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英語の生徒になってみた

英会話レッスン受講初日

 ふと見つけたホームページに釘付けになった。大人向けの英語教室か。
若い頃会社勤めの時に週に一度会社の近くの英語教室に通ってたけど、それ以来。実に二十数年振りの英語グループレッスンに、飛び込むことに決めた。

 私の目的はもちろん英語力のブラッシュアップ。そしてもう一つは大人の方を指導しているので、大人の英語学習者と一緒に学んでみたいということ。ある程度英語での会話が出来る皆さんは、どんな風にして話せるようになったのか。どんな感じで英語と向き合っているかを知るためのフィールドワークの一環でもある。

 初日のレッスン、私のクラスには私を含め6名。始まる前「ドキドキしますね〜」なんて日本語で軽く話してたのが、先生が入ってきて始まるや否やノンストップ、英語漬けの50分。途中は夢中になって英語で話していた。
 正直毎日教室や小学校で子どもたちに、そして大人の方々に英語を教えながら「はて、私は英語を話せていたっけ。」と不安になることがある。
ただ英語を使う機会、自分の考えを伝えたりする時間が欲しかったので、今日は本当にワクワクした。モードが英語に入る、そんな感覚を久しぶりに感じた。
 次々に先生から出される課題に対して考え、英語で話し、発表する。終わった頃には脳が心地よい疲れでクタクタという感じ。「語学は脳トレになりますよ」と生徒さんにいつも言っているが、それを私が身を以って体験した時間だった。

水場の馬

 今日の私を一言で言い表すと、喉がカラカラに乾いた馬。水をガブガブゴクゴク飲むように一字一句聞き漏らしたくない、という気持ちで先生や他の生徒さんの言葉や新しい表現をメモして、バイクで帰る20分間マスクの中でモゴモゴ何度も反復したり自分なりの例文を作ったりして体に染み込ませた。
 「馬を水場に連れて行っても、馬自身が水を飲まなければどうしようもない」という表現を私たち講師はよく使う。人に勧められて、また親に連れられて英語を習いにきても、そこにある学びの機会に本人がそっぽを向いていたら何も得られない。その例えとして使う。
私はある程度仕方ないと思っている。そんなことだってある。でもそういう学びがあるんだ、と体のどこかが記憶していたら、本気で喉が渇いた時にまた今度は自分で水場を探して行くことが出来る。学びを欲するタイミングなんて、人それぞれだもの。今は、正に私のタイミングだったんだと思う。
このやる気が学生時代にあれば...なんて思わずに、あの時があったから今の私がいる、今の自分にフォーカスしよう、と思わないともったいない。
人はそうやって経験して成長していくものだと思うから。

 学生時代、英語を長い間学んだけれど使いこなすに至らなかった、そんな自分が嫌で海外に出た。そんな小さな点がたくさんつながって今があるんだもの。反省しながらも前を向いて、自分のタイミングを待つのも大事だって学んだんだもの。

レッスンは50分のみにあらず

 時々私が指導をしている生徒さんたちは、このレッスン時間だけで満ち足りているのだろうか、と思うことがある。でも自分が生徒になってみてわかった。週に一度でも月に数回でも自分が「英語漬けになる時間がある」という事実が大事なのだ。
 私はスクールに申し込んでレッスンまで、ワクワクドキドキしていた。前日の夜はちょっと英語に触れておこうか、とテキストを開いたり閉じたり。そして当日の朝は心がけて英語の朗読をしてみたりyoutubeで英語を聞いてみたり、英語に触れてウォーミングアップをしておこうと思った。
 レッスンはたった週に50分だけど、英語のことを考える時間が俄然増えた。それが本当に刺激的で楽しいし、「しなくちゃ」って笑いながら言える。それが大事なんだと思う。

 本当に楽しかった。宿題が出たので、早速読んでみよう。宿題にさえワクワクしている自分に驚いている。
何事も遅すぎることなんてない。思い立ったが吉日。自分に諦めず、そのタイミングを見逃さずに乗っていこう。

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