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#22 キルギスでガチの羊飼いになる1

エムゲク・タラア村の羊飼い達は、夏になると、より高度が高く冷涼なソン・クル湖に家畜達を連れて移動する。来シーズンからツアー化したいかもと言うことで、この家畜の大移動に同行させてもらえる事になった。

工程はまず前お世話になった山の親戚の家に一泊し、そこから山々を超えて1泊2日か2泊3日でソン・クル湖に家畜達を動かしていくという話。
以前山の羊飼いの家にお世話になった話はこちら⇨

天気の様子を見ていたので、最初は25日出発と言われていたのが29日までずれ込んだ。そしてようやく今日出発するよ〜オルモンはもう山に行ってて、午後にナナの送迎も来て山に移動してもらうから〜とディアナちゃん。

午後に、前お世話になった親戚の叔父ちゃんが牛を積んだトラックで到着し、いざ山の家へ。6月のキルギスは天気が変わりやすいらしく、出発時には霧雨が降っていた。再び山道に入る。親戚の叔父ちゃんとお友達のおっちゃんはなんの前置きもなく、村のお店で買ったウォッカを飲み始める。山に行くにはな、ウォッカがいるんだぜ!とのこと。で、山道をトラックで登る途中、いや〜叔父さんそれは無理だと思うよ!?と、たかが2回しか来たことのない私でも無理でしょ!とわかる道を無理やりアクセルを踏み込み登ろうとして、当然のスタック。いや、そうなるでしょ。やはり酒は気を大きくしちゃうんだな…。で、車を降りたおっちゃん達、どうすっかな〜とりあえずウォッカ飲もうぜ。と雨の中ウォッカをグビグビ。ナナも飲め!とコップとこれ噛みながら飲むと美味いんだぜ!とそこいらに生えてた草を渡される。草噛んでみたけど、草の味しかしないんだが?

またハマりました。


とりあえずウォッカ飲もうぜ

なんとか再びシャベルで掘って、押してをして抜け出して山の家に着くと叔父ちゃんの家はすっかり片付けられていて、引っ越しの準備は万端になっていた。

村で食べる羊も積み込みます。

トラックから牛を降ろすとそこにビニールシートを敷き、どんどん荷物を積み込んで行く。あれよあれよと言ううちに引っ越しの準備は完了し、じゃあね〜!バイバ〜イ!と去っていく一家。あれ?叔父ちゃん達明日山行くんじゃないの?ウォッカなんだったんだ?

叔父ちゃん達の家の隣には隣人(親戚?)が住んでおり、私はそこで寝てね!ということだった。オルモン君の姿はどこにもないが、山に行く準備のためなのかいろんな羊飼いが出入りしているので、日が暮れる頃、または明日には現れるのだろうか?

チャイの時間
赤ちゃん用の伝統的ゆりかごとおばあちゃん


親戚の子供と遊んだり、馬に乗せてもらったりしているうちに日が傾いてきて嵐を呼びそうな黒い雲が近づいてくる。雨がパラつき始めた。明日は予報によると晴れるはずだけど…大丈夫かなぁ?と思っていたら、虹だ!しかもなんと2重にでている!!みんな虹だよ!?と周りを見渡すが、皆忙しいのか見慣れているのか誰も興味なさげ。消えちゃわないうちに写真を撮らなきゃ!と走ってカメラを取りに家に戻り、戻ってきたら、なんと虹が端から端まで綺麗にアーチを描いているではないか。虹の始まりと終わりの場所が一度に見えたのは、フレンチポリネシアでヨットに乗っていた時の海上でのみ。建物の影等に隠れがちだから海上やキルギスのような広大な平原がないとなかなか見れない。すごい!感動…とひとりで浸っていると、ナナ!チャイ!早く!と声がかかる。いや、チャイどうでもいいな。みんな虹すごいよ?感動しないの?!

天国のような景色



夕飯の席には7人ほどの羊飼いが集結。この
人達と明日山にはいるのかな?みんな夕飯前に飲んだウォッカでへべれけ。明日は早いから寝るぞ〜と言われ寝る準備にはいる。オルモン君は一向に現れない。とりあえず寝よう。

29/June/2024

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