J1第30節vs 神戸 1-3 lose(Away/ 2023.10.21@DAZN)


はじめに

前節から3週間の中断を経てのJ1第30節。残り5試合で首位と勝点差11の鹿島は、アウェイ扱いの国立競技場でその首位神戸との一戦となりました。
負ければごく僅かに残るリーグ優勝の可能性が完全に0となってしまいます。奇跡を起こすため、奇跡を信じるため、絶対に勝ちたい試合となりました。

スタメン

鹿島は前節からスタメンを1人変更。知念→荒木として、中断期間中に入念に準備してきたと噂の4231の布陣で首位との一戦に臨みます。藤井のスタメンは継続、負傷が心配された岳がベンチに入り少し安心しました。

一方神戸は前節からスタメンを2人変更。飯野と出場停止の初瀬に替えて井出とマテウス・トゥーレルが入ります。怪我で代表を辞退したGK前川もスタメンに名を連ねました。良かった、怪我をしているGKはいないんだ…←

試合概要

鹿島はこの3週間で準備してきたのであろうGKから丁寧に繋ぐビルドアップを試みますが、神戸の前からのプレスの速さと強度に対応できず、ボールを前進させる事が出来ません。全くペースをつかむ事ができないでいると16分、鹿島の右サイドから今日初瀬に代わりLSBに入った本多にクロスを上げられると逆サイドの佐々木に頭で合わせられ早々に失点してしまいます。その後もペースを掴めない鹿島。シュートも打てず、このまま最小失点で前半を終えHTにテコ入れできれば御の字と思っていた45分、再び右サイドを神戸LWG武藤に破られ、ポケットの深い位置からクロスを上げられると再び逆サイドで今度は井出に頭で合わせられ痛恨の失点。HTまで我慢する事が出来ず、2点ビハインドで前半を終了します。

後半の巻き返しを狙う鹿島はHTに3枚の交代カードを切ります。前半に幾つかあったぶち抜きチャンスを活かせず存在感を見せられなかった藤井に代えて仲間、神戸のドリブルでの突破に後手を踏んでいた陸斗に代えて松村、前節もどこか痛めた様子で交代していた郁万に代えて昌子を投入。海舟をRSBに、樋口をボランチにポジション変更し、両SHを仲間&マツとかなり大きなテコ入れを施します。これが功を奏したか、後半の立ち上がりは鹿島が勢いを持ってペースを掴みますが神戸に我慢されると、83分、神戸にCKから3点目を決められ万事休す。91分にマツがカットインから左足を振り抜き意地で1点を返すも反撃はここまで、1-3で敗戦。リーグ優勝の可能性が0となる悔しい結果となりました。

感想

1.中断が悪い方に影響しちゃった感

3週間の中断の間、毎週試合のあるシーズン中には中々手をつけられない様な「新しい鹿島の目指す方向性の確認」やそのために必要な原理原則・チームとしての約束事の整理やアップデートをしてきたのでしょう。その一つとして、GKからのビルドアップをやや強調して準備してきたようだと、某マガなど読んで感じていました。そういう場合、準備した事に囚われてしまう事が往々にして起こり得ます。今日の試合の前半は、上手くいかなくてもGKからのビルドアップに囚われた結果自ら苦しい状況を招いてしまっていた様に感じました。もっと長いボールや浮き玉のパスも使えれば、もう少し違った展開にも出来たんじゃないか?と思いました。

2.個の質で負けていると認めなくてはならない

悔しい事ですが、今現在、選手の個の質は神戸の方が優れていると認めざるを得ません。単純に個の質同士をぶつけ合ったら神戸には敵わない。だから戦術を駆使して集団で相手を上回らなければならないのですが、現状は戦術の完成度もイマイチというのがなんとも苦しい所です。

思い返すと、タイトルをとっていた時期の鹿島も相手に個の質を叩きつけて勝っていたな、と思います。であったからこそ、ここ数年、戦術を浸透させ個の質のぶつけ合いだけでは勝てない相手に苦しみ、今年の神戸の様に個の質そのもので上回られると勝てない状況となってしまっています。

語弊があるかも知れませんが、ある意味、個の質をぶつけて勝てるのは強者のサッカーで、それに対して集団で対抗しようというのは弱者のサッカー。鹿島は岩政監督となって初めて弱者のサッカーにチャレンジしていると思います。
今までの鹿島に無かったマインド、「俺たちは弱い。だからチームで戦うんだ。」という部分を受け入れなくては先に進めないのではないかと思います。

まとめ

首位・神戸に手ずから優勝の可能性を0にされるというぐうの音も出ない敗戦となってしまいました。

俺たちは弱い。

自虐ではなく、この現状を受け入れる事が、復権への第一歩なのではないかと思いました。

這いあがろう。

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