業績低下時の経営戦略

実はここで述べることは業績低下時に限りません。
世の中のルールに従うと、一見当たり前のように思えてしまうことに一石を投じるためのNoteです。

例えば、企業の業績評価。決算の仕組み。
年次決算の定義はこうです。

年次決算とは、企業の1年間の収益や費用、資産、負債を計算して、損益や財産の状況を確定させ、外部に公表する資料を作成すること

決算はあくまでも外部に公表する資料です。しかし、この資料をもって社内施策の遂行理由を説明してはいないでしょうか?このように、あくまでも外部に対しての説明資料を内部向けに使ってしまうと次のような認識を生んでしまいかねません。

・業績が悪化しているので、支出は抑えなければならない。
・今季は業績が良いから、来季は予算が増える。

先を読む、過去からの流れを汲む…ということをせずに、目先の数字に囚われてしまうのです。無意識に。(なお、数字は定量的指標の代表的なものであり、認知に与えるインパクトが大きく、説得力もある)

過去のNoteにて、経営4要素【情報・金・物・人】の時間差について言及しました。経営に関わっている方々がこれを理解していないとは思いません。しかし、従業員にわかりやすい説明をしようとするがあまりに、集団的合意を形成してしまい健全な判断を阻害している可能性を指摘しています。

Kahneman, Daniel がThinking, Fast and Slow で言及したように、人の脳は基本的には怠け者であり、短絡的な判断をします。これは色々思い当たる節がありますね。

そして、その時々の業績を見て

・業績が悪化しているので、支出は抑えなければならない。
・今季は業績が良いから、来季は予算が増える。

この手の判断を深い思慮なしにしてしまい、それがマジョリティーとなることを避けるのは意外と難しい。そして、その判断に深い疑問も持たずにそのまま従ってしまう現場が、先の時間差に直面して非効率な状況に置かれることになります。

もっと深刻なことは、そのような非効率は起きてしまって当たり前、仕方のないことだという受け入れる企業文化。。。

私はMBA留学中にファシリテーションと出会い、そのような集団愚行に陥ることを避ける術を会得しました。働く環境を変えて異動をすることになっても、様子期間を設けなくとも、異動直後から力を発揮することを証明してきました。

今まさに来年度の予算。上層部の判断にも一度は食い下がり、まだ認識していないナニカをしっかり掴んでいこうと思います。いろいろ持論をぶつけて見て思うのは、トップ層はやはりトップ層になるべくしてなっている人達。

特定の分野では自身の考察の方が深いこともあるのはあるのですが、彼らだけが掴んでいて自分がまだ見えていない情報を加味すると、彼らの判断が妥当ということは往々にしてあります。そこに気づける瞬間が一番面白かったりして、マネージャーの職位になった意味を感じるのです。

タイトルからは随分はズレましたね。
もう少し具体的な内容はまたの機会に。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?