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空と風と星と詩(鑑賞文)

 詩集。茨木のり子さんの本の中に名前が上がっていた、韓国の詩人。「尹東柱(ユン・ドンジュ)さん。
 詩の世界が素晴らしく、私はタイトルを見た瞬間からとても好きになってしまった。画が浮かぶ様な詩の数々でありながら、画だけではなく心に染み渡る希望を含んだ悲しみ。ただの悲しみではなくてそこに愛や希望が溶かしてあるのを感じると、居ても立ってもいられない激しい感情がスーッと穏やかになっていくような気持ちになる。
その気持ちはきっと彼自身が感じていた、心がけていた気持ちなのかも知れない、なんて思いを馳せながら。
 原語で読めないのがとても残念だけど、いつか自分なりの訳もしてみたいし、その前にいろいろな人の訳で読んでみたいとも思う。

 若い頃から何度も韓国を旅して、韓国の学生と交わったり語り合ったりする中で感じるのは、彼らがただ「お前が悪い」と責めたりしたいのではないということ。声の大きな人たちの声が聞こえるから敵対している様に感じるけれど。もっと深く交わることが出来ると信じている。

 尹東柱は昭和17年から日本の同志社大学英文科に留学。18年に朝鮮独立運動に参加したという罪で福岡刑務所に収監され、終戦の半年前に27歳で獄死した。

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