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Lambda School:無料のコーディングブートキャンプ

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ウェブサイト:https://lambdaschool.com

コーディングブートキャンプは2011年に初めて米国で開催され、授業料は当時6千ドル程度であった。しかしここ数年で需要とともにコーディングブートキャンプは普及し、授業料は2倍にも膨れ上がっている(2018年平均授業料は$11,906)。さらにコーディングブートキャンプを受けるとなると、フルタイムコースを受ける学生は仕事を辞めて3-6ヶ月間をコーディングブートキャンプにコミットする必要があるため、授業料だけでなく、機械費用も高くつく。

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Lambda Schoolはこの学生の負荷の軽減を目指し、無料でコーディングブートキャンプを提供している。キャンパスがないMOOC(Massive Open Online Courses)モデルと、ISA(Income Sharing Agreementの略、所得前借りの新しい契約モデル)を活用することにより、ブートキャンプを無料で提供することを可能にしている。

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ここ数年でISAは様々な学校で使われるようになり、各校において契約内容が異なる。Lambda Schoolの場合、学生は$2万ドルの授業料を前払いするか、給与が5万ドルの就職が決まり次第、最初の2年間の、月々の給与17%を返済するオプションの二つがある。後者のオプションを選ぶ場合は、返済額に対し利息は付かず、返済額は最高$3万ドルの限度が設定されている。万が一Lambda School卒業後5年以内に就職ができなかった場合、ISAは無効になり、授業料は免除される。

ISAでの支払いは学生の就職に密に関わってくるため、Lambda Schoolが質の高い教育を提供するインセンティブになる。学生にとってのISAのマイナス面は、ISAが規制されていないこと、また、授業料が$1万ドル高くなる可能性がある事である。

Lambda Schoolは2017年に創業され、ISAを採用した最初の会社である。同社はGoogle Ventures、Y Combinator、俳優のAshton Kutcher等から資金調達を実施し、他の市場および分野に拡大する方向性を検討している。今予定されているの分野は、ヨーロッパとカナダへの市場に参入、及びサイバーセキュリティの授業提供である。さらに、医療教育分野への参入も検討している。

今後Lambda Schoolの注目すべき点ははISAをどのような分野に適用するかである。

<参考記事>
https://www.forbes.com/sites/susanadams/2019/01/08/how-lambda-school-raised-30m-to-expand-its-income-sharing-tuition-plan-for-online-coding-students/#15f50ea12c68

https://medium.com/tsvc/lambda-school-announces-30-million-series-b-to-expand-its-income-sharing-tuition-plan-e8afdd12580c

https://www.forbes.com/sites/prestoncooper2/2019/01/10/three-myths-about-income-share-agreements-that-wont-die/#7e80d64d4005

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