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新規事業開発と知財&マーケティング戦略

技術開発論についてはMOT(Management of Technology)の実践という形でこれまで考えを整理してきました。今回は、事業における技術戦略と対をなす知財戦略および新規事業特有のマーケティングについて、ここ数週間考えていることをツラツラとアーカイブします。

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今構想している新規事業は、うまく立ち回ると既存事業も元気にします。バイプロダクトを活用することで、原単位が改善するからです。かつ、既存製品のブランド価値が向上します。

では、マーケティングをガンガン展開すればよいのかというと、そうではない気がしています。

市場は広げたいが、広げたくない。

この似た気持ちを、アンガールズ田中さんが語っていました。そう芸人/芸能界の世界と少し似ている。

いきなりメディアに発掘され全国区になると、すごく無防備な状態で晒される。本人は浮かれてしまい、芸の未熟さを露呈していることに後に気付き、賞味期限が短くなるという話。

これはビジネスにもいえることで、知財対応が不十分な体制でマーケットを下手に広げると、次世代のディスラプターに狙われる。その製品の利益率が高ければ高いほど、挑まれる確度は高い。結果として、既存事業の寿命を短くすることにも繋がりかねません。

この”弱点を突いて挑まれる”という感覚は、私自身がそういう攻め方をしているのでとても強く持っています。勝てる確度の高いストーリーは、展示会や見込み顧客に出向いてまさに足で稼ぐこともあれば、特許の海から必要な情報を探し出して作ることも。特に後者は地味ですが、”当たり”を見つけると技術開発が一気に加速します。この加速力は凄まじく、開発期間を数ヶ月分、下手すれば年単位で短縮できる威力があります。


知財対応については、知財ガードが利かない相手の存在もちらつきます。ある国では、特許リテラシーが非常に低い。利益度外視でも国からの補助で類似製造プロセスを作り上げ、価格競争に巻き込み既存プレイヤーを駆逐する力と、それを正とする国家戦略があります。

そんなことを考えながら、真に守るべき秘密情報はなんだろうかと考えたり。

国内企業へのマーケティングに至っては、プロモーション資料開示にNDAを結んでいるようではもはやプロモーションではないし、先に特許出願してくださいよというのが先方の気持ちでしょう。しかし特許は例の国の存在がちらつく。モヤモヤ。

(そんなモヤモヤを取り払うマーケティングの仕方を閃きました!!これはまた後日書き記します。)

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