屠蘇散について、あるいは屠蘇散づくりの裏側
毎年、大学からの年末のお使い物ということで屠蘇散を作っています。屠蘇散は新年の縁起物として酒に浸け、屠蘇酒として用いられるものです。新年早々に「屠」などという物騒な字を用いる理由としては諸説ありますが、最も有名な説としては「体内の邪を屠り、心身を蘇らせる」意図をもって用いるものだからである、といわれています。
そしてこの屠蘇散ですが、屠蘇散の名は確かにあるものの、その配合内容は、実は一定していません。年末になるとあちこちで売られているのは、日本の漢方家がそれぞれに工夫したオリ