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映画『名探偵コナン 黒鉄の魚影』を観に行った話。(と、その余談)


※注意事項のような何か。

 この記事の前半には特にネタバレはないですがろくなことは書いてないです。
 後半には本年公開の映画『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』のネタバレがあります。ご了承ください。


“死ぬな、灰原──”
絶体絶命の海洋頂上決戦《オーシャンバトルロイヤル》ミステリー、ついに開戦!
『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』大ヒット上映中!
https://www.conan-movie.jp/



映画を観た経緯について。


 何年前からだったかは忘れましたが、ゴールデンウィークになると、なみあとにはとあるイベントが待ち受けております。
 参加者はおおむね三名、『コナン会』と称された会合の開催です。


【登場人物】
 Tさん:一般の方
 なみあと:一般の兼業小説家
 かたまりさん:一般の……一般の………何?


 どういう経緯で知り合ったのかは省略しますが、まぁなんかそういう三名が集まり、コナン映画を観に行き、『名探偵コナン』フリークのかたまりさんに初見二人の感想を食わせる会でございます。

■Tさん
 一般の方ですが、声をかけると毎年来るのでちゃんと大丈夫な類の一般の方です。

 なお、先日なみあとがおかあさんに今年もコナン会に行く話をしたところ、おかあさんに「Tさんに『つまらなかったら来なくてもいいんだよ』って声かけてあげた方がいいんじゃない……?」と心配そうに言われました。
 なみあとのおかあさんにおかれましては、娘とかたまりさんを毎年G.W.頃に出現しては人を映画館へ引きずり込む何らかの奇怪な化け物みたいに認識するのはやめてほしいなと思う今日この頃です。


■かたまりさん

https://twitter.com/katamari_c

『名探偵コナン』のファンの方です。おそらく一般の方です。

 四月の時分、かたまりさんに「今年はコナン映画何回観たんですか?」と尋ねたところ、
「今年は映画あんまり観られてなくて、今日の時点でまだ二回なんだよね」
 とおっしゃっており、小説家として正しい「まだ」の使い方を教えてあげた方がいいのかなとちょっと首を傾げたりもしましたが、おそらく一般の方です。

 なお、かたまりさんは、本年のコナン映画の動員数に関しまして非常に期待を抱いているようですが、本日の会合では、話題の映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』をライバル視している旨を熱く語っていらっしゃいました君は本当に一般の方なんですよね?


 ところで、内容の確認をいただくため、このnoteの前半部分の下書きデータをかたまりさんにお送りしたところ、

「わたしの沽券にかかわるので、『今年のコナン映画をたった二回しか視聴できていない』状態であったのはあくまで当時のことであり五月に入った現在は順調に視聴回数を増やしている旨を併記していただくことを厳にお願いいたします」

 とお返事がありました。
 何の沽券なんだ いっぱい観に行けて何よりです。




 それはそれとしてつまり『コナン会』とは、「サブカル チョト ワカル」程度の一般人(自称)三名が、毎年のコナン映画の新作を観て感想を語り合う会でございます。
 昨年は諸事情により開催されませんでしたので、二年ぶりの開催となりました。


 じつは本年、我々三人が実際に映画を観たのはさる四月のことであり、そのときすでに、

「午前中に映画を観て昼食を取りながら映画の感想を語り合うそしてなぜかかたまりさんが当然のようにコナン映画資料集を収めたファイリングボックスをご持参されているのでパンフレットと併せそちらを読みながら映画への理解を深める」

 という毎年の謎ルーチンは開催されていました。
 なぜ五月に第二回の会合を開くことになったかと言うと、Tさんが「五月にでももう一回、話す場を設けよう」とか言い出したせいでございます。
 何であいつあんなこと言い出したんだっけかな。あいつも大概だよな。

 ええと。

 思い出しました。
 感想トーク中、なみあとが、

諸事情により『名探偵コナン』の単行本収録のエピソード進行とシナリオ要素を一巻から最新刊まで順に分析したいと考えており、かたまりさんに協力を依頼しようか迷っていた

 とか頭トチ狂ったクリエイターみたいなことを言い出し、かたまりさんが手持ちの資料を開いて手がつけられなくなったからでした。
 大概だったのはわたしでした。



 とはいえ、さすがに同映画で二回目の感想会ともなれば、語ることも途切れてしまうのではないか、となみあとは懸念しまして。
 ただせっかくレストランを予約した手前、尺余りももったいないなと思ったので、語ることがなくならないようなみあとが『映画の感想を箇条書きしただけの感想文』を持っていったところ、

初見の感想が!! 一番集客できるんだよ!!!

 と、かたまりさんから「これをそのままなみあとのnoteに載せてほしい」と 脅迫され お願いされました。
 そのため、大した感想ではないのですが、そのままここの下にコピペで載せることにしました。
 もしよかったらご覧ください。

 ただネタバレまみれの感想だから、本当に未視聴の人にはこの感想読ませられねえな……これだと集客にならないよな……ってなったので、未視聴の人にも読んでもらえそうなコナン映画周りのことを前半部分に書いてみた次第です。
 このnote記事の前半部分を読んで、本年のコナン映画を観に行かれる方がお一人でも増えましたら幸いです。
 灰原哀ちゃんかわいかったよ!!(集客アピール)


 あとひたすら喋ってたおかげでパフェを食べ損ねたことはここに明記しておきます。



 経緯としてはそんな感じでございます。

 以下、「映画・名探偵コナン 黒鉄の魚影」を視聴したなみあとのマジで雑な感想(覚え書き)です。
 本年の「黒鉄の魚影」、また昨年の「ハロウィンの花嫁」のネタバレを多く含みますのでご注意ください。



「映画・名探偵コナン 黒鉄の魚影」の雑な感想(注:映画・パンフレットのネタバレ有)

 以下箇条書きです。
 なみあとが個人的に好きだったシーンや記憶にとどめた点など。ざらっとどうぞ。


・オープニングテーマといつもの紹介の場面は、鯨の体内と潜水艦の船内を被らせてるのかな? とちょっと思いました。海の中っぽいアレンジこそありながら、そこまで強いアレンジではなかったように思ったけど、これはこれで耳に馴染むものでした。

 ・最初のフサエブランドの一件がラストに繋がる伏線の妙がお見事でした。ああいうさりげないものが最後に明かされるつくりが好き。

・「借りを返す/貸し借りなし」のベルモットの姿勢が敵ながらぶれていなくて格好いい。ベルモットの真の目的が気になる映画でもあったと思った。「シェリーだけはこの世にいてはいけない」と言いながら、借りがあればきちんと返していく姿勢が不思議。宮野志保がシェリーではなくて灰原哀でい続けるのであればいいのかな。

・八丈島は東京だからね! 確かに警視庁の管轄だね!

 ・殺人事件自体のトリックはけっこうあっさりめで、指で拭う仕草とか自分でも気づけたのがちょっと嬉しかったです。楽しい。

 

・直美・アルジェントと同じようなフラッシュメモリのネックレス(ペンダントトップ)はわたしも何度か「欲しい」と思ったことがある。結局クラウド化で手打ちにしたから買わなかったけど、拠り所のデータを入れて現代版ロケット的お守りとして持っていたい感情はとても理解できます。

・父マリオが狙われるとき(マリオの安否がわからない状態のとき)、「組織のせいで家族を亡くした」キール・灰原が近くにいる構図がとても綺麗だと思いました。

 

・蘭とまったく別ベクトルで灰原哀ちゃんのこともキャラとして好きなんですが、哀ちゃんは、強く、自分の足で立つ、ある種「孤高の存在」でもあるようなところが好きで、そういう人を映画でどう表現するのかと、半分楽しみに、半分不安に思っていました。ただの恋愛云々に着地することはなく、彼女らしい強さはもちろんのこと「コナンが助けに行く」「蘭が一も二もなく飛び出していく」「阿笠博士がカーチェイスする」「直美・アルジェントが哀ちゃんを抱えて泳いでいく」他、つらいときも寂しいときも一人で耐え、立ち続けた彼女に対して「皆が手を差し伸べる」物語として描かれていたので、大変気持ちがよかったです。

・蘭を光側、哀ちゃんを闇側のヒロインと称するのなら、今回は、闇の中に差し込もうとする幾条もの光と、それを自分から掴みに行こうとする哀ちゃんだったと解釈。哀ちゃんは連載で登場した最初の頃は、「愛」じゃなく「哀」を名乗り「最悪、一人で組織に連れ戻されるなら仕方ない」って光に背を向けて闇の中で体育座りしてそうなイメージだったんだけど、直美・アルジェントを奮い立たせ組織に立ち向かおうとするところに、彼女の成長を見たような思いでした。

・なんで蘭は呼び捨てなのに、哀ちゃんは哀「ちゃん」(or灰原さん)って呼んでしまうのだろうか。

・哀ちゃんの芯の強さが好きと語りつつ、コナン君とラブコメしてるところもしっかり好きになれるシーンでした。終盤の哀ちゃんの「組織に気づかれたからもうここにはいられない」って感情は、どこか、コナン君が「逃げたりしなくて大丈夫だ」って返して(否定して)くれるのをわかっていて言っているんじゃないかなって気も少しした。甘えとかではなくて信頼という意味で。

 

・個人的な好みとして、毎回映画終盤で出てくる「それはないだろう」っていうレベルの阿笠博士の発明品活用シーンが好きなんですが、今回の水中スクーターと水中花火もやっぱり好きでした。

・昨年のハロウィンで使ったサスペンダーのシーンとかも好きでした。しかし去年のハロウィンはやっぱりヘリのアクションシーンのカメラワークが死ぬほど格好いい。あの場面だけあと10回は見られる。ハロウィンの夜にヘリに乗って渋谷を遊覧していた安室の女さんのまとめをtogetterで見ました。最強の聖地巡礼すぎる。(https://togetter.com/li/1966866

・関係ないけど、上記のまとめをまた見たくなって検索したところ『「安室の女」、消費動かす』って日経MJの記事が引っかかってちょっと笑ってしまった。安室の女さんすごい。


・コナン映画のパンフレットの内容、子供向けじゃないよなって毎度思います。複数名で行なう創作関連のプロジェクトにおける思考共有の方法とか、勉強になります。

・「子供の言葉や行動で人生が変わることもある」という印象的なせりふも去ることながら、フィクションの中で子供を描くことの魅力とは、大人を引っ張る子供とは、子供らしさ、大人らしさ、子供の頃の思い出を握りしめて大人になった大人……キャラクターのバックグラウンドの作り方、描き方をひたすら学ばされた気分です。


・最後に、物語の冒頭で、友人を亡くしてしまったジョディ先生のことを少し考えました。本編で多くは描かれなかったけど、最期の声を聴きながら助けられなかったことに葛藤や苦しみがあっただろうなと。
・今回の映画において「組織の手からニーナを助けられなかったジョディ先生」の存在は、「哀ちゃんを助けられたコナン君」との対比でもあったのだろうか。


 以上!
 今年の映画も楽しかったです!

 コナン会各位におかれましては、また来年。

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