ナマエ ゼン

ラッパーあるいは幼年期

ナマエ ゼン

ラッパーあるいは幼年期

マガジン

  • 月面工作所シリーズ

    二作目です。 まともにしようという意図が働いていますが、さほど変わっていません。

  • 月面リレーション

    再構成を予定しています。(2020/06/02)

  • 空白日記シリーズ

    一作目です。癖が出ています。

  • ボイドシリーズ

    私の書く文章の中で最も無意味なシリーズです。 私にとっては健康的です。

最近の記事

論客

八千年の祈りが届いた いの一番に問いかけたのは 真っ白い瞳の内側 人嫌い 三千世界の波に揺られて 錯覚思考が薄れ始めた 真っ暗い雪道の中で 思い出せ 想像上の 貴女に叫んだ 私は何処にいるのですか 真っさらに直した 客人のサイレン 首にはいつもの奴が走る 今 擦過痕の上を擦って もう一度やり直そうか 最大級のスロートコートで 一人きり 三十八度の髪留めが笑った 先端恐怖のハツカネズミと 私の心を今一度 とりもどせ 二十一世紀の足跡が腐った 寒暖優しく歪み眩みて 純

    • non1

      人生たるや 山の燃ゆるは燦々と 瞳を描きて粛々と 尋常ならざる虹彩に 一人の歩みは込み入りて 見せぬ世界を燦々と 食らい食らわれ歩むべき 緑燦々着せ替えて 輝き見せるは山彦か 昼夜に問うは燦々と 消し去る人形粛々と パラドクスたるその所以 希望の尻尾に臨むるは ヒラリひらりと観光団 紐づけられしはシャボン玉 ノラリくらりと植物か 高き世界のハクビシン 眠り眠るは音楽家 見せる世界に初春を 迎え望むはこの世界

      • 意味

        今から始まることを 憶えてはいけないよ 人体の極意を 予備に使ってしまおう

        • Zen

          私たちは何者で 俺たちは何者で 僕たちは何者なのか 思い出したら朝が来る

        マガジン

        • 月面工作所シリーズ
          2本
        • 月面リレーション
          0本
        • 空白日記シリーズ
          26本
        • ボイドシリーズ
          1本

        記事

          yell

          見世物じゃない 俺は臨んだ日々を生き 未来に向かっていると 信じられるほど 老いぼれちゃあいない 間接的に妄言を聞き取り 見つめ合う男女の 間に存在する 空気と 微生物を のんびりと 慰めようとする 先月のお賃金を 一気に引き出して 床にたたきつける程に 理性を持っている 私は私だと 信じられない位には 私は 愚か者に なってしまったのでしょうか 僕らは見世物じゃない 耳鳴りの様に響く言葉を 鍵盤の上に走らせて 弦楽器を虐めながら コーヒーを飲む 酸化する前に 燃焼

          Xenon

          排出される意味が 言葉となりて 鮮血を 取り返しのつかない過去に 旅人の 無意味さを 意義ある言葉で 持ち出す理屈は とんでもないもので 大将首を取った 若人の 醜い手の甲を 思い出と共に タイムカプセルに埋め もう誰もたどり着けない未来で 何者かが開く日を 有頂天になって 妄想する 鈍い光 このまま生き方だけを 忘れ去る方法を 見かけ上の速度と共に 水色に変えてしまった 貴女と俺は もう一度だけ 希ガスの夢を見る

          war

          わたしとあなた とりもどしたら わたあめたべて ひらひらちった ななつのひとみ こわれてきえた ゆうやけこやけ 理性に基づく行動は 本能的残虐性の内に 選別の時たる言葉を 呟かせるに至る日々 想像上のグロテスク コンバットブーツの 鈍い青色を彩る噴煙 升目上に刻みつける 看破され続ける日々 ふたり ひとみ ゆがみ そこに あると 信じた

          Virion

          僕は生きていないのか 何者かに寄生し 生き永らえる為の準備は万全でも 独力でなければならないというのか 僕は僕であって 外界的な定義は 些末な問題 それはそこにあり それをするだけなのに 大仰な機械を以て 沢山の仲間を犠牲に 情報とやらを編み出した 入浴時に 背後から現れる 自分自身を 翼竜と思い 翼を捥ぐ時間が もったいないよ 僕は僕だ 君の頭痛のタネになりたい 貴女が望む干渉を超え 悦に入るは 僕らの影絵

          ulcer

          醜い痛み ネットワークで共有します 潰れていきます あなたの人間性 醜い足掻き 伝わりません 切り込みましょう あなたの勇気 醜い臭素 伝播します 創造しましょう あなたの本質 ヒトには皆 産まれてすぐに 棍棒が与えられます その重みに あかんぼうは 泣きわめきます 殴れば一日長生きできます 叩けば一瞬素直になれます 潰せば一年染み入ります 感じ入る春 何も無い夏 呼び出す秋 忘れ去る冬 あなたは 重みを 忘れません 重みを覚えている人 それを 私は 正義の味方

          Time

          もうおしまいだ 羊飼いの歌が 貴方の消えた現実に 仮想の雪を降らせて 傲慢な見積書に 罅を入れた もうお開きだ 貴女のいない世界など 記述する価値も無く 妄言を見据える陰が 俺のいい加減さを讃える もういいかい 少年と少女は 出会い 歌い 別れ もういいよ 未来都市 明確な 夢を 実行し 薄れ 新たな物語の 呼び水となり 新たな二人が また 現れた

          surface

          要点を述べよ 申し訳ありません 深くお詫びいたします 私は人間です 自分が人間でないことを 信じられる年齢から 離れれば離れる程 表層は厚く 心根は冷たい ヒトならざるものになり やっと人でなしになれる 夕日を拝み 蔓延せし表記法を 自分の身に宿し 紺碧と 絶句に 委ねた 鎮魂 四つ目の人体を 耳をそろえて 提出する日々に 後悔など 抱く暇も無く せっせと 日本晴れの日の元 廻りつづけ

          Ring

          迫りくるナンバープレートの 番号を確認して 頭の中に控えておく 今僕たちは何処にいるの 腐敗したヘルメットが 髄液の色に重しを与え 三番目を旋回させる 私は私 俺は俺 僕は僕 安定していた時もあり 見せようとしたこともあり どこの誰だかわからずに 眠る 英国紳士の襟元に 銃口を突き付けて 四番目を呼び出そうと 金属の塊に命じて 美容院の臭いに 耐えかねた 私たちは 急ぐ 博覧会を 日記に 残した 若き日の思い出は 碁盤の目を 削ぐ 緩慢な 両親を 見つめた

          question

          病みつきになったよ 免責になったよ 大衆と言う名の範囲に 問題なく適合さえすれば 生存を許可される世の中は 異常なくらいに純粋で 異常なくらいに優良な 人格を 焼き切ることとなる そんな衝動が 私、否、皆を ヒトの肉体の 耐久能力を 優に超える 行為に挑ませて 紫色を晒してしまう 果たして こいつは 優しかったの 傲慢だったの 無能だったの 異常だったの そんな疑問さえ 残したくないから 生きているんだろうよ

          Place

          ナンパ癖を治し給え 他者なんざ関係なく 私だけを見ればよかろうに 感覚と精神の分断が 染み付いてしまったのかい 舞い踊る花弁と 舞い踊る羽音に 反応しない方が 不躾と言うものだ 神殿に至る為には 禊を受けるものだろう 口だけが上手くなって 残雪まみれのポストに 時代遅れの紙切れを入れ 人を走らせて 人間性を取り戻そうとする 二人は もう 過ぎ去った

          occasion

          未来都市 紛らわしき 夢を見るうちに 忘れていく生存 私を歪ませて 貴方の音楽で 一人ぼっちは寂しいんだ そんな言葉を ただ待ったまま 何年もの時が過ぎて 俺はひずんでしまったようだ 弦の切れた ヴァイオリンで 奏でているのは 自己という名前をした 得体の知れない怪物で 何の為に死体と化すのか 何の為に生きるのか 何の為に生まれたのか 考え続けた後は ジャンクフードを飲み込み 晩餐会にも姿を現さず 痛みを積み重ねる 僕はそんな君の姿を見て育った 弦が切れれば張り直

          Name

          快楽に身を染めたことも無い癖に 人の生き方に口を出すもんじゃないだろうに 綿で手首を締め付けて一人一人の声を聴く あなたは壊れました 夢は終わりました 希望は絶えました それでも進みますか 人嫌いの人格に名を付けて 零れ出した言葉に理由をつける 犬やリンゴの唄を歌って パスワードを思い出しましょう 斜めに線を刻み 赤いライトの性別を計り 否定だけを重ねる出番を 待っている 自制心の息の根を 引きちぎる為の 線引きを迫る 共有者達の 痛みが 溢れて 難点に 旋回性能を 引