七苺さんの記憶①【時雨】

ななさんの記憶は本に保管されていて、それを開くと映像のように見れます。

最近僕はそれを見たいと思って見ているので、記憶の一部と僕が見て思ったことを書き残したいなと思っています。

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七苺さんが小学生の時。
小学校に入学する前までは日本語はほぼ話せてなかったです。
家では英語とかポルトガル語、スペイン語を混ぜて話していたそうです、スペイン語は近くにチリ人の家族の友達がいたからだそうです。

元々は公立の小学校に入れるか両親は悩んでいたそうです。
貧乏だし、日本人じゃないからと。
でも彼女は入りたいと両親に目を輝かせて言いました、興味や憧れがあったから。

小学校入学式の日。
母親に目一杯おめかしされてウキウキで入学式に行った時、周りの同級生から異質な目を向けられました。

みんなとは違って
細くサラサラな金色かかった茶髪に、雪のように白い肌、オフホワイトのドレスにサーモン色のカーディガン、そして明らかに外国人の容姿。

クラスの集合写真でも一番目立っていました。

クラスや同級生には別の外国人の子供がいましたが、日本語を話せていました。
それと違って日本語がよく理解できない彼女。

それがいじめに繋がることとなりました。

日本語が分からないことをいいことに 近くで悪口を言ったり、物を盗んだり、ゴミを頭にかけられたり…

生まれた時から染めたことがないのに染めてると疑いもかけられた。

両親には心配かけたくなかった。だから極力いじめのことは言わなかった。

けれども家の留守番電話にクラスメイトが30分に渡って悪口を残していた。
それがきっかけでいじめについて知られた。

彼女の母親は勇敢な女性だった。
完璧に日本語話せてはいなかったが、娘を守るために留守番電話の内容を録音して学校に行き、担当の先生を呼んで、録音を聞かせた上でクラスメイトの両親を呼び出すように言ったらしかった。

クラスメイトの両親から彼女に謝られた。

でもいじめは続いた。

ウサギ小屋の前に小さな池があったけれど、
体育の授業の前に歩いてたら池に突き落とされることもあった。

その時は先生にどうにかして私服で参加が許可された。

そんないじめが3年生ぐらいまで続いた。

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僕は凄く辛く思いました。
幼い頃のななさんは、ただ憧れとか興味があったのに。

それなのにみんなと違うから、差別やいじめを受けてしまう。

それは小さな子にとって酷な事だと思いました。

差別、偏見は無くならないだろうけど…
少しでも差別や偏見で苦しむ人が減りますように。

今日はここまでにします。
お身体にはお気をつけて。

執筆者:星屑時雨

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