【140字小説】器のデカい彼氏

彼は器のデカい男だ。
デートに1時間も遅刻した私を笑って許してくれたし、さっき知らない人に道を聞かれた時も方向を教えてあげていた。
「それにしても、よくライブハウスの場所なんて知ってたね」
「まさか、知らないよ」
「え?」
彼は白い歯を見せて笑う。
「いずれは着くさ。地球は丸いんだから」

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