聖クロス女学院物語4巻 お姉さまのなぞとジュリエットの指輪 〈第2章 花音がジュリエット〉
第2章 花音がジュリエット
ごきげんよう、お姉さま。
お姉さまの代のジュリエットは、どなたでしたか?
わたしたちの代は、もしかしたらわたしの親友がジュリエットに選ばれるかもしれません。やったー!
わたしはそのことが超うれしくて、すっごくわくわくしているのですが……
◇ ◇ ◇
「つつしんで、お断りいたしますわ!」
もう何度目かの花音の宣言が、教室にひびく。あれから三日後、文化祭の伝統劇の配役投票が行われ、千春さまの予言どおり花音は集計の必要もないほどぶっちぎりの得票で、たちまち今年のジュリエット役に決まってしまった。
新聞部からその速報が届くやいなや、教室は、わあっとおおきな歓声につつまれた。だれからともなく、パチパチと拍手がわきおこる。クラスメイトがジュリエットに選ばれるなんて、それはわたしたちにとって、とっても“鼻がたかい”ことなのだ。
ところが、かんじんの花音が「冗談じゃないですわ!」と、プイとそっぽを向いたものだから、みんな「あれっ?」と困ってしまった。
「どうして? 『ロミオとジュリエット』は、わが聖クロス女学院中等部の文化祭で代々受け継がれてきた伝統劇よ?」
「青柳さんて、そういうの好きじゃなかった?」
「ええ、好きですわ。でも、自分が演るなんてまっぴらごめんですわ」
とびきりめだつ美少女なのに、人前に立つのをいやがる花音。それってやっぱり、右目のことがあるのかもしれない。わたしは、あの満月の夜に沖縄でみてしまった花音の傷のことを思い出した。
黒いレースの眼帯の下に隠された、くっきりへこんだ大きなあざ。
どんなときも、けっして眼帯をはずさない花音。
その眼帯の下がどうなってるのか、みんな、いつも無責任にうわさをしてた。でも、実際どうだかなんてそんなことは関係なく、みんなやっぱり花音がとてもきれいだから憧れてるんだ。
ちょっぴりへんてこだけど、頭がよくて、凛々しくて、シスター・パオパオにだって負けないかっこよさ。わたしたちの代のジュリエットなら、花音しかいない。
そう思うから、みんな投票したわけで。
だから花音がジュリエットに選ばれたことは、わたしにとって、ただ“じまん”ってだけじゃなくて、すっごくうれしいことだったのだけど。
「ちょっと花音ちゃん! ジュリエットがいやだなんて、そんなのへんなんだからね!」
さっそくうわさを聞きつけたらしい花山院璃子さんが、ハリネズミのようにツインテールを逆立てて教室にかけ込んできた。お隣のクラスの、花音の“えいえんのライバル”だ。
璃子さんは、いばった子どものようにちいさなからだをそっくり返らせて花音のまえに立ちはだかると、顔をまっかにしてぶんむくれた。
「なんで! 花音ちゃん! せっかく選ばれたのにっ!!!」
子犬のようにキャンキャンわめかれ、花音が、はぁーっとため息をついた。
「ごきげんよう、璃子さん。みなさんが、わたくしを推薦してくださったことには感謝しますわ。でも、お断りします」
「は? なんで??? 意味わかんないんだけど!」
「わかってくださらなくて結構ですわ。とにかく、わたくしはいやなんですの」
「フン、なによ! えっらそーう!」
璃子さんが片眉をきいっとつり上げ、プンと腕組みをした。
「言っときますけど、そういうの生意気っていうんだからね!」
「あなたに生意気といわれるすじあいはありませんわ。生意気に手足がはえたような璃子さん」
「むかーっ! あのね、花音ちゃんがジュリエットをやらないんだったら、代わりに璃子がやっちゃうんだからね!」
「ええ、どうぞ。つつしんでお譲りしますわ」
「むっかーーー!!!」
璃子さんが心底くやしそうに、ぶるぶるっとくちびるを震わせた。
「あのね、花音ちゃんはそうやっていつもばかにするけど、璃子だって、璃子だって……っ!!!」
そうだ、璃子さんは、あんがい得票してたんだった。ぐーっと引き離されてはいたけれど、いちおう二位か三位くらいには。
そういえば、メゾン・ド・サイエンスだなんて言い出すまえは、演劇部にはいっていたと言っていた。もしかすると璃子さんは、本気でジュリエットになりたかったのかも……
「ばかになんてしていませんわ」
あまりの璃子さんのけんまくに、花音が困惑したように目をおよがせた。
「ばかになんてしていません。ただ……」
「ただ?」
「わたくしではなく、やりたい方がおやりになればいいんじゃないかと……」
とたんに、璃子さんがまたキィーッと眉をつりあげた。
うす茶色のつぶらな瞳に、たちまち涙がうるうるっともりあがる。
そして、すうっと息を吸うと……
「……璃子、ほんっとに花音ちゃんってキライ!」
「えっ……?」
花音が、さすがに動揺したように後ずさった。
「嫌い! 嫌い! あんたなんか大っキライなんだから!!!」
うわ、ひっどーい! 突如あびせられた棘だらけの言葉に、わたしはなにか言い返さなきゃと口をぱくぱくさせた。でも、なんて言えばいい? こんなに顔をまっかにしてくやしがって、半泣きになってる璃子さんに。
そのとき葵がサッと花音の前に立ち、璃子さんをばっさりやりこめた。
「いいかげんにしろよ、璃子。そういうの、逆恨みっていうんじゃねーの?」
そう、そのとおり! かっこいい葵に、胸がスッとする。
だけどわたしは、璃子さんのことがちょっと心配にもなったんだ。だって璃子さんは、くやしくてたまらないんだ。璃子さんがほしいものをやすやすと手に入れてしまう花音のことが、きっといつも、うらやましくてたまらなくって。
……たぶん、葵のことも。
思ったとおり璃子さんは、ちいさな赤鬼のようにますます耳の先までまっかっかになって、いきなりバッシーン! と葵の肩をぶったたいた。
「いてっ! おい、なにすんだよ、バカ璃子ぉ!」
「バカはそっちなんだからね! なによ、いつもいつも金魚のフンみたいに花音ちゃんにくっついちゃって!!!」
そう叫ぶと璃子さんは、水車のようにぐるぐると腕を回して、葵のことをバシバシ叩きはじめた。葵がギョッとして逃げだす。
「なっ、おい、やめろ! いてぇ! やめろって璃子!」
「璃子さん、やめて! 暴力はいけませんわ!」
突然の追いかけっこに、整然と並んでいた机がガタガタッと音を立てて乱れる。みんなが逃げ惑ってきゃーっと悲鳴をあげたとき、とつじょ教室の入り口に恐怖のシスターが現れて、パオーーーン!と雷を落とした。
「1年エルサレム組っ! お静かになさいっ!」
うわーっ、シスター・パオーラだ!
まるでメデューサににらまれたように、みんながピキーンと凍りつく。
そのすきに璃子さんはすばしっこく後ろの出口からすべり出て、自分のクラスへと逃げ帰ってしまった。しかし見逃されるはずもなく、メデューサ、もといパオパオはするどくその背に目をやると、「ナザレト組の花山院璃子さんですね」と苦々しげにつぶやいた。
「あとでシスター室に来るよう、伝えておきなさい」
うわー、かわいそ! これはちょーお説教コースだよ、璃子さん!
パオパオはここぞとばかりおどかすように、ふるえて身を寄せあうわれら子羊をじろりじろりとにらみまわす。そして、いやみったらしく眉をあげると、ずばり葵を視線で射ぬいて、フンと鼻をならした。
「それで花山院さんと追いかけっこをしていたのは誰ですか? 宮下 葵さん」
うわー、 かんぜんに誰だかわかってて聞いてるじゃん!
こーゆーとこ、ほんといやみなんだよね、シスターって!
葵もチェッとばかりに口をとがらせたけど、この半年でシスターにさからってもしかたないとわかってきたみたい。観念したように首をすくめて、ぼそっと謝った。
「……さーせんした」
「はい? なんですって?」
「すいませんでしたっ!」
「ざんねん、もう一息ですね」
「うぇっ?」
わけがわからず、目をぱちくりさせる葵。その耳に奈々がすばやく模範解答を囁いた。
「申し訳ありませんでした、以後このようなことはいたしません、よ」
「よくできました、青田菜々さん」
パオパオが、すまし顔で慇懃にほめた。
「それで、いったいなんの騒ぎだったのですか? 神聖なる教室で乱闘さわぎなど、わが聖クロス女学院にあるまじき野蛮な行為ですよ?」
「いや、乱闘って」
おおげさじゃね? なんて言いかけた葵をとめて、花音がすばやくパオパオの前にすすみ出た。ほんとに花音って、こういうとこ勇気がある……
「申し訳ありません。わたくしが花山院さんを怒らせてしまったのですわ。宮下さんは、わたくしをかばってくれただけなのです」
「おやまあ、またあなたですか。あ・お・や・な・ぎ、花音さん」
パオパオはわざとらしく、ふう〜っとため息をつくと、やれやれとばかりに眉をひそめて指先でこめかみをもんだ。
「まったく、ここのところ騒動のかげにはあなたありですね、青柳さん。よくもまあ、次から次へと」
「返す言葉もございませんわ。反省しています、シスター」
「あらまあ、あなたがそんなふうにおっしゃると、なんだか寒気がしますわね。あー、こわいこわい。それで? いったいなぜ、教室で喧嘩などなさったのです?」
「ええ、それが……」
理由を言うのがはずかしいのか、花音が困ったようにいいよどむ。代わりに、そばにいたクラスメイトが事情を話した。
「青柳さん、今年のジュリエットに選ばれたんです。花山院さんはやりたいのに選ばれなかったから、たぶん、それで……」
「んまあぁああああ!!!」
なぜかとたんにシスター・パオーラの表情がパアッとあかるくなった。
「青柳さん! あなた、今年のジュリエットに選ばれましたの?」
「え? ええ……」
「あらまあ、それはそれは! そうだったの、まぁ〜、よかったわね! それはたいへん名誉なことですよ。すばらしいわ、おめでとう!」
握手でももとめんばかりにやたらほくほくしはじめたパオパオに花音が絶句する。わけがわからないというように。
ほらね。わたしと奈々は肩をすくめて目くばせした。
ながくこの聖クロス女学院にいればわかる。文化祭の伝統劇でジュリエットを演じることが、どれほどみんなの憧れであり、ほまれ高いことなのか。でも、外から編入してきた花音には。
「そうねぇ、青柳さんは成績も優秀だし、気品があって制服もよくお似合いだもの。なんといっても華がありますわよね」
パオパオが急に花音のことをほめたたえはじめた。さっきまでプリプリ怒ってたことも忘れて、すっかりこうふんしたように頰がピンクに染まっている。
「ええ、ええ、あなたならきっとすてきなジュリエットを演じることができますよ。ああ、日本人形のように美しい黒髪のジュリエットだなんて、まあ、まあ、なんてすてきな……」
そこまで言って、やっとこうふんしすぎと気がついたのか、パオパオははずかしそうにコホンとひとつ咳ばらいをして、キリッとした顔をつくった。
「と、とにかく、わが校の伝統である栄えある舞台でジュリエットを演じようというかたが、こうもおてんばでお騒がせでは示しがつきませんよ? これを機に青柳さんは、みなのお手本になることを考えなさい」
早口でそういうと、くるりと踵をかえしていそいそと教室を出て行く。その口元が、わずかににやにやゆるんでいる。
「……なんなんですの、いったい?」
とまどいをかくせないように花音がこちらを振りかえる。
わたしと奈々は、あはっと苦笑いするしかなかった。
「パオパオ、きっと毎年、『ロミオとジュリエット』を楽しみにしてるんじゃないかな。ああみえて乙女だから」
「そ、そうでしたわね。テディベアの収集家でいらっしゃるし」
六月のバザーでのようすを思い出して、わたしたちはぷぷーっとふき出した。
シスター・パオーラは、わたしたち神秘倶楽部のお店「レ・ブリカ・ブラック」をしかめっつらでねっちりとながめまわしたあげく、かわいいテディベアやフランスの窓辺にありそうな木製スツール、足踏みミシン、薔薇のもようの陶器のボタンなどなど、やたら乙女チックな入札ばかりしてきたのだ。
パオパオの意外な一面を思い出して、すこしだけなごむ。でも、すぐにまた花音はうかない顔になった。
「困りましたわ。そのように期待されましても、わたくしは舞台に立つなどまっぴらごめんですし……」
「だいじょうぶだよ、花音。心配しなくても、演劇部のお姉さまたちが、しっかり演技指導してくださるんだから」
「そういうことじゃありませんわ、陽奈。わたくしが気がすすまないのは……」
そのとき、神様でも降臨したように教室がまたワッとさざめいた。
入り口を見ると、今度はなんと麗しの学長さまが、わがエルサレム組を訪れていらっしゃる! その学長さまのうしろには、わが神秘倶楽部の顧問、シスター・ペルムイの姿まで!
「ごきげんよう、1年エルサレム組のみなさん」
学長さまは、絵画のなかのマリアさまのようなやさしい微笑みでわたしたちにごあいさつをされた。そして、かるく会釈をして教室に入ると、シスター服の長い裾を優雅にひらめかせながら花音に歩み寄った。
「ごきげんよう、青柳さん。いまそこでシスター・パオーラから聞きましたわ。みなさんの憧れのジュリエット役を射止められたそうですね。おめでとうございます。わが校伝統のこの舞台が、あなたにとってすばらしい経験となりますように」
学長さまのお言葉がおわると同時に、シスター・ペルムイがジャカジャーン☆と陽気にフラメンコギターをかきならした。
「さすがやでぇ、花音ちゃん! わが神秘倶楽部からジュリエットが選ばれるやなんて、ウチも鼻が高いわぁ〜!」
ジャカジャカジャーン☆ と、さらにはげしくかきならされたフラメンコギター。その音色につられ、教室にまたパチパチパチと拍手がわき起こる。花音があわてたように、それをさえぎった。
「待ってください、学長さま、シスター・ペルムイ! わたくしはまだジュリエット役をお引き受けしたわけではありませんわ! ……いえ、じつは、お断りしようと思っているのです」
シスター・ペルムイが「ええっ!」と一声さけんで、蒼いまなこをまん丸に見ひらいた。
「なな、なんでやのん、花音ちゃん!? 伝統劇のジュリエットっちゅーたら、アータ、みんなの憧れのまとやで! 学院の歴史にも記される、もっっのすご名誉なことなんやでぇ〜!!!」
「そうなんですってね。ですが……」
花音が、どことなく悲しげに目を伏せる。それっきり黙り込んでしまった花音に、みんながまたとまどうようにシーンとなった。
「そうでしたか……」
静寂をやぶるように学長さまが厳かに呟き、うつむく花音の肩にそっと手をおいた。
「ごめんなさいね、青柳さんのお気持ちも考えず、はやとちりでお祝いをしてしまって」
「いいえ、学長さま……。せっかくみなさんにご推薦いただいたのに、期待にそえず、申し訳ないのですが……」
「いいえ、申し訳ないなんて考える必要はないのですよ。お断りしてかまわないのです。だれもあなたに、なにかを強制することはできません」
「学長さま……」
花音が、うっと目をうるませる。
わたしは、ちょっとバツが悪くなってもじもじした。
そっか。そういえばそうだよね。
誰も、誰かに、なにかを強制することはできない。
学長さまが、さらに花音を安心させるようにやさしくうなずいた。
「だれかがあなたを責めたりしないよう、わたくしがサポートいたします。だから、どうぞ安心してお断りなさい。こまったら、いつでも学長室にいらしてくださいね」
そういうと学長さまは、みなにかるく会釈をして、しずしずと教室を出て行かれた。シスター・ペルムイも「ごめんな、花音ちゃん。堪忍な!」とおがむように手を合わせながら、いそいそと学長のあとをついて教室を出ていく。
さわがしく花音をとりかこんでいたクラスメイトたちも、学長さまのお言葉で、強制はできないって気がついたみたい。気まずげにすこしうつむきながら、潮がひくようにおのおのの席へと戻っていく。
「よかったね、花音」
なぐさめるように声をかける。ところが、なぜか花音は、またうかない顔をしていた。
「どうしたの?」
「……いえ、なんでしょう、なんだか学長さまにああ言われると、逆にわたくしがひどくわがままなのではないかという気がしてきてしまって……」
あー、もー、天邪鬼だなぁ〜。
だいじょうぶだよ、気にしない気にしないっ……と言いかけたとき、今度は新聞部の駒林千春さまが、つむじ風のようにビューンと教室にかけこんでこられた。
そして、とんでもない情報で、またわたしたちの心をかき乱したのだ。
「速報、速報! 花音ちゃんお相手のロミオ役はなんとっ、生徒会長の羽藤史織さまに決定よ!」
ええっ、あの史織さまがロミオにっ!?
花音が「えっ……!」と絶句し、教室が再び、きゃーっ! と大歓声に包まれる。千春さまはこうふんさめやらぬように、ぺらぺらとしゃべり続けた。
「いや〜、白熱の大接戦だったわ! ロミオ役ということで、新聞部の予想では、おなじく生徒会の領家蜜希さまが優勢だったんだけど、いやはや、男装した史織さまを見てみたいって層が校内にこれほどひそんでいたとはねぇ〜、ぐふふふふ!」
男装した史織さま! たちまち頭のなかに、中世の騎士のような衣装に身を包んだ史織さまがぽわんっと浮かび上がる。うわーっ、なんて素敵! なんて素敵! あのとびきりロマンティックな雰囲気の史織さまがロミオだなんて、ものすごく意外だけれども!
千春さまが、悪知恵のはたらくアリスのチェシャ猫のように、にまぁっと花音に笑いかけた。
「さぁさぁ、どうする花音ちゃん? 憧れの史織さまがお相手役でも、ジュリエット役を断っちゃうぅ〜〜?」
花音がやりこめられたように「ぐぬぬっ」とつまる。そのとき、またもや教室内がキャアッとわき立ち、みなの目がいっせいに教室の入り口へとそそがれた。
そこには、なんと……!
「し、史織さま! 蜜希さまっ!」
シスターにも学長さまにも動じなかった花音が、鼻先をつつかれた子猫のようにわたしの腕にすがりつく。ボディーガードのように蜜希さまをしたがえた史織さまが、まっすぐに花音に歩み寄ってとびっきりの笑顔を見せた。
「ごきげんよう、わたしのジュリエット」
ギャーーーッ!!!!
そのたったひとことで教室は天地がひっくり返ったような大さわぎとなった。そして花音はキューピットの矢でばきゅーん!と心臓を射抜かれたようにみるみるうちにまっかになって、恋する乙女のごとく両手で胸元をおさえたまま、ぼうぜんと立ちすくんだ。
☆次回予告☆
葵です。別にいいけど、女子校ってよくわかんないことで盛り上がるよな。いまどきロミジュリなんてまじで笑うし、しかも花音がジュリエットだなんてちょーウケんだけど! ハハッ! ……まぁ、似合うんじゃねーかと思うけどな。
でもさ、あいつって天邪鬼だし、やたら目立つくせに目立つのはきらいなんだよ。それに、あんだけ嫌がっといて史織さんの言うことならきくってのも、あたし的にはかっこわりぃんじゃねーかなと思うけど。……ま、いいけどさ、好きにすれば。
ちなみに、陽奈もけっこう得票したんだぜ。だから、脇役だけどなんかの役がもらえるらしい。奈々は一票だけだったからどうかな、微妙だな。え、あたし? あたしはそういうの無理だから。え? いや、なんでだかけっこう票は入ったみたいだけどさ。
とにかく、これから花音がどうするのかが見ものだな。演劇部にはなかなかキョーレツなお姉さまがいるみたいだし、またなんか神秘倶楽部的なお騒がせがあるんじゃねーの?
じゃあ、またな。えーっと、ごきげんよう!
→続きは、こちら。
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