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読書は続くよどこまでも

ジョアンナ・メイシーの「カミングバック・トゥ・ライフ 生命への回帰(CBTL)」のABD読書会で出会ったニシイさんや、そこで出会ったやっちゃん主催の「星野先達と行く熊野」で出会ったkeikoさんや、naomiさんたちとの読書会がずーっと、ずーっと続いている。

読んでいるのはベイトソンの「精神と自然」。「よくわかんないけど」「なんとなくなんだけど」とかいいながら、毎週1回、1時間半。頭から終わりまで2回、読んだ。私はところどころさぼりながらだったけど。そして、今日からいよいよ「精神の生態学へ」に進んだ。トートロジーについてググったら、内田樹氏のブログに辿り着き、「精神と自然」が80年代に座右の書だったと書いてあるのを見つけて、なんだか嬉しかった。

もう一冊、同じメンバーで読んでいるのがあってこちらはドミニク・チェン著「未来をつくる言葉」。毎週1時間、1章ずつ音読しながら、現在、第6章。ここにもベイトソンが出てきてて

ベイトソンの情報観は、世界のあらゆる現象は常に変化しているから、事物の独立性は否定され、相互依存しているという認識に根ざしている。

未来をつくる言葉ーわかりあえなさをつなぐために(新潮文庫)

なんて、書いてある。ジョアンナ的、ティクナットハン的。サイバネティクス、フィードバックというシステム理論的な見方もCBTLで重視されていることとつながる。ドミニク・チェン氏のベイトソン解説とCBTLがつながっているのを感じて心強い。

月1回のペースで読んだのは藤原辰史著『分解の哲学』。これが、なかなか難解で、きっと面白いことを(意味深いことを)書いてあるんだと思う、ということだけが分かって、内容がところどころ分からない。ベイトソンをガシガシ読んだ体験があると、分からないけど読み進む突破力が培われ、仲間と読むと、「とにかくこの時間読むべし」というしばし、頑張る力に拘束されて、とにかく読むことになる。これは先達と行くと結構な坂道が歩けてしまったりするのと似ている。やりとげると、不思議な自信が満ちてくる。

みんなではまってる発酵、なかでもこの本では「分解者」という視点が面白い。「傷があってこそ」「壊れることを前提としている」なんていう見え方は、ついつい「傷つき」に目の向く(職業的?)性癖の持ち主にはぐぐっとくる。

その中で松嶋健著『プシコ ナウティカ イタリア精神医療の人類学』という本が紹介されている。アマゾンでキンドルがあることを確認したけど、6000円台。購入をためらいつつ、目次をみたら「第6章 <演劇実験室>と中動態」! これは手にいれるしかない。これが、大当たりで「ヒマタイ」の付録「傷と運命」以来、ぞくぞく、わくわくしながら読んだ。6000円が惜しくなかった。現在、1章に戻って読み読み中。「はみだす生」という表現が、むちゃくちゃ刺さる。

そんなんを読んで過ごしながらネットをうろうろしていたら、「怪物」について、それから精神科医療についての文章を見つけた。精神病院も「箱」だよね。


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