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ベトナムの思い出 その2

ベトナムに再び訪れたのは前回から数年後、年上の女友達とプライベートでハノイに行きました。

私は海外に行くときは大体エアとホテルのフリーツアーで行くことにしています。ホテルまでの送迎はつけたり、つけなかったり。帰りはつけない方が多いです。免税店とか連れて行かれちゃうから。

この時も行きだけ送迎つきにしたのですが、私たちのホテルが一番遠かったようで最後はガイドさんと私たちの三人になり、完全にロックオンされてしまいました。翌日はどうしてもガイドすると言って聞かないのです。それも月に1日か2日の休みに家からバイクで一時間かけて来ると言い張ります。

私一人だったら喧嘩してでも断ったのですが、同行の友達があまり海外慣れしていないので一日くらいいいかなと思い頼むことにしました。案の定、私だけだったら絶対行かないような高級な土産物店とか連れて行かれて、一日無駄にしましたが、友達は高級なシルクのアオザイとか買って喜んでいたのでまあ良かったかな。

友人のショッピングを待つ間、私がおなかすいたと言ったら、ガイドさんが道でパインミーのパンだけ買ってきて食べさせてくれました。道で売ってるのの中身を食べたら私がおなか壊すからだそうです。恵比寿なんかで売ってるパインミーはおいしいけど、ハノイのパンだけのパインミーはとても残念な味でした。

それでも彼女は親切なガイドさんで、急に雨が降ってきたらホテルで私たちにはビニール傘、自分用に昔のわらの傘?をもらってきてくれました。彼女が帰る時に私にわらの傘をくれたので、翌日から私も日よけにわらの傘を被って歩いていました。そんな人ハノイの街中にはいなかったけど。

ガイドさんは結婚していて小さい子供もいる若い女性でしたが、翌年から日本に行って派遣会社でベトナム人労働者のマネージャーになると言っていました。彼女のハングリーさがあれば日本でも活躍していると思います。

ハノイの旅で思い出すのホテルの異様に広い部屋。昔はスイートだったのを一部屋にしたのかなっていう広さで、しかも対面にベッドとテーブルがあるので、毎朝目覚まし時計が鳴るとライフセーバーの訓練みたく寝起きの私が全力疾走して目覚ましを止めに行かなくてはなりませんでした。私の寝起きの良さに友達が感動していました。

普段殆ど観光しない私ですが、今回は旅慣れない友達のためにハロン湾のオプショナルツアーも申し込みました。ハロン湾はハノイからかなり遠くてバスで数時間移動するため、バスの車窓から眺める郊外の風景を楽しむことができて良かったです。この景色は二度と見ることがないのかなとか、あの家にはどんな人がいるのかなとか、急に出てくる動物を見てこの街の人はどんな生活をしているのかなとか。私は有名な建物や博物館に行くよりそこの人の暮らしを疑似体験するのが好きです。ハロン湾クルーズの途中で入った鍾乳洞も幻想的で素敵でしたが。

ツアーの帰り道、お土産屋さんでジャコウネコの糞で作ったコピルアクの試飲をしたら、その前日行ったフレンチの最後に出てきたおいしいコーヒーと同じ香りがしました。買おうか迷いましたが、豆の横に糞の模型があったのでやめました。でも日本では買えないから買えばよかったかなと思い、最終日にスーパーでインスタントコピルアクを手に取りましたが、やはりやめました。三回目のベトナムがあればまた飲みたいです。


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