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【ワーホリ】オーストラリアで治験やってみた

こんにちは
昨年末から今年初めまでメルボルンで治験に参加していました。
どんな人体実験が行われていたのか一部始終を書いていこうと思います。

治験とは

治験とは、新しく開発している薬の最終試験として人体への影響を調べる臨床試験となります。厚労省のHPでは以下と説明されていますが、オーストラリアでも同じ意味を持ちます。

動物実験により、病気に効果があり、人に使用しても安全と予測されるものが「くすりの候補」として選ばれます。この「くすりの候補」の開発の最終段階では、健康な人や患者さんの協力によって、人での効果と安全性を調べることが必要です。
 こうして得られた成績を国が審査して、病気の治療に必要で、かつ安全に使っていけると承認されたものが「くすり」となります。
「くすりの候補」を用いて国の承認を得るための成績を集める臨床試験は、特に「治験」と呼ばれています。

厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/fukyu1.html

とりあえず申し込み

日本において治験は成功報酬が高いアルバイトとして有名ですが、オーストラリア国内でもその認識は変わりません。
オーストラリアには治験を行っている企業がいくつかあります。シドニーではScientia、メルボルンではNucleus Networkが有名です。
今回はNucleus Networkの日本人対象の治験に参加していました。

応募方法はこちらからできます。

電話とメールで試験内容を確認

申し込んでから数日後、担当者から電話がかかってきました。
相手は日本人で日本語で体調や治験内容について確認されます。
もちろん質問もできるので、心配なことや不安点を聞きまくりました。

私が受けたのは腎臓の病気を治すための新薬を日本人を対象に打つもので、事前の血液検査+2泊3日の入院で新薬投与+数回の通院という内容でした。

合計2ヶ月程度のやや長期の治験でしたが成功報酬がそこそこよかったので参加の意向をその場で伝えました。

電話の後にメールで詳しい内容が書かれたPDFファイルが英文、日本語の2部構成で送られて来ました。
詳しい入院日程や事前にするべきこと(カフェイン摂取の禁止、来院当日は何も食べないなど)が書かれているため入念にチェックしました。
また新薬の副作用なども再度確認しておきました。

事前検査

入院する前に身体が治験できる状態にあるかを確認するための血液検査をするために病院へと向かいました。
病院では通訳者と共に医者から再度治験についての説明を受け、身長体重などの身体検査、検尿、血液検査が行われました。

後日結果がメールで知らされ、合格でした。
早速入院するための準備にかかりました。食住は完備されているため、着ていく服と暇つぶしになるものを用意する程度でOKでした。

いざ入院!

1日目

事前検査から1週間後、無事?入院生活が始まりました。
参加者は私含め男性3人、全員20代でした。
初日は事前検査とほぼ同じ検査+入院する際の注意事項などを受けました。
また3日間何度も血液を抜き取るため、専用の器具が両腕の肘の裏に固定されました。

この器具が両腕に付いた状態で3日間過ごしました。

入院中の食事は食堂で提供されますが、なるべく日本っぽい生活を送る必要があるようで、日本と韓国と中国が混じったような怪しいランチボックスが提供されました。
あまり美味しくはなかったです。
食後はチップスや果物が提供されるのはさすがオーストラリアといったところでしょうか。

一番美味しかった揚ぎょうざ紅しょうが丼
コンセプトわからない丼。おやつはカルビー製さやえんどうスナック。

2日目

ついに新薬投与が開始されました。
といっても自分に投与されるものが新薬であるかは自分自身はおろか、現場の看護師にもわかりません。
これはダブルブラインドというらしいのですが、偽薬効果の影響を極力減らすために今回参加した人のうち誰かは新薬、それ以外はただの水が投与されたようでした。
数十mlの新薬を1時間程度かけてゆっくり注入しました。
特に違和感はなく、本当に入っているのかすらわからない程でした。

投薬後は1時間毎に血液検査が行われました。
アニメ2話見終わる→検査→また2話分見る→検査→・・・の繰り返しでした。

当院にはシャワーは「絶対毎日入ること」というルールがありました。シャワーなんて数日浴びなくてもいいじゃんというオーストラリア人は結構いるようでした。

3日目

3日目はほぼ検査もなく片付けて帰宅するだけでした。
ここまでで体調に変化はなく、ただ数日ベッドの上でゴロゴロしていただけといった印象でした。

通院

入院した数日後から通院が始まりました。
ほぼ1週間に1回あり、毎回通訳も来てくれました。
内容としてはいつもの血液検査、尿検査、問診で1時間程度で終わりました。

報酬ゲット!

Nucleus Networkの報酬体系として、入院は1日$600、通院は$400も貰えました。
今回は3日間の入院と数回の通院、全て問題なく終了したときに追加報酬として$1000貰える案件でした。
結果的に$4000以上ゲットできました。

感想

人生初治験はこうして終わりました。
なにより身体に何も問題がなかったことが一番安堵したところでした。
私は報酬目当てで参加しましたが、この新薬が数年後に世に出回り病気の治療に役立つという社会的意義と、それに貢献できたという点から見ても今回参加してよかったと思いました。

この記事を読んで治験に興味を持った方は、ぜひお住まいの地域に治験の参加募集がないか調べてみてください!


他にも主にオーストラリアワーホリ向けの記事を書いています。
よろしければご一読いただけますと幸いです。

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