【運命#1】運命哲学があなたの運を変える
ここまで思考・感情のコントロールの2つのマガジンによって精神をコントロールする話をしてきました。
正しく精神をコントロールすることによって、人は元気や健康を手に入れることができます。
これは全てのベース、土壌です。
そこから真の開運を手に入れるためには、そこに導く運命哲学がなければいけません。
精神コントロールと運命哲学は土と種の関係です。
どれだけ立派な種を蒔いても土が腐っていれば育ちません。
落ち込んでいる人に「がんばれ」と前向きな言葉をかけたらさらに追い詰める結果になりはしないでしょうか。
疲れきった土に無理やり種を蒔くのではなく、精神コントロールによってまず土を健全にしてあげることが必要です。
健全な土を手に入れたあとであなたが蒔くべき種、運命哲学とは、運命をより良い方向に導いていく真の開運の知恵です。
「知恵」と「知識」の違いを知っていますか?
「知識」に善悪はないのに対して、知恵は人格に根ざした善なる考えです。
他人や社会に害悪をもたらす知識を「悪知恵」と呼んで知恵と区別しますが、悪知恵は知恵ではなく知識です。
知識は何かを理解し、把握することで得られるもので、悪党でも善人でも身に付けることができます。
振り込め詐欺のノウハウや人の騙し方はどんな人間でも知識として手に入れることができるでしょう。
一方で知恵は人格に根ざすものなので、知識と違って学校で習って身に付けられるものではなく、その人自身の過去の経験からにじみ出る人間学であり、精神的、人間的分野を成長させてくれるものです。
運命哲学は運命という氣の事象を解明し、社会、人間のためにより良い方向に運命を導いていく知恵です。
運命哲学と精神コントロールは土と種の関係であると同時に、表裏一体で切り離せないものでもあります。
たとえばりんごの木を思い浮かべてください。
りんごの木は多くの実をたわわに実らせますが、あまりにも実がたくさんなり過ぎると木自体が枯れてしまいます。
バランスが重要なのです。
運命哲学と真理
運命哲学は人それぞれの人生経験から学ぶものなので、より広く深い運命哲学を持っている人のほうがより運命を吉い方向へと進めることができます。
そのカギになるのが、自分の中にどれだけ「間違いのないこと」である真理を持っているかです。
「理由」という言葉がありますが、これは「理に由る」という意味です。
たとえば喧嘩をしている二人がいたら、その二人にはそれぞれ相手に対する思うところ、喧嘩をしてしまう理由があるのでしょう。
その理は真理ではありません。
しかし、「地球は丸い」ことを疑う人は現代社会ではほぼいないのではないでしょうか。
たとえ自分の目で確かめたわけではなくても、地球が丸いということは確固として揺るぎない真理です。
こういった真理を多く自分の中に持つことによって、人間は強くなります。
真理は一朝一夕に学ぶことができるものではありませんが、日々の考え方のトレーニングを繰り返すことで自分のものにしていくことができます。
それではここからは実践的にどういう考え方をしていけばいいか説明していきます。
できない理由を考えるのではなく、 できる理由を考える
仕事を頼まれたとき、自分がそれをやる理由、やらない理由、できる理由、できない理由はそれぞれあります。
決断を下すときにやってはいけないのは、やらない理由、できない理由を考えることです。
どれだけ考えても「それはできない・やらない」と結論が最初に出ているのですから、考えている時間が無駄です。
やらない理由をいろいろひねり出して自らの成長に蓋をしてしまうのは運命の凶い人です。
そういう人は無意識のうちに「できない・やらない理由」を考えるクセがついています。
「成功は諦めない者にもたらされる」といいます。
確かにチャレンジをしなければ失敗することもないし、恥をかくこともないかもしれません。
しかし、運命は氣ですから、何もせずに一つのところに留まっていると、どうしても澱んできます。
習慣を変えてできない理由ではなくできる理由を考えることによって澱みから脱出し、新たな歯車を回す力を得ることができます。
ないものを求めない
「今の仕事が楽しくない。やりがいを感じないし給料も安いので、資格をとって転職したい」と鑑定にいらっしゃる方は少なくありません。
昔と違って新卒で何が何でもいい会社に就職してそこでそつなく会社員生活をやり過ごしていれば安泰という時代ではありませんからね。
ネットでもテレビでも、さまざまなライフスタイルが紹介されるにつけ「このままではいけないのではないか」と思う人も増えるわけです。
そういう方に「なぜ転職したいのですか?」と尋ねると、「そっちのほうがお金がいいから」「もっといい生活がしたい」「自分の時間がもっと欲しい」などと最初はおっしゃいます。
しかし、さらに質問を重ねていくと、それは上辺の話で、実は「本当は自分は違う何かになりたかった」という自己実現欲求なのです。
何か今の自分とは全く違う、とにかくすごいものになりたいという方向の自己実現欲求は人が自然に持っているものであり、特別なものではないし、持つことが悪いということでもありません。
実際にこういった話は昔話から映画、舞台、マンガなどなど枚挙に暇がありません。
大ヒットした『マトリックス』のサエないサラリーマンが世界を救う救世主だった、なんて典型ですよね。
子どもたちには変身系のおもちゃは大人気ですし、ラノベでは異世界に転生して巨悪と戦う「なろう系」といわれるものは巨大ジャンルになっています。
しかし、水を差すようですが、ないものはないのです。
自分にないものを追い求め、専門の学校に通って資格をとったり初期投資をして「自分は夢に向かって前進している」と感じることはできるかもしれませんが、その道は本当になりたかった自分へと続いているでしょうか。
きつい言い方になってしまいますが、それはユートピア思考、もっと言ってしまえばお花畑思考かもしれません。
実際にそうやって転職をしたり資格の学校に通いだしたりした方の多くが途中で挫折し、費用と時間を無駄にして終わっています。
ないものを見つめるのは無意味なことです。
まだ時間とお金くらいなら取り返しがつきますが、このユートピア思考に感情が加わると、時として破綻を招きます。
たとえばホストに入れあげてお店に通いつめ、高いプレゼントも貢ぎ、自分の身を削って尽くした女性がいます。
お店に行けば彼は優しくしてくれるでしょう。
プレゼントをあげれば喜んだ顔が見られるし、すねたり甘えてきたり、自分にしか見せない表情をしてくれると思うかもしれません。
彼女はどんどん彼にはまって、恋心は膨らみます。
そうなると、私がこれだけ愛しているということが、いつの間にか「彼も私を愛してくれるはず」になり、やがて「彼も私を愛している」という思い込みになってしまうのです。
そんな彼女がうざったくなったホストが急に冷たくなったら、大変なことになりますよね。
ストーカー化するか、あるいはもっと貢ぎだすか、いずれにせよ彼女の人生は破綻しかねません。
本来彼は彼女に対して恋愛感情など欠片も持っていなかったのに、全ては彼女の感情が為せる独り相撲です。
もし、彼女が自分の感情を彼に投影させて幻のユートピアを見るのではなく、彼の感情はどうなのかを考えられていたらこんなことにはなっていません。
だからないものを見つめるのではなく、今自分にあるものを見つめることが大切です。
「私には何もない」? そんなことはありません。今そこにある肉体、精神、家族、友人などあなたにはたくさんのものが与えられています。
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