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オフィスワーカーの働き方改革は終わりかけてるのかも

働き方を考えるカンファレンス2021
働くのこれから
- 「働く」は変わったのか?働き方の未来をつくる -

At Will Workの働き方イベントを視聴しました。

5年シリーズのカンファレンスの5回目とのこと。働き方改革、その先へ進んでいる企業もあり、そうでない企業もあり。とはいえこの一年で一気に変化が加速したというのが共通認識のようです。

働き方改革を声高に叫ぶ時代は終わり、不可逆な方向の渦中に放り込まれてしまった、そこから逃げる事はできない。そんな事を感じ、愕然としました。

世の中の変化度合いはまだらなんですが、まだらの中でも変化が突出しているところの話を聞くと、ギャップの激しさに驚きます。例えば、

同じ場所に同じ時間に集まるのはダサい。セレンディピティが価値を生み出す。それを意図的にやる時代
仕事が組織の枠からはみ出してプロジェクトベースになるだけでなく、タスクレベルまで分解されて、多様な人材で分業することになる。自己紹介的な肩書きすらいらない時代になる。何やってるかわからない人ほど価値を生み出す

などなど。

そもそも、コロナの影響でリモートワークが当たり前になり、もうその前の働き方には戻れないというのは、世の中のコンセンサスになりつつあります。リモートワークが当たり前になった結果、組織に属してフルコミットする働き方から離脱するのも容易になってきて、能力の高い人たちは変化を有効活用して、軽やかにやりたいことを実現できる世の中になっていくのですね。開拓者精神が旺盛でネットワーキングが得意な人、自分の価値をアピールするのが得意な人、適応能力が高い人、そんな人たちは、ますます楽しく働ける時代が来るのではないでしょうか。

一方で、私の属している大きな組織では、発展途上な人や、自分の価値を売り込むのが不得意な人でも組織というセーフティネットの中で働けている部分はあるのではないか。脆弱性をもつ労働者にとっては、今の変化は恐怖でしかない。私も怖気付いたのは事実です。

ゲームのルールが変わった後、そのゲームで勝利しやすい人はのびのびと価値を出し、楽しく報酬をえていくことができる一方で、そうではない人、特に変化できない事情を抱えている人にとっては苛烈な世の中になる可能性もあります。そういう点ではニ極化が進んでいくのではないかと感じました。

だったら、脆弱な私たちはどうしたらいいのか。

まず、今の環境でもできる事をしっかり突き詰めつつ、あるとき、一歩踏み出すアクションも必要なのではないかと思います。突然ガラッと変えるのは厳しいので、少しずつ変化にならしていく。そんなマインドセットが必要な時代なのかもしれません。動き続けているから、むしろ安心出来る、そんな多動力が必要かもしれませんね。

周りに信頼してもらえるように日々の仕事を進めていきつつ、時には変化に適応して前向きに取り組む姿勢を見せる。そんな人はあぶれる事なく仕事を続けられるのではないでしょうか。まさに信頼貯金を貯めていくということですね。

昔から人間関係が大事だったのは変わりがなく、信頼できる仕事ぶりをしていくことでコネクションにつながっていく。それは変わらないのではないかと思います。そういった根本に立ち返ることで、少し不安も和らぐのではないかと思いました。

一方、この話はオフィスワーカーやホワイトカラーに限った話であり、エッセンシャルワーカー含め、衣食住の現業に関わる人たちにとっては、別次元の話なのかもしれません。そういった人たちに支えて貰っているからこその自分である、という視点も忘れたくないなと感じました。

オフィスワーカーの働き方改革を叫ぶ時代は終わり、むしろ、そうでない方々がDXの恩恵をどれだけ受けられるか、その点にもっとフォーカスが当たると良いな、と。そんな視点に気づかされたセミナーでした。

#日経COMEMO #この5年で変化した働き方

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