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早熟コンプレックス

皆さんは、早熟コンプレックスをご存知ですか?

といっても辞書で調べて出てこなかったので、正式な言葉ではないと思うんですけど。意味はそのままで、早熟であったがゆえに抱えるコンプレックスのことです。

この話に共感してくれる人がいたら嬉しいです。

私は昔、精神的にも身体的にも人より成長が早い子供でした。幼稚園卒業時点で身長は160センチ近くありましたし、小学校でも学年で五番目ぐらいに身長が高かったです。精神面でも周りより少し大人で、達観したところがあったと思います(自分で言うのは恥ずかしいですが笑)。

そんな早熟だった私が、コンプレックスを抱えることになった経緯をお話しします。

まず、児童期において早熟な子供は圧倒的に有利です。

周りより成長が早い分、必然的に運動神経も周りより高くなるんです。幼稚園のころ私はかけっこでいつも一番でしたし、小学校に上がっても学校を代表して陸上の大会に出場するほどでした。

そうなると、どんなことが起きると思いますか?

そう、モテます。

この頃の私は、すごくモテてました。「小学校のころは足が速い子がモテる」とよく聞きますが、まさにその通りなんですね。運動神経の良さはそのまま自信にも繋がるので性格も明るくなり、当時はクラスの人気者でした。

女の子は周りより大人びた男の子に憧れるものですから、身長が高く少し達観していた私は魅力的に映ったことでしょう。

ついでに、私は勉強もできました(これに関してはずっと得意で、結局東大にも受かったので早熟とは関係ないかもしれません)。

そういうわけで、当時の私はめちゃくちゃ調子に乗っていましたし、ナルシストでした。今思うと相当嫌なやつだったはずですが、クラスメイトに恵まれていたおかげでそのキャラすらも受け入れられてました。

さて、ここまで私の自慢話に付き合ってくださりありがとうございました。

これらは全て過去の栄光です。

身長は中学生にあがった頃から徐々に伸びなくなっていき中3の頃にはほぼ止まっていました。結局身長は一般男性の平均身長よりほんの少し高いぐらいです(これで身長にコンプレックスがあるといえば怒られそうですが、親の身長が高いこともあり、遺伝的にもっと高くなる想定でした)。

それに伴い運動神経もだんだん並になっていき、高校生になった頃にはむしろ周りより悪くなりました。

自信も無くなっていき、性格が暗くなり、高校生の私はお世辞にもクラスの人気者なんてことは言えませんでした。特に高2なんて暗黒時代です。

女子にもモテなくなりました。共学でしたが、高校3年間でもらったチョコは義理が3つとかでした。

ここで問題になってくるのが、輝かしい過去の記憶なんですね。

小中学生のころの黄金時代を思い出すたびに、高校生の私は現在の自分とのギャップに苦しめられました。

言い方は悪いですが、生まれてからずっと日陰にいた人は高校に上がって陰キャのままでも何も思わないかもしれません。しかし、私はそうではありませんでした。過去の輝かしい記憶が現在の自身の立ち位置を相対化し、不幸にするのです。

高校時代も決して灰色だったわけではなくそれなりの青春を送れたはずですが、いつも満たされていない感覚がありました。

早熟だった人は、成長するにつれ普通の人になっていきます。早熟コンプレックスはその隙に付け込むのです。

もしかしたら楽しい小学生時代を過ごせたならそうじゃない人よりよっぽどいいと考える人もいるかもしれませんが、こういう弊害もあることを知ってほしいです。

現在は大学生になり使えるお金の額も増えたので、自分磨きをするなかで徐々に自信を取り戻しつつあります。これから完全に克服できるかは、私の頑張り次第でしょう。

この話に共感してくれた人が、苦しんでいるのは自分だけではないのだと知ってくれたら幸いです。

今回はここまでです。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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