occasion

未来都市
紛らわしき
夢を見るうちに
忘れていく生存

私を歪ませて
貴方の音楽で
一人ぼっちは寂しいんだ

そんな言葉を
ただ待ったまま
何年もの時が過ぎて
俺はひずんでしまったようだ

弦の切れた
ヴァイオリンで
奏でているのは
自己という名前をした
得体の知れない怪物で
何の為に死体と化すのか
何の為に生きるのか
何の為に生まれたのか

考え続けた後は
ジャンクフードを飲み込み
晩餐会にも姿を現さず
痛みを積み重ねる

僕はそんな君の姿を見て育った

弦が切れれば張り直せ
空気が淀めば窓開けて
単純明快夢を見る
一汁三菜きっちり食って
人並ならざるドリョクをすれば
囚われの姫も姿を見せる

自己のために生まれ
自己のために生き
自己のために死体と化せば
清々しきかな眼が開く
滲む血涙拭き取れば
英雄譚の幕開けだ

さあさあ皆さんお立合い
腐れヒーローの復活劇
見なきゃ損損お買い得
今なら一つ手巾を付けて
波乱万丈大活躍
水色空色役者をそろえ
さあさあ始まる夢の舞台