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20,03,04。John Paul Jones。

いまだにzeppelinがハードロック界で唯一無二の個性を持ち得ている理由として不世出のドラマーJohn Bonhamの存在感と同じ位ににJohn Paul Jonesのソウルフルなベースラインが大きいと思っています。

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彼のベースプレイの凄さに気が付いたのはライブ音源をよく聞くようになってからでした。もちろんオフィシャルにも素晴らしいベースプレイは多いのですが(The Lemon Songなどが好例です)彼の好んで使うベースの音色が太くて他の音の邪魔にならないサウンド故、そこそこのオーディオ環境だとぶっちゃけはっきり聞き取れなかったのです(笑)

zeppelinのメンバーとして名が知れ渡る以前からJohn Paul Jonesは既にスタジオミュージシャン&アレンジャーとして活躍しており、有名所ではThe Rolling Stonesの「She's a Rainbow」のストリングアレンジを担当したことで知られています。

芸能畑の両親のもとできちんとした音楽教育を受けて育った Jonesはベース等の弦楽器以外にも鍵盤楽器もプレイしておりいわゆるマルチプレイヤーでした。

モータウンが大好きだった彼のベースラインは通常のハードロックで多用されがちなルート弾きスタイルが中心ではなくジェマーソン直系のファンキーなベースラインが多く、同じくモーダウン愛好家だったBonhamとのプレイはzeppelinがブルースからハードロックへ移行していくと同時にワールドミュージックを取り入れた進化を見せる際に+ファンクという大きなポイントを加える事になりました。

ちなみに数多く残されているライブ音源では彼のベースラインのファンキーさはさらに聴き取り易く勉強し易いので、そのフレーズの組み立て方はルート弾き中心のプレイからランクアップしたいと思っているベーシストにとって最高のお手本になると思います。

スタジオ同様ライブにおいてもベース以外のキーボード等もプレイし、77年ツアーではTen Years Goneにおいて6弦+12弦+マンドリンのトリプルネックギターを弾きながらベースペダルを足で操る芸達者ぶりを発揮するものの、性格的には常識人で穏やかな人柄と言われています。

ステージでの立ち位置がアコースティックセットとキーボードを操る時以外では常にBonhamのすぐ横だった事からライブではあまり目立つ事の無かったJohn Paul Jonesですが、彼がメンバーでなかったらzeppelinは凡百のハードロックバンドで終わっていたかもしれません。

今回のリンクはそんな彼のフレーズがさらによくわかるベースの音中心のトラックによるWhat Is & What Should Never Beです。
https://www.youtube.com/watch?v=c6YnvIeWgjw

こうして他の音に埋もれがちな彼のベースラインを取り出してみるとそのフレーズの歌い具合とコードに合わせた音の選択肢のセンスが理解しやすいと思います。

明日は「輝ける黄金の獅子」ことRobert Plantについて書いてみようと思っています。目に留まった方に楽しんでいただければ光栄です。






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