見出し画像

意外と結婚向きなのかもしれない私

ああ自分結婚向きじゃねーな。
20年の結婚生活で何万回思っただろうね。料理は嫌い、家はいつもなんとなく汚い、泥汚れの洗濯物をきれいにする方法を覚えたのはごく最近。おまけに一人時間大好きときた。家庭的でもなきゃ結婚向きでもない。そう思ってきた。

ところが最近「あれ?私意外と基本は押さえてるのかもしれない」と思い始める出来事があった。肝心なところをボヤかして申し訳ないがあるものを読んでそう思った。

そんなん当たり前じゃん。かもしれんが私は夫を金づると思ったことはない。そりゃもちろん一家の大黒柱で稼いでくれないと困る。
「金づるじゃないなら長年の夢を叶えるために会社辞めて起業するね」などと言い出して年収50万円になったらそりゃ困るわけだ。それは独身のときに思う存分やってくれって話。

ただ病気でガクンと収入が減ったらそれはそれでやり切る。夫に肩身の狭い思いなんかさせない。もし自己の責によらないリストラをされたとしても隠さずすぐに伝えて。会社がどう評価しようと命がけで仕事をしてきたことは私がこの世で一番わかっている。胸を張って帰ってこいと。幸い息子も3月で高校卒業となる。あらゆる方法を使って貧乏でも明るく暮らせるように家庭を回す。それが私の役目。

あと私は夫の根っこの部分をリスペクトしている。
頭にきたこと憎んだことを書いたら一冊の本にできるくらいたくさんあるけれどそれは枝葉の部分であって根っこは尊敬している。

40代であれほど働く男はいない。大雪で家の窓が埋まりバスも全部止まる中家のドアをこじ開け何事もなかったかのように出勤していく。
私がパニック障害になったときたくさん罵られて心底頭にきたけれど何もできなくなった私を支えきってくれた。とにかく根性がある。同じことをしてみろと言われても絶対に私にはできない。しかもそれをわざわざ「俺すごいでしょ?」などと言ったりしない。夫の中では当たり前のことなのだ。

なんて素敵な旦那様💕と思うでしょうが頭にきたこと憎んだことを書き連ねたら一冊の本になります。中国二千年の歴史になぞらえてなな夫婦20年の歴史ってやつですね。

夫に「私結婚向きじゃないからさ」と言ったら「なんでそう思うの?」というから「全然家庭的じゃないじゃん、家事も苦手だしさ〜、家を花で飾ったりもしないしさ」と言ったら「家庭的ってそれだけじゃないからね」と言った。
なんだ、夫も私をリスペクトしてるらしいぞ。そうかな?w

昔の知り合いに「Aくんが一番好きだけどBくんと結婚するの。経済的安定が一番だから」と言った子がいて当時22歳のウブな私は大変驚いたことがある。その人は結婚数ヶ月くらいの頃「もし離婚した時のために貯金を自分の名義に半分移してる」と言っていてウブな私卒倒w まだ結婚して数ヶ月じゃん!離婚した時のことってそんな早く視野にはいるのか?とねw

私も46歳になり夢見る少女ではなくなったので経済的安定は大事だとわかる。きれいごと言ってられん。金なきゃ生きてけない。けれどもそれは「ベースに愛情があって」の話だと思っている。でもまあ彼女の戦略を否定はしません。相手が「自分は二番目の男で経済的安定で自分は選ばれた」ことをわかってさえいればなんの問題もないことだからね。

ただ自分ならこういう結婚をしたら「リストラされても胸張って帰ってこい」とはきっと言えないだろうな。価値がなくなった。って思っちゃうんだろうな。だからそういう結婚は自分はしなかった。

結果20年経ってまあなかなか絆の強い夫婦になれたと思ってる。愛が大事、お金が大事、どっちに重きを置く?そんなことは枝葉なのかもしれないね。

健やかなる時も病める時も支え合い夫婦でいること。結局はこれができるかどうか。私が天国に行った時「ちゃんとやり遂げたよ!」と言えるまで「私は結婚では成功者だから」というのはまだ封印しておくね。



この記事が参加している募集

#今こんな気分

75,075件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?