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窓から落ちた記憶

窓から落ちたことなどない。

しかし、私にはその記憶が鮮明に残っている。
映画で見たシーンを自分の体験と錯覚している、
という訳ではない。

確かに自分が落ちていたのだ。

それは現実での出来事ではなく、
夢の中での体験である。

幼稚園くらいだったろうか。
当時住んでいた団地の浴室の小さな窓。
なぜかそこから落ちる夢を見た。

特別高層階ではなかったが、
夢は現実ではないので、高さは誇張されていた。

そもそも、高いところから落ちるという体験は、
恐怖そのものである。
ましてや、小さな子供にとっては。

それ以来、私は高所恐怖症になった。

・ジェットコースター
・吊り橋
・下が見えるタイプの階段

どれも足がすくんで、
変な緊張感が体を駆け巡る。

高い場所が苦手ということは、
絶景やスリルを味わえないことに繋がりがちである。
(足がすくむのと、スリルは別である)

何だか損である。

そこで、
高いところから落ちたらひとたまりもない。
だから身を守るために防衛本能が正常に働いている、
とプラスに考えるようにしている。

高所恐怖症になるトリガーは何だろうか。

私のように、トラウマを経験することだろうか。
それとも生まれつき高いところが苦手、
という人もいるのだろうか。

ともあれ、
小さい頃の体験は後の人生に大きく影響する、
というのは間違い無いだろう。

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