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この音が・・・俺を甦らせる。何度でもよ。

 音楽会の練習があった。私のクラス・・・のみならず、この学年は私の教員経験(といっても短いが)の中でも1番うまい。

 うまい・・・というのは、歌のうまさもあるのだが、彼らのひたむきな一生懸命な姿にいつも心を打たれる。

 ヨーロッパの中世ごろ、三学四科合わせて七自由科という「人が持つ必要がある技芸(実践的な知識・学問)の基本」というのが具体的に体系化された。文法学・修辞学・論理学の三学、算術・幾何(幾何学、図形の学問)・天文学・そして音楽の四科。

 音楽だけ今でも名前が変わらず残っているのはそれなりに意味があるのだと思う。あまり詳しい人ではないけれども。音楽ができても、お金が降ってくるわけでもない。金やダイヤモンドが沸いてくるわけでもない。だけども、多くの人にパワーを与える何かがあるのだと、いつも思う。

 子どもたちの姿を見て、子どもたちと関わることを通して「あぁ、私はこのために仕事をしているんだ。だから教員になったんだ。」そう思える瞬間がたくさんあった。子どもたちに与えているように見えても、いつも私を先生にしてくれて、支えてくれる存在なのだと。改めて実感した。

 子どもたちの姿、子どもたちとの関わりが何度でも私を甦らせる。私はこの子どもたちのために、明日も生きる。明日も授業をする。叱ったり褒めたり励ましたりする。私が教員である意味がここにあるのだ。

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