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「すみません!ちょっとイイですか?」 街中を歩いていたら、いきなり腕を掴んで呼び止められた。 歳の頃は30代だろうか。なかなか綺麗な女性である。 「お肌、荒れてますね。」 なんだ、この女。 肌に自信があった私はムカッとした。 19歳になったばかりのピチピチ現役モデルを捕まえて、 よくぞ言えたものだ。 「は?どこが荒れてるんですか?」 「あ、ごめんなさいね。そういう意味じゃなかったんです。 あなたならもっとお肌が綺麗なはずなのに、勿体無いなぁって。 私、実はこの近くのサロン
待ち合わせに早く着いた。 といっても、お茶をするほど早く着いたわけでもないので、 駅前で待つことにした。 春の陽気に包まれたその日は、まさにお散歩日和。 保育園児たちが、先生に連れられてお散歩をしていた。 二人一組で手を繋ぎ、お揃いの帽子を被って楽しそうに歩いている。 「可愛いなぁ。」 愛らしい姿にホッコリ癒されていると、中団を歩いていた女の子 (仮に名前をさおりちゃんにしよう)が何かにつまづいて転んでしまった。と同時に、さおりちゃんと手を繋いでいた女の子 (仮に名前をし
子供の何気ないひとことは、大人をハッとさせることがある。 先日、三歳の娘とお風呂に入っていたとき、 娘が「決〜め〜た!」と言った。 「決めたって、どういう意味?」 と聞いてみると、 「えっとね、上手に考えたことを言うの。」 と答えた。 目から鱗だった。 そうか。決めたと言うのは、上手に考えたことを言うのか。。。 そうだよな。 決めたってことは、それが一番良いと思うからだよな。 それって、上手に考えたことなんだよな。 なんだか私は感動してしまった。 大人になると、たった
サンテレビ『原田伸郎のめざせパーゴルフ』のアシスタントを させて頂いていた時、ロケで北海道へ行った。 海に面したゴルフ場。 お天気にも恵まれ、素晴らしい景色を眺めながらの収録となった。 番組には毎回、ゲストが二人登場する。 レギュラー出演者である原田伸郎さんと井戸木鴻樹プロ、 そこにゲストお二人が加わり、 伸郎チームvs井戸木プロチームに別れて対戦する。 今回のゲストは、女子プロゴルファーと 元プロ野球選手のパンチ佐藤さんだった。 私が準備を終えて待っていると、パンチさん
「『フクシュウ』って、したことある?」 他愛もない会話の中で、いきなり妹が聞いてきた。 「『フクシュウ』って、復讐?」 「そう。」 私は考えた。 「実は、あるねん。一回だけ。」 「マジで!?なになに?」 「高校生のころ、あまりにもムカついて夜中に電話してやった!」 そう。一度だけある。 どうしても許せないことがあり、私は悩んだ末、仕返しをすることにした。若気の至りである。 さて、仕返しは何をしようかとあれこれ考えたのだが、 大それたことはできない。 自分にできる最大の