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さようならバリウム!胃カメラ+鎮静剤で健康診断がぐっと快適になった話

突然ですが、バリウム検診は好きですか?

健康診断の最後あたりにお出ましになる、あいつです。ゲップが出そうになるのを我慢しながら、重たくてどろっとした物質をむりやり胃の中に流し込むあいつです。

私はもうかれこれ8年ほど、そんなあいつと格闘してきました。

「じゃあ飲み切ったらコップはここに戻してくださいね〜」と5回くらい促されながら、飲みづらい白い液体をなんとか飲み込んだり。口のまわりを真っ白にしながら、斜めになった台の上でぐるぐるぐるぐる回転したり。

そんなバリウム検診を想像するだけで、前日から憂鬱でした。



そう、今年の7月までは。



胃カメラとバリウム

健康診断の日。「今日のバリウム検診、胃カメラ(胃内視鏡)に振り替えることってできたりしますか?」おそるおそる聞いてみた私に、看護婦さんは「あー・・、事前予約制なので・・・一応確認はしてみますが・・・」と言って奥に消えてしまいました。

「そうだよなぁ・・・やっぱり今年も頑張ってアイツを飲むしかないか・・・」と覚悟を決めた私の前に、さきほどの看護師さんが笑顔で戻ってきてくれました。

「今日、胃内視鏡検査のキャンセルが出たみたいで、変更できそうですよ。どうしますか?」


胃カメラ(胃内視鏡)とバリウム(胃部レントゲン)はどちらも、胃ガンなど上部消化管の異常をチェックするためのもの。通常の検診メニューに入っているのはバリウムの方ですが、胃カメラ(内視鏡)検診を受けるならバリウムはパスできます

私はもちろん、当日キャンセルというラッキーに感謝しつつ、「胃カメラ(内視鏡)に変更させてください」と即答しました。


未知のものへの恐怖心

そんなわけで、当日になってバリウムから逃れることに成功した私。でも、いざ変更手続きをすませると・・・未知のものへの恐怖心がふつふつとわいてきました。


胃カメラって・・・・・・・いたくない?くるしくない?

鎮静剤は打ってもらうことにしたけどさ、使用目的に「苦痛や痛みの軽減」って書いてあるよ?

「苦痛や痛みの撲滅」じゃないけど、大丈夫かな?

いや、わかるよ、期待値コントロールだよね。個人差もあるし、「あらゆる苦痛や痛みや不快感が完全に消えてなくなります」なんてことは絶対に書けないよね。それはわかってる。わかってるんだけど、でも・・・

・・・

・・・・・・


そんなわけで、私は待合室でせっせと「胃カメラ 鎮静剤」などと検索し、体験談を探していました。もう変更はしちゃったし、今さら誰かの話を読んだところで、もう私は内視鏡検査室へまっしぐらなのですが・・・


前置きが長くなりました。この記事は、「胃カメラいたくない?くるしくない?ほんとにほんとに大丈夫?」と怖くなって「胃カメラ 鎮静剤 体験談」などと検索している誰かの背中を押すために書いています。

それ以外の方にとっては退屈極まりない記事だと思いますので、カリブ海でぷかぷか浮いてた話とか夜中に思い立って刺繍セットを衝動買いした話でも読んでいってください。


初めての内視鏡(胃カメラ)体験談

最初にお断りすると、鎮静剤のききめには個人差があります。体質や体調にもよって変わるはずです。でも私個人の経験でいうと・・・


超快適!!!


いやもうほんと、なんでもっと早く胃カメラを選ばなかったんだろう・・・


ちなみに私が受けた検査の詳細はこんな感じ:

検査名: 上部消化管内視鏡検査
検査部位:

検査目的: 定期検診(健康診断) 
カメラを入れる場所
: 口から
鎮静剤: あり
使った鎮静剤: ドルミカム
喉の麻酔: あり


***

他の検査項目をすべて終えたあと、私は病院の奥にあるソファ席にとおされました。ゆったりもたれかかれるタイプの席で、待合室のイスよりずっと快適です。

そこで薬を飲むように指示され、若干の警戒心が芽生える私。というのも、バリウム検査で最初に飲む発泡剤が苦手だったから。胃を膨らませるためのこの発泡剤、飲むとゲップが出そうになるのにそれを必死でこらえないといけない。バリウム検査が苦手な理由の一つはこれでした。

胃カメラでもひょっとして不快な何かを飲まないといけない??「これ・・・ですか?この薬・・・ですか?」などと無意味な質問で若干の時間を稼ぎつつ、思い切って口に流し込んでみると・・・


ほぼ無味無臭!


特筆するような食感もなければゲップが出ることもなく、いくらでも飲めそうな薬でした。ここで一気に胃カメラへの好感度が上がります。

それから、看護師さんが腕に注射の針をさしてくれました。この時点ではまだ注射器に鎮静剤は入っていないようで、特に眠くなることもなく、意識もはっきりしています。「鎮静剤は、効き目をみて量を調節しながら入れていきますからね」とのこと。

続いて喉への麻酔。「苦いですけど少し我慢してくださいね」と看護師さんが私の喉めがけてスプレーをしゅっしゅと吹きかけます。でもそこまで苦くない。10秒ほど数えてからごくんと飲み込むと、麻酔はすぐにきいてきて、のどや舌がちょっとぴりぴりします。

そのままソファ席を出て、検査室へ。ベッドの周りにいろいろと器具が置いてあって、なんだか緊張します。医師の方を向く形で横たわると、マウスピースを口にはめられます。口をずっとあけてないといけないんだなぁ、口呼吸しづらいなぁ・・・

・・・

・・・

・・・

などと思ったのも束の間・・・気づくと検査は終わっていました。寝てたのか、ぼーっとしてたのか、自分でもよくわかりませんが、口の中にカメラが入ってきたのも全く気付きませんでした

あえて検査中に感じた不快感をあげるなら、1番目はのどの麻酔による違和感。2番目はずっと口をあけてないといけないこと。3番目は鎮静剤の注射がちくっとすること。でも本当にそれだけでした


さっきのソファ席に戻ろうと立ち上がると、少しよろよろしました。足取りが若干おぼつかない。

鎮静剤の効き目がきれるまで、ソファ席で少し休みます。30分程度だったと思いますが、携帯も持ち込めたのでとくに退屈もしません。あえて不便な点をあげるなら、右手の指にはパルオキシメーター、腕には血圧計がまかれているので、左手だけで操作しないといけないところでしょうか。寝てしまう人もいるようで、隣の席からはいびきも聞こえてきました。

その後立ち上がってみて、足元がしっかりしているのを確認して解散。

検査が終わった時にはもうのどや舌の違和感はなくなっていましたが、麻酔のききめは1時間続くため、飲食の際にむせたりする可能性があるらしく。病院を出たのは17:15ごろでしたが、飲み食いは17:35まで控えるように言われます。また、最初は水を少し飲んで、問題がないことを確認してから食事をとってくださいとのこと。


注意点

そんなわけで超快適だった胃カメラ。

バリウムから切り替えようか迷っている方全員に全力でおすすめしたいところなのですが、いくつか注意点もあります。


所要時間が長い

まず一つ目の難点としては、時間がかかること。鎮静剤を飲む場合、その効果が切れるまで病院で休む必要があるので、30分〜1時間程度は余計にみておいたほうがいいかと思います。

私は14:45に書類を提出して更衣室に入り、17:15に病院を後にしたので、所要時間2時間半といったところでしょうか。病院の混み具合や検査項目によっても変わると思いますが、ご参考までに。


お腹がすく

それから、麻酔がきれるまで飲食ができないこと。私は午後からの健康診断にそなえて朝から絶食していたのですが、17時半までご飯が食べられず、まぁお腹がすきました。

その分、17時半ぴったりに入ったお店でありついた朝兼昼兼夕食は本当においしかったです。


オプション料金がかかる

鎮静剤は、別料金で5500円かかりました。私の場合、勤務先の福利厚生の一環としての健康診断だったので、通常の検診メニューであれば自腹での出費はありません。

領収書に書かれていたのは「鎮静剤」代のみだったので、鎮静剤抜きの胃カメラのみであればおそらくは無料だったと思います。

が、鎮静剤を使っての胃カメラは本当に楽で、5500円の価値は十分にあると感じました。


腕に赤い跡がつく

鎮静剤のききめが切れるまでの長時間、血圧計を腕にきつく巻きつけていたので、腕には赤い筋のような跡が数本できました。これは数日後には消えましたが、検診直後に大事な腕の写真撮影?を控えている方がいればご注意を。


当日の運転、アルコール摂取、運動、サウナは不可

鎮静剤を飲んでいる関係で、当日は「車・自転車・バイクの運転、アルコール摂取はおやめください。また運動やサウナもお控えください。」とのこと。

ちなみに私は、帰り道にぼーっとするようなことはほとんどありませんでしたが、歩きながら一瞬眠くなりました。

といっても安全に支障が出るようなものではなく、軽い寝不足の日と似たようなものでした。


まとめ

バリウムよりずっとずっと快適だった胃カメラ(内視鏡)検診。鎮静剤と併用したところ、痛みも苦しさもなく、気づかないうちに検査を終えることができました。

バリウムが嫌い&かかりつけの医院が胃カメラに対応しているようであれば、全力でおすすめしたい検査です。

ただし、鎮静剤を使う関係上、時間の余裕が必要&当日できないことの制約があるので要注意。

また、当日いきなりだと変更できない可能性が高いので、余裕をもって予約した方が良さそうです。事前予約の一手間で、みなさんの健康診断ライフが快適なものになるよう願っています。


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