すでにインド・中国が購入量を増やしています。多分商売上手の中印ですから、ロシアの足元を見て値切り倒して安く買っているのでありましょう。こうなると、ロシアは安く買われる分だけ売る量を増やさないと、必要資金を確保できなくなるので、(欧米諸国に隠れて)大増産することになります。結果、ロシア・中国・インドを中心とした闇の原油市場が、今活発化していることでしょう。

一方で、ロシア産原油と天然ガスの購入量を経済制裁の名のもとに減らす欧米各国は、中東・米国で購入しようとしていますので、今は表の国際市場の原油価格は高値です。だから当然中東諸国もアメリカも今原油・天然ガスをだせば儲かるので、増産に走ります。

ですから、現在の高値のエネルギー価格は、表の米国・中東と裏のロシアがそろって大増産をするので、そう長くは続かないはずです。
だから私は、停電が発生するとかの深刻なエネルギー危機は起こらないだろうと、予測します。それよりも心配なのは、食料です。

今のウクライナには、欧米・日本から武器と資金がいくらでも流れ込みます。だから、ウクライナとしては、自国の港から2千万トンの小麦が輸出できなくてもお金は入ってきますので。ウクライナは輸出できなくても困りません。

しかし、ウクライナの小麦を食べていた人たちは、食べられなくなるのです。2千万トンの小麦の輸出が止まると、どれだけの人が飢えることになるのでありましょう。

このように考えますと、岸田政権がガソリン価格が上がりすぎると国民の不満が増すというので、ガソリンに補助金を出していますが、どうも私には解せません。それよりも、日本国が貯蔵している古米・古古米を米粉にして、小麦の市場価格に合わせて補助金付きで市場に出したほうが、日本の食料価格の値上げが抑えられるので、はるかに国民生活(少なくても困窮する生活者)の足しになると思います。

ガソリン価格は確かに目立ちますが、ガソリン価格が下がれば、それで現在日本の経済全体が上向くわけでも、値上げラッシュが止まるわけではありません。

ガソリンへの補助金は、はっきり言えば、目立つだけの単なる人気取りの政策です。それよりも、「食品価格全体の値上げを如何に抑えるか」のほうが、政府が取り組むべき課題だと、私は思います。

なぜか、「うまい話に裏がある」と疑わずに、中国の債務の罠に飛び込んでしまったスリランカ政府と、「ガソリンにだけに補助金を出して日本全体の経済対策をやってるつもりらしい」岸田政権がどうも重なって見えてしまって、このブログを書きました。

岸田さんで大丈夫かな? 

岸田さんは「G7で、石炭発電は廃止」に賛成したのでしょうか? CO2を排出しない石炭発電はどんどんやったほうがよいです。私には岸田首相は、本当の現実を知ろうとせずに、上っ面の理論やその時の空気の流れにふらふら乗ってしまう人のように観えるので、心配です。
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?