理解




私は自分と同じような経験をした人たちを救いたいです。 
最近、よく苦しんでいる人の記事や、動画を見ていて、その人の考えや原因、心の中を知りたいと興味を持ち、心理カウンセラーになりたいと思いネットで調べたり本を買って読みすすめてました。
ただ、共感や優しい言葉だけをかけるのはカウンセラーではないと思って、まずはその犯罪を犯した犯罪者の心理を知らなくてはならないと思い、犯罪者の心理の本を読んでいました。
最初は、殺人や強盗、薬が主でした。
犯罪=殺人、窃盗だという印象が強く、面白くなって読み進めて、次のページをめくった瞬間、私は急に口元が震え涙がでました、
レイプ、という見出しの大きな文字を目にした瞬間でした。
以前からずっと、レイプ、強姦、性犯罪という文字を見たり、それに関連した話、映像を目にしてしまうと過呼吸で躁鬱を繰り返すようなことがりました。
特にレイプという単語はカタカナで目につきやすく、
正直、今こうやって文字を打つのも手が震えます。
一番知りたいことですが、一番聞きたくもない、それが先犯罪者の心理でした。

いままでネットでPTSDや同じ体験をされた方の体験談を通して自分なりの答えを見つけてきました。共感を得ることで安心ができると思っていたからです。
なので、加害者のことなんて知りたくもないのでずっと避けてきました。
きっとそれを知ってしまえばどんな理由であろうと共感はしないし、ただ込み上げる怒りやストレスで自分自身を苦しめるだけなので、
たとえ、犯人が過去に誰かの被害者であろうとその犯人も私の加害者。
辛い過去を背負ってきたなら、歳を重ねればいくほど色々な人に出会って犯罪など関係なしに被害にあった相手の気持ちを理解して自分が加害者になり他人を傷つけようとは思えないと思います。
私は震える手で不意に閉じてしまった本をゆっくりとめくり、問題のページに辿り着きました。
レイプ犯は性欲の発散が目的?の見出しにまた涙が出てきてしまいなかなか読むことができませんでした
少し落ち着いて、これは自分も向き合わなければならないことだと思い読む決心がつきました。
一文一文が全てナイフのようで私の心を傷つけていきました。

加害者たちはレイプに先立って生活上のストレスや自尊心を傷つけられた体験をしていることが多いという研究もあり、レイプはそのストレスの発散、あるいは女性を支配することによる自尊心の回復のための行為という捉え方もされています。日本人は性欲を満たすがために犯罪を犯す傾向が多い。

この二文に自分の心を殺す全てが詰まっていました。
私の事件の犯人はどのタイプかは正確に分かりませんが、最終的に中に出されて終わったのですが性欲を満たすというよりか暴力監禁暴言などが多くて、噛み癖があるのか血が出るほど肩、首を噛まれたり逃げた時も髪を引っ張り戻して、バカ、アホ、殺すなどといった言葉を何度も何度も繰り返していたことから、私はこの人は日常的なストレスから犯罪を犯してるのではないかと思ったからです。
自分より何歳も年下でそして女という生別の弱い立場の人間を罵倒して精神的にも身体的にも傷を負わせ自尊心を壊すことで、快楽を感じているのではないかと思いました。
ストレスからきているものだと思い込んでしまってからはもう抜け出せなくて、
あ、自分はこんな心の狭い男に自分の一時的なストレスを発散させるがために私は一生の傷を付けられた、こんなしょうもない自分の気持ちも管理できない大人に人生を狂わされたんだ、なのに犯人は不起訴処分、犯人はどれだけ嬉しかったでしょうか、私は日々どん底に落とされていくだけでした。
最近では以前よりフラッシュバックが激しく、その度に躁鬱になり仕事を休む頻度が増え、休んでいる期間のが多くなってしまい、オーナーさんから何でも言ってねと心配されていたのですが、私は弱い姿や暗い雰囲気になってしまうのが嫌で、気持ちは動揺していてもやっぱりつたえることができずに笑顔で大丈夫ですよとまた自分を閉ざしてしまいました。
接客業は常に誰かと対面しなければなりません、似た雰囲気の人がきて一度過呼吸が止まらなくなってしまうことが起き、犯人と重ねてしまったそのお客さんへの申し訳なさと、直近の精神状態から毎日生きてる意味を探し悩んでしまい、夢でずっと頑張ってきた美容院は自主退職してしまいました。
1ヶ月無職を続け、ずっと1人で部屋で時間がすぎ、もう自分は仕事に、いや、社会に復帰できないのではないかと思ってしまっていました。

決して本は悪くないし、わかってて読んだ自分が悪いし物も傷つけたくはなかったのですが気付けば新品の本をなん度も床に叩きつけてしまいました。
こうなることはわかっていましたが、やはり
私はこの文章を最後まで読めませんでした。
それは。フラッシュバックで怖いとかの震えではなく、確かに怒りの震えの涙でした。

自分の性格上、嫌なことがあっても次の日には忘れてしまいます。犯人は自身の怒りを消すことができず、私にどれだけの月日が経っても忘れない一生消せない物を与えました。
前科持ちの不起訴になった犯人は、今もどこかで同じようなことを繰り返しているのでは無いかと考えると、震えが止まりません。

日本は性犯罪に目を逸らしすぎだと思います。
例えば、男性が性被害にあったと話をしても、それを本気で理解してくれる人は僅かだとおもいます。
男、という性別だけで犯されるわけがない、加害者が異性ならむしろ嬉しかったでしょ、注目されたいだけの逸話、と周りは思うかもしれません。
被害者、加害者に性別年齢なんて関係ありません。同性愛者、ロリコンなど色々な人がいます。なので男性が被害を受けることだってあるんです。
世間に知ってもらおうとSNSなどで勇気を出して発信をしたとしても誹謗中傷は付きもので、それが男か女で見る人はどう捉えるかがだいぶ変わってしまいます。

わたしはドキュメンタリー、実録などの本当に起きた事件や、障害を持ち苦しんでいる方、後遺症、幼少期の家庭環境、といったのをYouTubeなどでよく見ます。
生まれ持ってしまった障害やその人の生活に影響する苦しみはなかなか理解されないのです。
発達障害などは出回っていて、学校生活、身近で触れ合って来たのでりかいされやすいとおもいます。
しかし、普通の見た目で平気そうな人が持ってしまった障害はあまり世間から理解されていません。
私もそのドキュメンタリーを見るまではこんな辛い思いをして生きている人がこんなにもいたなんて知りませんでした。
内面的なものは見た目では絶対わからないので、急に発症してしまうと、周りからは批判的な目でみまれてしまいます。そして、周りの冷たい視線から、人と関わること外に出ることも怖く感じでいまい日差しを浴びるのも嫌になり家から出られなくなってしまいます。頑張って生きているのにそれが起こってその人の人生を周りが壊してしまうのはとても悲しいことです。
しかし、それを全部理解しろ、というのもすごく困難です。

ですが、そういった人がいるということをある程度を知っておけば、公共の場などで目にしたとして、症状を知らなかったとしても対処できると思います、
それを知らない人たちが、やばい人がいる、珍しいとおもい面白がってSNSなどに投稿し、反響があることによってこういう人を見つけて投稿すれば有名になれる。と思い込んでしまい、本人はなにも悪いことをしてないのにネットに拡散され、笑い物にされてしまいます。
子供がやってしまったならまだわかるのですがいい年した大人がそう言った人にまず心配ではなく、カメラを向けてしまうのはあってはならないことで、とても恥ずかしいことだと思います。

この世界にはまだまだ知らないことばかりですが、知れることは知り、少しでも理解ができるように沢山本を読んだり体験談を見て行きたいです。
そして、障害がもっと多くの人に知れ渡り、苦しんでいる人がもっと苦しむことがなくなっていけるといいと思います。

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