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カメラに興味ない人へ写真の良さを伝えるためには?

先週、ふとしたことから表題について考える機会があった。

その時に私が提示した答えの一つをここに記しておきたいと思う。



ことの経緯。

とある同僚との会話の流れで、なぜかカメラ機材の話が降ってきた。
私が写真趣味であることを公言しているので、振りやすい話なのかもしれない。

「これって、何をする機材なんですか」

単語を聞いてもイマイチわからなかったが、写真を見せてもらったらすぐに理解した。

簡単にこういうのが撮れるようになる機材だよ、と写真を見せてあげると、あぁなるほど...と、少し反応があった。

どうやら、彼の父親がカメラ趣味のようで、いろいろと息子に勧めてきているようだ。


そこで話になったのが表題の件。

「うちの父親はいいと思ったものは結構強めに推してくるので、今まで勧められたものは大抵嫌いなんですよね」

彼は自分にとって興味のないものを強引に勧められることに嫌気がさし、それらを遠ざけてしまっているようだ。

なんだか悲しい話ではあるのだが、趣味界隈にいるとしばしばこの手の話題を聞くことがある。

私も以前その気があった人間なので、気をつけなきゃ...と思っていたら、

「実際、カメラって楽しいものなんですか」

と振られた。


私は興味があってこの世界に飛び込んだ人間だし、
いくつかの魅力を語ることはできる。
ただ、相手はおそらく興味のない人間。
気づけば驚くほど静かに、端的に言葉を紡いでいた。


私は趣味人だから楽しく思うこと。

でも、わざわざカメラという筐体を使って写真を撮る必要性は薄いと思っていること。

今はスマホのカメラが飛躍的に進化し、綺麗でボケる写真を撮れることが身近になっていること。

写真趣味を始めようと思えばすぐに始められること。

無理して触る必要もないこと。

カメラでそもそも何がしたいのかは人によって違うこと。

興味がない人には、記録や情報の意味合いで使っている人が大半であること。

思い出を作ってみる感覚で触ってみたらいいんじゃないかなってこと。


...なるべく熱くならないように、彼の言い分も聞きつつ、少しずつ喋っていった。


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私も、大学生の頃は当時のガラケーやIxy digital Lでいろんな人の写真を撮った。

私自身はフレームには入っていないことが多いが、どれも今見ると懐かしく思える写真ばかりだった。

大学のゼミメンバー、当時の彼女さん、卒業旅行...

きっと、彼にもそういう大切にしたい時間があるはずだ。

ひょっとしたら、意識せずに記録しているかもしれないけど。

そういう色褪せずに残しておきたい時に、カメラを使うんだ。

あとで見返した時に、自分の生きてきた証が確かにそこにあるんだから。



いいこと喋ったような気になっていたのだが、よくよく考えたら私は自身の思い出にカメラを使うよりも移り変わる街を撮っていることの方が圧倒的に多いので、説得力もへったくれもなかったことは少し反省している。


写真の良さって、なんでしょうね。

(話の細部に関しては覚えていないことも多かったので、少し脚色してあります)

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