甘美な同情
同情するというのは難しい。確かにありがたいのだが、余計なお世話なときもある。翻して「甘美な同情を誘う人」もいる。
もうわかんないんだよね。「あ、何か声をかけたほうがいいのかな?」とか「声をかけないほうがいいのかな?」とか。
この人はどういう人だっけ?落ち込んでいるとき声をかけたほうがいい人だっけ?放っておいてほしい人だっけ?と考えるのは面倒くさい。でも、
苦しんでいるのに声をかけてくれなかった
とか思われるも嫌だし。ていうか、そんなことを考えた時点で100%外面を気にしているじゃねぇか!とゲロを吐きたくなる。余計な事するのもオレ、しないのもオレ。それでどう思われるのかはもう知らんから、直球しか投げられない。
そうやって、オレの目の前に色々な人が来て、色々な人が去っていく。もちろん自分から寄っていて、去っていくときもある。
去っていく人が惜しい、去っていくのも惜しい。来てもらうのはうれしいけれど、面倒だ。
一人が好きなくせに、一人が不安なのだ。
所要時間: 7分 (BGM: CHAINSAW BLOOD/Vaundy)
画像: 『メランコリア』(2011)