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月と過去-現在-未来

月は周期的にその姿を変える。

つい先日は丸々としたお月様だった。
ここから段々とダイエットしていき、
スラっとした出立ちに変わっていく。

このスタイルチェンジは、
地球と月と太陽の位置関係によって生じることは
学校で習うし、納得できる。

この現象のメカニズムが科学的に明らかになる前、
人々はどのように感じていたのだろうか。

天高くに鎮座する発光物体。
それが定期的に満ち欠けをする。

手に届かない物体のダイナミックな形態変化は、
さぞかし摩訶不思議だったろう。

月のトランスフォームは形だけでない。
今回見えた満月は単なる満月ではなく、
心なしかいつもより大きく見えた。

調べてみると、
月は頭の真上にある時より、
水平線近くにあると大きく見えるそうだ。
目の錯覚らしい。

大きな満月は圧がある。
錯覚とわかっていてもどこか恐怖を感じる。

錯覚という概念がなかった古の時代、
先人たちはどのような感情を覚えたのだろう。
もしかすると災いの前触れのように感じたかもしれない。
逆に、幸運の知らせに感じた人もいるかもしれない。

どちらであろうと、
見た人の感情を動かしたことは想像に難くない。

今も昔も人の心を動かす天体ショー。
遥か未来の人々も同じことを想うのだろうか。

それとも、未来人にとって月は空にあるものではなく、
生活する土地なのかもしれない。



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