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20,03,29。私の愛したマンガ④

今日は朝から都内も雪模様です。不要の外出を控えるよう要請が出ている時節柄ちょうどいいかもしれません。

魅了された漫画を紹介してきたnoteも四回目。今回は最近の作品からです。

マイ・ブロークン・マリコ。

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平庫ワカ先生の実質的なデビュー作です。

web連載時からマンガ愛好家たちの間で高評価で自分がtwitterでフォローしている多くの作家さん達も口を揃えるように「凄い人が現れた」と紹介していたため発売後すぐに購入しました。

4話構成の短編であることを差し引いてもまったく無駄のないストーリーに本作がプロとしてのデビュー(web上で二次創作はされていたとの事ですが)という事がにわかに信じられない画力とセンスは正に「驚異の新人」です。

自分は読後の衝撃にデジャブを覚えました。「私を構成する~」の一冊で取り上げた「気分はもう戦争」を十代の最後に目にした時と同じような「凄い物を読んだな…」という感覚を覚えたからです。

決して一般的な人気が爆発するような作風の方ではありませんし、執筆ペースも次々作品を発表するタイプでは無い印象ですが、これからの活躍に大期待の作者さんです。

特攻天女。

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みさき速先生の作品で娘の「私を構成する~」にも入ってました(笑)

もちろん自分が愛読していたものを娘が読んで感銘を受けたのですが「娘には祥ちゃんのように育ってほしい」と思っていた父にしてみればおおむね企みが成就した事で愉悦の笑みが止まりません。

画像をご覧いただければ一目瞭然。暴走族マンガです。当然ケンカや暴走行為の描写も多いのですが単なるヤンキー物ではありません。

何と言ってもヒロインであり主人公のとてつもないお人よし加減が半端ありません。結構な暴力装置キャラでありながら根っこの部分は鬼滅の炭治郎と一緒と言っても良いレベル。

作者のみさき速先生は描く絵柄に反して人の持つ闇の部分をがっつり描き出す力量の持ち主ですが、本作も後半の「償いと許し」をテーマとする展開の重さが単なるヤンキー物と言う凡百なカテゴリーから大きく逸脱した魅力となっています。

自分が作品に魅了されるポイントである「魅力的でキャラの立った登場人物」達が織りなす軽快さと重厚さを併せ持つストーリーの本作は、連載時から結構時を隔てた今も自分の本棚にしっかり全巻並んでいます。

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