詩【秘色色フィルター】
雨の日が続いて、
鳥の翼がその雫で輝いて、
秘色色の空を時の止まりのように眠る。
古を古の洞窟から取り出したような、
鮮明の空気感を残しながら、
時代を一滴に絞り出す。
時空間を感じなくなった私は、
前世と前世の合間での天使との会話を思い出す。
何を頼りに、吐息一つ一つを紐解く肉体の内側を、
宿っている炎と灯火と秘色色の雨降り景色。
記憶が細胞の奥深くに沈んでいて、取り出せない。
エメラルドグリーンの冷やかな細胞の奥深くに。
透き通るその色の肌にそっと話しかける。
傷んだ魂の休息を夢見る。
重力と共に舞い上がる鳥たちの雄飛なる翼を仰ぎ、
明ける景色を淡々と見つめ直す。
オーラに泡沫の模様が弾けて見つけやすいあなたに
早く辿り着きたい。
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