決算から読み解くONE CAREERの戦略。HRのIR(2021年12⽉期通期決算)
元リクのなまリクです。HR領域のIRについて書いています。今回はワンキャリア社のIR分析です。
※この回は、ワンキャリア社の2021年12⽉期通期決算説明資料をもとに解説しています。
業績
直近の2021年12月期は売上高19.5億。売上⾼成⻑率(CAGR)+45%と驚異的な成長率を維持しています。
そして22年12月期には売上高27.7億、YoY+42%と引き続き野心的な目標を掲げています。
売上計上のシーズナリティは圧倒的に2Q(4月〜6月)。これは説明会商品の受注の山なのでしょうか?
KPI
さて、ここで「ONE CAREER」の求職者DBとしての実力値ですが引き続き絶好調といえるでしょう。累計求職者会員数は97万⼈を突破。一方累計で言われてもよくわかないので「新卒採用領域における会員獲得率」 を見ると22卒の対象学生をターゲットにしたシェアを見ると50%を超えています。実に就活をしている学生の1/2が「ONE CAREER」を活用していることになります。2強のリクナビ・マイナビにはまだ及びませんが、第3位の地固めは確実といえるでしょう。
また求職者集客のコスト面。広告宣伝費ですが、ユーザー認知度が⾼まり多額の広告宣伝費をかけなくとも事業成⻑が可能となり、広告宣伝費が前年対⽐で圧縮ということです。
法人取引社数は初めて1,000社を超えました。おめでとうございます!
ただしこれは求職者DBのサイズに比べて非常に顧客基盤がまだまだ小さい印象です。一般的にリクナビ・マイナビは1万社以上、新興のオファーボックスも8,000社の顧客を保有しています。「ONE CAREER」の顧客は大手や外資、ベンチャーに偏っていると思いますが、SMBの顧客開拓が今後要求されるでしょう。
特徴
興味深いのが財務基盤。普段ここではBSはあまり扱わないのですが、上場による資金調達で、財務のサイズが1段大きくなったのがよくわかります。
プライシング
今回の決算資料ではONE CAREER商品のプライシングと利用事例が公開されていました。ご参考まで。
今回の記事はお楽しみいただけましたでしょうか。また次回の記事でお会いしましょう。なまリクでした🐶🐶🐶
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