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20,03,01。ledzeppelin79年。

77年にツアーと税金逃れで母国を離れている間に息子を亡くしたRobert Plantの傷心はあまりに深く、zeppelinが再びファンの前に姿を現すのは79年も半ばを過ぎてからでした。

絶大な人気を誇りながらも音楽誌では解散報道がたびたび囁かれ続ける状態でしたが79年に入るとメンバーがレコーデイングに入っていることが報道され始めます。

ちなみに79年当時イギリスではパンクムーブメントが全盛となっており、もはやモンスターバンドと化していたzeppelinは「商業的過ぎてファンとの間に何のつながりも無い」と攻撃されまくりでした。

パンクに便乗したイギリスの音楽誌から「期待なんて出来ない」とされていたニューアルバムIn Through the Out Doorは8月に発売されるや大ヒットとなり、売り上げの低迷で陰りの見えたレコード産業を救ったとまで言われるほどのセールスを記録しzeppelin健在ののろしが上がることに。

アルバム発売に先駆けて復活コンサートの準備が始まり、まずはお得意の「異国での公開リハーサル」として7月23,24日にコペンハーゲンでライブを行います。

コペンハーゲンは両日ともなかなかの高音質で音源が残されており両日ともにアナログ時代からブート化されています。セットリストは77年のリストからアコースティックセットを除いてニューアルバムからの新曲 Hot DogとIn the Eveningを加えたものになっておりいきなり長丁場のライブです。

演奏は両日とも慎重なプレイとなっておりダイナミックさに欠けるきらいはあるものの、個人的な好みでいえば復活本番のネブワースより好感が持てる気がします。

そしてアルバム発売を間近に控えた8月4日と11日、ネブワースフェスティバルのメインアクトとして大観衆の前に姿を現すことになりました。

両日ともに映像が発掘されており、やはりブートバブル末期にビデオやDVDで発売されました。8月4日はのちにオフィシャルDVDに数曲が収録されており、さすがに画質の面ではオフィシャルの圧勝です。

オフィシャル映像ではHow the West Was Won同様現代風な音に装飾されており古株のマニアからするとかなりの違和感を覚えてしまいます。

正直な話特に11日はさえない演奏に結構情けないギターの音色でJimmy Pageが思うように動かない指に四苦八苦している様がはっきり判ります。

自分が特に印象的なシーンは11日のAchilles Last Standであまりに適当なバッキングを奏でるJimmyに顔をしかめたRobertの口が「What!?」と動いた後軽く肩をすくめるシーンだった程です(笑)

ともあれ実際に現場でライブを体験した大観衆にとってはzeppelinマジックの復活と感じられたでしょうし、ニューアルバムの大ヒットもあって本格的な復帰である全米ツアーの予定が計画され始めます。

母国を遠く離れての全米ツアーに難色を見せていたRobert Plantへのリハビリもかねて80年に入ってから小規模のヨーロッパツアーが組まれますが悲しい事にそのツアーでzeppelinは栄光の歴史に幕を下ろすことなってしまうのでした。

今回のリンクは個人的にマジックを感じる最後のライブだと思っている7月23日コペンハーゲン初日です。
https://www.youtube.com/watch?v=374Nlsn8zH0
規模の小さな会場の所為かJimmy Pageの肩から変なプレッシャーが抜けて77年よりまともに弾けている印象です。

次回はとうとう80年。結構長く書き続けたzeppelinのライブ活動&音源についての最終回になる予定です。

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