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MBA生活振り返り2018年2月 〜成長〜

こんにちは。組織のChange Agentを目指すMasamiです。

今回は2018年度2月の記録から。Operation Managementのケーススタディと、インドへのStudyTripが非常に印象に残っています。立候補してチームリーダーとなった企業へのコンサル活動では、試行錯誤しながらプロジェクトを進めていました。


それでは、どうぞ!



 学内での活動

第2セメスターも6週を消化し、1週間のRecess Weekに突入しています。今回はNUSMBAが提供するStudy Tripに参加し、現在インドのバンガロールを訪れています。

●レギュラークラス
第2セメスターでは、以下の3つの必須科目、1つの選択科目、およびManagement Practicum を受講しています。

必須科目
 Macro Economy in Global Economy
 Managing Operation
 Corporate Strategy


 Macro Economy in Global Economy

Macro Economy in Global Economyは国単位の大きな経済の動きを考察し、政府や中央銀行の政策について理解を深めます。閉じた経済(国際貿易を想定しない)を仮定するならば、数式モデルを使って議論を展開できるのですが、実際の経済は国際貿易の占める割合がますます大きくなって来ており、対象とする国の貨幣価値や生産性の相対的な位置付けを理解することが重要であり、解析も一筋縄ではいかない印象を持っています。ビジネスマンとして必要な共通言語を抑えて、議論に参加できる知見を得ることを目標に設定しました。

 Managing Operation

Managing OperationはOperation現場でのManagementに必要不可欠な概念(process follow, throughput, productivity…etc.)をケーススタディを通じてまなぶことからスタートしましたが、現在ではどう現場にOperation Systemを導入し、定着させていくかについて授業で議論することが多くなっています。
Benihana、Toyota、Tessei、といった日本企業のケースも数多く取り扱われており、少なくともアジアでは、日本のオペレーションは評価されているのだと感じました。またHarvard Business Schoolのケース教材を活用する機会もありました。Harvardは流石にケーススタディの第一人者であることもあり、資料が非常に豊富です。IDEOというアメリカ合衆国カリフォルニア州パロアルトに本拠を置くデザインコンサルタント会社のケースを学んだ際には、Divergence と Convergenceを繰り返しながらプロジェクトを進める様子やアイデアが固まった後にプロトタイプをサクサク作る作業場風景がVideo教材として提供されており、大変刺激的でした。

 Corporate Strategy

Corporate StrategyではFive Force分析やSWOT分析の手法を学んでいます。Five Forceでは対象とするインダストリーに働く5つの要素、サプライヤー、バイヤー、新規参入者、ライバル、代替品の状況を分析し、どの要素が最も脅威になるか(その産業で戦う場合、注意深く対策を立てなければいけないか)を見極めます。対象とするインダストリーを決める際に、なるべく具体的に的を絞るということが重要です。例えば、授業では航空業界の分析を行いましたが、Full Service Airlineと Budget Airlineではそれぞれ場合に、分けて分析を行う必要がありました。
また、第一セメスターで学んだファイナンス、会計学、マーケティングの知見を活用し、シミュレーションを通じて模擬的に意思決定(市場予測に応じたリソースの分配、資金調達等)を行っています。シミュレーションはWeb上で行いますが、内部演算をExcelに移籍し、分析ツール(market shareとprice setting, market expenditureの関係を視覚化させたもの等)を拡張させたオフラインのExcel解析シートを作ると、チームメイトに大変感謝されました。あくまでもシミュレーション上でのゲームですが、9チーム中1位をキープしています。

選択科目
 Leadership in Asia
日本とシンガポール以外のアジア各国の文化に精通することと、リーダーシップ論をさらに深めるために、受講を決めました。少人数のクラスなので、担当する回では45分のプレゼン時間が与えられます。パブリックスピーキング力を鍛えます。個人的に着目しているのは、”Followership” ”Diversity” “Moral & Ethical Leadership”です。

組織で働く以上、どのような環境においてもほぼ間違いなく上司を持つことになります。Followershipは上司を支え、お互いにより方向に進めていくために必要な要素です。与えられた仕事の価値や重要性を自ら考え、必要な時は上司に尋ねて明確化する姿勢が求められます。

Diversityは今の世の中のバズワードですが、Diversityがなぜ重要かを考えるには人の性を理解する必要があります。人は同質を求め、異質を排除する性質があります。その結果、組織の効率性(Efficiency)が高まり一見良いように見えますが、Outputの効果(Effectiveness)が犠牲になります。男性は仕事の効率性を求めがちであるのに対し、女性は質問を繰り返し、効果的な仕事を成し遂げると言われています。効率だけでなく、仕事の与えるインパクトを変えたい時には女性の存在が必要になると教えを受け、妙に納得しました。

Moral、Ethicの問題は所属する企業が大きくなればなるほど重要になります。弊社は比較的この教育を意識して実施できている会社だと思いますが、リーダーがMoralやEthicsを持たずして、Moral、Ethicsが根付く組織はできません。Diversityの豊かな組織になるとMoral、Ethicsから生まれるFairnessがメンバーの満足度を高めるようです。

 Management Practicum(MP)
BT (British Telecom) Global をクライアントとして、彼らのBusiness Problemを解決すべく、4人の学生とチームを組んで活動しています。現在プロジェクトが開始されてから、1ヶ月以上が経過しました。
BTが既存の顧客に対してSelf Define Wide Area Network(SD-WAN)という新製品を提供する際のインパクトを検討し、長所短所を考慮して、最終的に具体的な製品提供手法を考えるというものです。
プロジェクトスコープは以下の通りです。
I. SD WAN opportunities and challenges from BT’s perspective
II. SD WAN opportunities and challenges from BT’s customers perspective
III. Projected demand for SDWAN for BT in APAC and Middle East regions
IV. Financial model for rollout SDWAN
V. Final recommendation on the SDWAN rollout strategy

SDWANに関する大まかな技術調査や市場調査は主に第三者(IT consulting Company)のReportを参考にしますが、顧客であるBTに対して価値のある情報にするためには一歩突っ込んだ視点で情報を整理し直す必要があります。また、第三者の情報に頼った調査では限界があるため、現時点でのFindingをクライアントに報告し、さらなる情報を実務担当者から得るためにアクションを取っています。

プロジェクトのリードとして、チームメートのワークをまとめ、クライアントに報告する役を担っています。クライアントとの会議の際には、プロジェクトの進行状況の概要を話し、細部をチームメイトに補足してもらう形をとっています。
生の会議の場合には、クライアントに断って議論をボイスレコーダーで録音させてもらい、後から録音内容を細かく確認し、先方からのSuggestionやInsightを完全に理解する方法をとることにしました。時間が限られている場合が多く、相手の話を中断してしまうと、十分に先方から情報を引き出せない場合があるからです。

 学外での活動
●インド視察研修(Global Immersion Program)
旅程を参考資料として本報告書の末尾に載せています。
25日の朝にバンガロールに到着し、NUS-UCLAのEMBAおよびのインドのNUS MBA Alumniとの交流を行いました。全体で80名(NUSMBA:20名、NUS-UCLA:30名、Alumni:20名)で比較的大きな交流会で、ゲストスピーカーとしてTata SonsのChief Ethical Officerが招かれていました。従業員が60万人を超えるTataグループのBrand Strategy, Governance, Leadershipに関するアプローチを勉強することができ、非常に貴重な時間となりました。
また、このような世界を代表する企業に強いパイプを持つ、Alumniを大変心強く感じました。

26日は午前中にInfosysというインドのカルナータカ州バンガロールに本社機能を 置く世界有数のITコンサルティング・ビジネスコンサル ティング・テクノロジー・エンジニアリング・アウトソーシング・ソフトウェア開発企業を訪問しています。ホテルからヘッドオフィスへ移動する際にバスから見る景色は私にとって“カオス”であり、貧困や増えすぎた人間が環境に及ぼす悪影響を考えて、なんとも言えない気分になったのですが、Infosysの敷地内は非常に管理されていました。まるでスタンフォード大学のようでした。Infosysも20万人の従業員を抱えますが、その平均年齢は27才です。InfosysはPrivate Universityを持ち、12,000人以上の学生を教育、トレーニングしています。想像を遥かに超えた経験でした。

午後はFlipkartを訪れています。Flipkartはインド最大のE-commerce market placeであり、SoftBankのVision Fundから25億ドルの投資を受けた企業としても有名です。いわゆるスタートアップであり、職場は若手のITエンジニアで賑わっていました。企業説明とQ&Aセッションでは、FlipkartのCTOから直々に話を聞くことができました。Amazonとの住み分け(Globalization vs Localization)、キャッシュが一般的なインドでのCredit Industryの創出、オンラインマーケットに出店するSellerに対する支援、Mobileユーザーに如何にAppを導入させて、ユーザーエクスペリエンスを高めて購入につなげさせるか等の話が印象的でした。

明日以降も後5社の企業訪問を予定していますが、いずれも心に残る経験になることを期待しています。
インドに来て思うのは、人々にとっての快適だけでなく、地球環境への快適も同時に実現に貢献しているという自負がなければ、私はどれだけ事業に成功してお金を稼いだとしても、幸せを感じることはできないだろうな。。。ということです。

 最後に
2月度は様々な場面で、MBA開始前の自分と比較して小さな成長を感じられる機会がありました。
セメスター2以降の予定については、Short term exchangeプログラムの参加(NHH ノルウェイ)、インターンシップ(Global Brain)、Management Communication CampのAssistant等、色々な企画にスケジュールを考慮しながら応募しておりますが、選考結果が発表されるのは3月中となっています。


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以上です。

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