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PETROLZ@日比谷野音

日比谷公園の秋めいた銀杏並木を横目に急いで会場に入る。リセールで手に入れた席はステージからけっこう近くて、これなら長岡亮介氏の身軽で華麗な手捌きと汗をかかなそうなさらりと色気のある表情まで見れるじゃないかと胸の高鳴りを抑えながら座席についた。

澄んだ秋晴れのもと、冷たい空気が心地よい。
まだ青空だけどだんだん日が落ちて、美しい黄昏時のなかでどんな音楽が聴けるんだろう。

なんて思いながら、缶ビールを空けている皆様を見つつ熱燗かウヰスキーがよいな…と思いつつ開演。

長岡亮介氏、ご本人が調子が悪いという声も掠れてハスキーでセクシー。ジャンボさんとボブさんの声も演奏も最高。

あの三角形のアルバム、美しい等辺を思い出す。彼らの演奏はまさしくそれだ。

そうそう、わたしの初恋は長岡亮介氏である。
理想が高いと突っ込まれてもやむを得まい。
批判は甘んじて受け入れる。

どの曲も素晴らしかった。
知ってる曲も知らない曲もぜんぶひっくるめて身体がリズムにのって、鼓動と同じスピードで世界を揺蕩うような自然なかんじ。

スリーピースでできる最高の表現を、羽のような軽さを表すための高度な技術力をみせられて…すごく久しぶりにドラム叩きたいなと思った。

すっかり宵闇に包まれて、アンコール。
新曲のあとの、雨。

逢いたい気持ちは この雨のように
全てを照らして 色を増すように

PETROLZ/雨

高校生のころ、何度聴いたか分からない。
はじめて生で聴いたのに体によく馴染んだ。

開演前、飾り気のないステージに輝くミラーボール

洋服も酒も音楽も人付き合いも『体によく馴染む』という感覚がだいじなのではないか…そう考えた秋の夕暮れでした。

閲覧ありがとうございます! 貴方も私も今日が素敵な一日になりますように!