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読書記録『今宵、嘘つきたちは光の幕をあげる』

今宵、嘘つきたちは光の幕をあげる / 紅玉いづき


この作品との出会い

成長の過程で、めっきり本を読まなくなった私。昔好きだったのは紅玉いづき先生の『ミミズクと夜の王』(私が電撃に憧れる理由です)

たまたまXに先生がいることを知ってフォローしたところ、この小説の発売を知りました。自分の内から溢れ出てくる『読んでみたい』という気持ちに従いました。
普段、電子書籍を買う人間なのですが、今回は電子書籍を買った後に紙本も買いました。いつまでも手元に残しておきたかったのです。

感想

ミステリと銘打たれていたのですが、光の方はそうでもない感じでした。影の方がミステリという感じです。しかしその要素はなくても、私の中で最高を更新する作品でした。

少しだけ後悔しているのは、影を読む前に光の感想を書いておけば良かったかなというところ。影を読んで世界観とイメージがより補強された感じがするので、初見の印象を残しておけば良かったです。

私はチャペックみたいな女の子が好きです。カフカとチャペックとアンデルセンの関係が、各々の感情が違って良いなと思いました。
チャペックは幸せになれたのかな。一緒にサーカスを見に来ていたパトロン?恋人?旦那さん?と幸せになって欲しいです。
カフカも幸せになって欲しいし、アンデルセンもこれからの人生苦労もあるだろうけど乗り越えて欲しいです。
サン=テグジュペリの二人は未来に向けて強く生きていて、意志の強さを感じました。流石は主人公。愛に生きるのも芸に生きるのも、命を燃やしている感じが良かったです。

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