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北鎌倉野草部 36 野草観察会への想い

先日、高齢の母の家を訪ね、丸一日一緒に過ごしてきました。
母は神奈川県内のベットタウン的な街に住んでいます。
私が大学生の頃は駅周辺には何もない場所でしたが、25年程前に大規模開発され、ショッピングセンターや大型マンションが沢山立ち並ぶようになりました。

街路樹も計画されているので緑はあるのですが、殆どの地面がアスファルトで覆われているせいでしょうか、私はそこに行くと何故だか息が苦しくなるような感覚を覚えます。母の住むマンションは目の前が公園で、大きな木が窓から見えるのに、何故そんなふうになるのか、とても不思議です。
翌日はどっと疲れてしまい、ベットでゴロゴロしながら里山の樹々を眺めつつ、この山裾の家に住む幸せをかみしめていました。

前置きが長くなりましたが、今日は現在野草観察会を行なっているモチベーションについて、改めて自分なりにまとめておこうと思い立ちました。
少し長くなりそうですので、お時間のある方のみどうぞお付き合い下さい。

3年半前、noreを始めた頃、私は野草食のことを書きながら、お花の仕事を続けようと模索していた時期でした。
今もその記録は残してあります。

現在は自分の中で花の仕事とは区切りをつけ野草に集中していますが、それでも時々、もうリースや花はやらないのかと聞かれることがあります。
多分、はたから見たら植物繋がりではあるけど、やっていることは全く別物に見えるのでしょうね。
でも私の中では、今も昔もやっていることは一緒なんです。

何故なら、私のテーマは「植物と健康」だから。

そもそも、園芸やフラワーアレンジメントを始めたのが自身の子育てストレスがきっかけでした。多分鬱一歩手前くらいまで行ったのではないかと思います。
植物や土に触れていると経験的に心がほぐれることに気づき、フラワーセラピーの資格をとったり、その後フラワーエッセンスの本を読み、それぞれの植物が心に及ぼす影響に夢中になった時期もありました。

フラワーアレンジメントの教室をやっていた時も、花と触れ合うことで心を解放してほしいという気持ちがベースにありました。
リースのワークショップを開催した時に、一度「緑の呼吸法」と名づけて数分間深呼吸をしてもらったことがあります。
リースの材料である針葉樹のグリーンを吸い込むイメージをしながら身体前面から息を吸い込み、吐く息と共にグリーンが背中から出て行くイメージをする。
今度は背中の後方にある山の緑を吸い込み、前面から息を吐く。
そんな具合です。
きっとその時の参加者の方は、何故リースを習いにきて呼吸法をするんだ?!と驚かれたことでしょうね。

ここ、北鎌倉に引っ越してきて、様々な要因が重なり、もうお花はいいなという気持ちになると共に野草へ自然と移行していくこととなりました。
以前は一本2,500円近くもするフラワーエッセンスをその時の心の状態に合わせて購入していましたが、茶室の庭仕事をするうち、ただ自然の中に身を置くだけで自分の中心に戻っていけることもわかってきました。
呼吸だって意識的に「呼吸法」をしなくても、森に行くと深く息を吸い込みたくなってしまうんですよね。
特別なことをしなくても整ってしまう。

しかも、野草は調べれば調べるほどに「薬草」なのですよ。
まさに「植物と健康」そのものではないですか。

どちらかと言えばHSP的気質を持っている私にとって、閉じた環境ではない自然の中で仕事をできることが、自身の健康にも繋がっています。
自分が幸せな方法で、野草と触れ合いたい皆さんのお役に立てるのであれば、これこそが「無上の喜び」だなぁと心から感じています。


野草の勉強や観察会のために使いたいと思います。