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キリンジ『汗染みは淡いブルース』について

 呪術廻戦のトレンドでビブラスラップが話題になっていたのを受けて俺は『汗染みは淡いブルース』を思い出す。開幕からリズミカルなドラムスの裏で鳴っているビブラスラップ(多分)がテンポのいい曲調を更に味わい深くする。そう、カレーの福神漬け、カレーのラッキョウ、汗染みは淡いブルースのビブラスラップ...... (カレー以外でも例えろよだって?匿名の代表みたいなコメントはやめてくれ)

積乱雲乗せたハイウェイを 揺蕩うタールは逃げ水

汗染みは淡いブルースという題と共に「積乱雲」「逃げ水」と夏が押し寄せてくる。ハイウェイの上に積乱雲が乗る姿を想像すると、上り坂または非常に見通しの良い平面を貫くようなハイウェイが雲に向かって続いていく。そして、タールのように黒々とした逃げ水がその道に立ち現れる。

ちなみに、キリンジではタールという言葉は何曲かにわたって出てくる頻出単語の一つ。後述する誘蛾灯も同様に。

光繊維の滑らかなシャツ 夕立 汗染みは淡いブルース 滴り落ちてる

夕立が滴る中、湿っぽい空気の中汗ばむ、光繊維の涼しそうなシャツ。
この「夕立〜」か被せてくる感じだから、一人で歌うと「シャツ」か「夕立」のどちらかを蔑ろにしないといけないジレンマが発生する。

衛星都市へのサウダージ 寄せては返す電磁波よ
ヒスイのメガネ 蔓は空へと 夕顔 汗染みは淡いブルース こんがらがっている

衛星都市への望郷を背に、寄せては返す電磁波とこんがらがった夕顔の蔓がそらへと向かう脇を進む男の背中には汗染みが淡いブルース。
 この人の移動手段はなんだろう?積乱雲〜滴り落ちてるの部分は車で移動している感じ。ハイウェイという単語から始まって、雨が滴るー汗染みは淡いブルースのラインも。もし雨の中を歩くなら、多分汗のことは忘れちゃう。湿って暑い車の窓ガラスを滴る雨という想像の方がしやすい。
 けれども、衛星都市〜こんがらがっているの部分は徒歩で移動している感じ。車で走ってるなら、夕顔の蔓に目はいかないんじゃないかなと。
まあそこら辺は雑でもよろし‼️

アルミニウムの顔色の女の肩はなだらか 誘蛾灯のようなその目は 全裸のトロフィーをなだめる 気抜けのていでクロールをする。

一気に抽象的になるし、それまでの歌詞と関係が見つけられない。それまでの曲は汗染みというワードを中心に太陽の躙り寄る夏を回る歌詞だったのに、いきなり太陽が掩蔽されて暗くなる世界観。「アルミニウムの顔色の女」「誘蛾灯のような目」
曲調もここで少し変わるし、この曲で最も特徴的な部分だと思う。歌詞の意味はよくわからんが「アルミニウムの顔色の女の肩はなだらか」というのは秀逸。アルミニウムの顔色の女がいかり肩な訳ないもん。

ちなみに、この後曲が終わったのかと勘違いしてしまうように音が全て止まるんだけど、マジでサイコーで好きなんだ。好きなんだ。好き好きなんだ。好きなんだ。ほんと。ほんと。ほんと。マジ大好き。

なんか俺の文章、二人で書いてるみたいになってないよね?エッグラ&チキーラ的な。いやエッグラ&チキーラなら文体同じで区別できなさそうだな。エッグラ&テンツクだとちょうどいいかな。ちなみに今書いてるのはスーパーテンツク←おい!www

おい

軽い失意の鼻濁音 果てなき路地をゆくバガボンド 赤い桑の実 艶やかな繭 夕凪 汗染みは淡いブルース

鼻濁音とはガ行の前にンをつけて んが んぎ みたいに言う方法らしい。最初は失意から鼻をかんでるのかと勘違いしていた。さて、失意の鼻濁音とはなんだろう?
果てなき路地をゆくバガボンド、赤い桑の実(五月〜六月に実がなる)

まあ、この曲ってリズムがいいんだよね!チクチクチクチクちかーちかーち

写真はNOTEの機能からお借りしました。

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