えすぎ・あみ~ご

デジタル系WRITERです。英会話教室や外国語の接客etc.「二足のわらじ」🎵ハヤカワ…

えすぎ・あみ~ご

デジタル系WRITERです。英会話教室や外国語の接客etc.「二足のわらじ」🎵ハヤカワミステリ育ちで「野性時代文学賞」etc.投稿。自分らしい文体やデザイン表現の、制限が少ないデジタルへ移りました。ここでは自作の歴史小説や同時翻訳連載etc.書籍化したいものを綴ります🍀

マガジン

  • 気になってます❔( *´艸`)

    まだ始めたばかりですが、順次追加いたします🎶

記事一覧

長編小説「ひだまり~追憶の章~」Vol.3-⑤

~真夏のスキーヤー@祇園祭を過ぎた京都~ Vol.3-⑤  1部のステージの後、メンバー達は各々知人のテーブルに紛れ込んで来ていた。  化粧室へと立ち上がった時、ひと…

200
割引あり

長編小説「ひだまり~追憶の章~」Vol.3-④

~真夏のスキーヤー@祇園祭を過ぎた京都~ Vol.3-④  ブラック・ヴォーカルのBGMが途絶え、客電も消えた。百人程の客席のあちこちからパラパラと拍手が起こり、徐々に…

240
割引あり

長編小説「ひだまり~追憶の章~」Vol.3-③

~真夏のスキーヤー@祇園祭を過ぎた京都~ Vol.3-③  イクタ・ジョージのバンドに居た頃の、ナカサンとの最初で最後の握手を、思い出す。  2年前、活動休止前年のツ…

200
割引あり

長編小説「ひだまり~追憶の章~」Vol.3-②

~真夏のスキーヤー@祇園祭を過ぎた京都~ Vol.3-②  正社員になって初めて、タイムカードを2時間早く打刻した。  6月下旬の1週間前に、早退の申し出は計画通りに済…

200
割引あり

長編小説「ひだまり~追憶の章~」Vol.3-①

~真夏のスキーヤー@祇園祭を過ぎた京都~ Vol.3-①  また、あの夢を見た。  今度は、弘也の腕の中にいる私を、彼が手招きした。  覚えがあるのに誰だか知らないそ…

200〜
割引あり

長編小説「ひだまり~追憶の章~」 Vol.2-④

~雪解けの春@白馬八方尾根~ Vol.2-④  半年分の荷物と、スキーの板やブーツを宅配便で送り出す手配をして、私は厨房へ入って行く。宿泊客も他の居候も居ないので、家…

200〜
割引あり

長編小説「ひだまり~追憶の章~」Vol.2-③

~雪解けの春@白馬八方尾根~ Vol.2-③  『技術選』とは、全日本スキー技術選手権大会の事で、全日本スキー連盟(SAJ)が主催している全国のSKIインストラクターの頂…

200〜
割引あり

長編小説「ひだまり~追憶の章~」Vol.2-②

~雪解けの春@白馬八方尾根~ Vol.2-②  正午から午後4時までは、自分のためのスキーの時間だ。  インストラクターとして就業しているクリスマス頃から3月末までは、…

200〜
割引あり

長編小説「ひだまり~追憶の章~」Vol.2‐①

Vol.2-①  コロコロ、、、と鈴を転がすようなデジタル・アラームの音に、気づいた。天井を見つめるのを止め、ゆっくりと上体を起こし、四つんばいに成って這って行き、わ…

200

長編小説「ひだまり~追憶の章~」

プロローグーーー雪解けの春@白馬八方尾根 Vol.1  窓の外の白樺が、口笛みたいに啼いている。春風に身を任せ、ハスキーに。春一番はもう、2週間も前に通り過ぎて行っ…

100〜
割引あり

歴史小説「Two of Us」第4章J‐28 (The Epilogue) 

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~ 第4章 On A ”SABO Tea Room” About Some Last Scenes  J‐28  細川ガラシャ珠子は、400年以上も大嘘をつき通しました。忠…

200〜
割引あり

歴史小説「Two of Us」第4章J‐27

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~ 第4章 On A ”SABO Tea Room” About Some Last Scenes  J‐27  1642年ヨーロッパでは、イングランド・アイルランド・スコ…

200〜
割引あり

歴史小説「Two of Us」第4章J‐26

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~ 第4章 On A ”SABO Tea Room” About Some Last Scenes  J‐26  1638年、寛永拾伍年の卯月を迎えた。  細川忠興の七拾四歳…

150〜
割引あり

歴史小説「Two of Us」第4章J-25

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~ 第4章 On A ”SABO Tea Room” About Some Last Scenes  J‐25  おっとりとした口調で、引き続き細川忠利は【島原・天草の…

200〜
割引あり

歴史小説「Two of Us」第4章J‐24

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~ 第4章 On A ”SABO Tea Room” About Some Last Scenes  J‐24  寛永十四年拾壱月末(1637年12月)、江戸城大奥の春日局(かす…

200〜
割引あり

歴史小説「Two of Us」第4章J‐23

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~ 第4章 On A ”SABO Tea Room” About Some Last Scenes  J‐23  花畑屋敷は、ほぼ平屋建ての造り。  肥後熊本城は、細川…

200〜
割引あり

長編小説「ひだまり~追憶の章~」Vol.3-⑤

~真夏のスキーヤー@祇園祭を過ぎた京都~ Vol.3-⑤  1部のステージの後、メンバー達は各々知人のテーブルに紛れ込んで来ていた。  化粧室へと立ち上がった時、ひときわカン高い女性達の笑い声が響いた。見渡すと、中央最後尾ミキシング・ルームの前のテーブルで、女性ばかりを笑わせているナカサンの姿があった。  相変わらず、軽いヤツ。でも憎めないな。  私は苦笑しテーブルを離れた。生憎化粧室は混んでいたので、ナカサンに声をかけようかと思ったが、にぎやかな雰囲気を観て素通りを

¥200
割引あり

長編小説「ひだまり~追憶の章~」Vol.3-④

~真夏のスキーヤー@祇園祭を過ぎた京都~ Vol.3-④  ブラック・ヴォーカルのBGMが途絶え、客電も消えた。百人程の客席のあちこちからパラパラと拍手が起こり、徐々に厚さを増して行く。  私の胸の鼓動が最高潮に達した時、斜め後ろから 「早よせえや!」 と、叫び声がした。ホール内に笑いが沸き起こり、ほぼ中央のテーブルに居る顎ヒゲのオジサンが注目を集めた。その瞬間、 「わかっとるわいぃ~」 という、かったるいヴォーカリストの声と共に、5人がステージに姿を現した。ホール内は

¥240
割引あり

長編小説「ひだまり~追憶の章~」Vol.3-③

~真夏のスキーヤー@祇園祭を過ぎた京都~ Vol.3-③  イクタ・ジョージのバンドに居た頃の、ナカサンとの最初で最後の握手を、思い出す。  2年前、活動休止前年のツアー・ステージから、ジョージは『一旦バンドを白紙に戻す』と告げた。『その上で、また一緒に演ろうと互いに思えば、残るメンバーも居るだろう』と。  訳もなく私は、ナカサンは居なくなると確信していた。とても気さくで、旅先のホテルのロビーで、その街の繁華街やその日の楽器のトラブルやジョージの喉の調子など、陽気に教

¥200
割引あり

長編小説「ひだまり~追憶の章~」Vol.3-②

~真夏のスキーヤー@祇園祭を過ぎた京都~ Vol.3-②  正社員になって初めて、タイムカードを2時間早く打刻した。  6月下旬の1週間前に、早退の申し出は計画通りに済ませていた。 「お先に失礼しまーすっ」  2階のテニス・フロアにも声をかけると、 「もう帰るんけ❓」  と、池田君が振り向いた。 「そう。ウメダまで用事で行くの」  それ以上は詳しく話すつもりはない。 「ウメダって何しに❓」 という声を背中で聴いて答えずに、そそくさと会社を離れ、阪急電車の河原町駅へと速足

¥200
割引あり

長編小説「ひだまり~追憶の章~」Vol.3-①

~真夏のスキーヤー@祇園祭を過ぎた京都~ Vol.3-①  また、あの夢を見た。  今度は、弘也の腕の中にいる私を、彼が手招きした。  覚えがあるのに誰だか知らないその彼は『おいで』と言った。私は戸惑いながらじっと見つめていた。弘也の腕を振りほどき一歩だけ近づくと、彼は片手で、こっちへ来いと合図し、笑顔でまた去って行った。  そこで、目が覚めた。  クッションの上で胡坐をかいて座り込み、考え事をする姿勢になって、正面の〈ペーター佐藤〉のカレンダーをぼんやり眺めた。  

¥200〜
割引あり

長編小説「ひだまり~追憶の章~」 Vol.2-④

~雪解けの春@白馬八方尾根~ Vol.2-④  半年分の荷物と、スキーの板やブーツを宅配便で送り出す手配をして、私は厨房へ入って行く。宿泊客も他の居候も居ないので、家族の分だけの遅い朝食を作っている女将に、私は声をかける。 「女将さん。ほな、そろそろ帰ります」  エプロンで両手を拭いながら、女将は振り返る。 「ぁ、もうそんな時間❓」 「ええ。名古屋廻りでゆっくり帰ります」 「それじゃあ、岳彦に駅まで送らせるから、待ってて」 「あっ、いいですいいです。岳彦さん、オーストリ

¥200〜
割引あり

長編小説「ひだまり~追憶の章~」Vol.2-③

~雪解けの春@白馬八方尾根~ Vol.2-③  『技術選』とは、全日本スキー技術選手権大会の事で、全日本スキー連盟(SAJ)が主催している全国のSKIインストラクターの頂点の大会である。  この大会で、男子は上位20位までに女子は10位までに入り、しかも正指導員のの免許を取得していれば、デモンストレイター選考会に出場できる。  デモンストレイターは、4年に1度開催される国際的なスキーの祭典『インタースキー』に参加出来る。  技術の向上を目指すスキーヤーにとっても、来シー

¥200〜
割引あり

長編小説「ひだまり~追憶の章~」Vol.2-②

~雪解けの春@白馬八方尾根~ Vol.2-②  正午から午後4時までは、自分のためのスキーの時間だ。  インストラクターとして就業しているクリスマス頃から3月末までは、午前8時に出勤し、計4時間のレッスンの仕事以外にも、研修会などで拘束されて朝一番しか自由な時間はない。  シーズン始めやオフのこの時期は、居候の仕事がメインで、そこから解放されると後は全て、自由に過ごせる。  雪解けしたテニスコートで黄色いボールををラリーしている居候も居るが、私はスキーをしている事自体が

¥200〜
割引あり

長編小説「ひだまり~追憶の章~」Vol.2‐①

Vol.2-①  コロコロ、、、と鈴を転がすようなデジタル・アラームの音に、気づいた。天井を見つめるのを止め、ゆっくりと上体を起こし、四つんばいに成って這って行き、わざと布団の足元に置いてあるアラーム音を、鎮めた。  低血圧で寒がりな私は、冬の間布団から抜け出る事を億劫がる自分を、そうやって無理やり起こしていた。  が、最近目覚めが良い。春になったせいだろうか。ゴールデンウィークも過ぎて、朝晩の冷え込みもなくなった。窓から差し込む朝の陽射しも心地好い。しかし、今朝の目覚め

¥200

長編小説「ひだまり~追憶の章~」

プロローグーーー雪解けの春@白馬八方尾根 Vol.1  窓の外の白樺が、口笛みたいに啼いている。春風に身を任せ、ハスキーに。春一番はもう、2週間も前に通り過ぎて行ったというのに。  心地好い陽射しが、この部屋の床にも届いている。  シーズンOFF間近のスキー場。リフトが止まり、ゲレンデの麓のテニスコートがすっかり雪解けしてしまうと、そろそろここも潮時かな、と住み込みのスキーヤーやボーダー達は一人、また一人と街へ戻って行く。  引っ越し後の空き部屋のように、ガラーンとした

¥100〜
割引あり

歴史小説「Two of Us」第4章J‐28 (The Epilogue) 

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~ 第4章 On A ”SABO Tea Room” About Some Last Scenes  J‐28  細川ガラシャ珠子は、400年以上も大嘘をつき通しました。忠興もまた、同じく最後の最後、辞世の句で嘘をついたのです。  けれどもその二つの辞世の句は、二人にとっては真実そのものだったのです。二人にだけ分かり合えるメッセージは、魂の真実そのもの。第三者の受け取り方は、まったく正反対の解釈が主流でした。 【散りぬべき 時知りて

¥200〜
割引あり

歴史小説「Two of Us」第4章J‐27

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~ 第4章 On A ”SABO Tea Room” About Some Last Scenes  J‐27  1642年ヨーロッパでは、イングランド・アイルランド・スコットランドでの、「ピューリタン革命」が勃発している。いわゆる市民大衆の宗教信仰の自由や弾圧への内乱としての革命である。その後、大英帝国は飛躍的に世界進出を果たして行く。武闘の争いでなく、経済や産業の侵攻が主戦略である。  同じ頃、日本国の九州の地では何が起きていたか

¥200〜
割引あり

歴史小説「Two of Us」第4章J‐26

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~ 第4章 On A ”SABO Tea Room” About Some Last Scenes  J‐26  1638年、寛永拾伍年の卯月を迎えた。  細川忠興の七拾四歳の誕生日(11月13日)までは、ガラシャ珠子は、たしかに八代城の忠興のそばに居て、歌詠みをしていた。  その日、忠興は肥後藩熊本城本丸へ参内し、嫡男忠利が政務を行う参議の場に、同席。  寛永拾伍年弐月末日まで続いた【島原・天草の一揆】の終結に伴い、近隣大名の改易(

¥150〜
割引あり

歴史小説「Two of Us」第4章J-25

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~ 第4章 On A ”SABO Tea Room” About Some Last Scenes  J‐25  おっとりとした口調で、引き続き細川忠利は【島原・天草の一揆】の現状を語る。  向かい合った席には、高田焼の茶碗をゆっくり口に運ぶ、細川忠興。傍ら斜め後ろに、ガラシャ珠子。  竹林の重なる揺らぎ音と、傾く陽射しの障子窓。 「単なる百姓一揆ならば、各藩だけで鎮圧に務めるのですが、肥前長崎は海外との貿易港出島も在り、幕府の直轄地

¥200〜
割引あり

歴史小説「Two of Us」第4章J‐24

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~ 第4章 On A ”SABO Tea Room” About Some Last Scenes  J‐24  寛永十四年拾壱月末(1637年12月)、江戸城大奥の春日局(かすがのつぼね)から、肥後藩隠居の八代城松江の北の丸に住まうガラシャ珠子のもとへ、密書文が届けられた。  春日局とは、明智家元家臣斎藤利三の娘、福である。地元九州の民でさえ、この八代城に夫婦として居するのがガラシャ珠子であるとは知る由もなかったのだが、斎藤福は三条

¥200〜
割引あり

歴史小説「Two of Us」第4章J‐23

~細川忠興&ガラシャ珠子夫妻の生涯~ 第4章 On A ”SABO Tea Room” About Some Last Scenes  J‐23  花畑屋敷は、ほぼ平屋建ての造り。  肥後熊本城は、細川忠興が大きな地震を予想し、堀の石垣や本丸天守閣など、大規模な改修工事を行っていた。忠興は京都盆地の育ちではあるが、『何を思ってこのような自然災害に脆弱な平城を建立したのか。。。❓』と、故加藤清正公を偲んでいた。  それゆえ、政務以外は少し離れたこの花畑屋敷で、生活をして

¥200〜
割引あり