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ALL THE BRIGHT PLACES               きたはらいたくな的芸術感想


死を考える若者へ向けた映画と言い切ってもいい。

観る人を限定してしまうかもしれないテーマで創られた作品だからこそ、届くということはある。

それくらい強く届けたい想いを創り手から感じた。

死を悼む、死を悲しむ、死を受け入れるはあくまでもこの世界に残されたものの価値観で。

フィンチが言うようにもし、あの湖は異世界に繋がっていたとしたら?

この世界での彼は変人かつ若くして自殺した悼むべき存在であるけれど、異世界ではスーパースターである可能性もある。

自殺がいいというわけではない。

けれど、いけないということもないのではないか。

この世界には有形無形に限らず、素晴らしいものがたくさんある。

それと同じくらいに苦しみや悲しみを与えるものもある。

この世界を強要することは果たして本当に救いになるのだろうか。

この世界で生きている限り、死後の世界を見ることも体験することもできないのならなぜ人は生に縋りで死を遠ざけようとするのか。

本能といってしまえばそれまでなのかもしれない。

フィンチがこの世界からいなくなる場所に選んだ湖は息が詰まるほどに美しかった。

バイオレットが息を詰まらせて涙したのは、その湖のせいかもしれない。

サプライズが好きなフィンチがそれを最後に仕掛けたのだとしたら。
死はこの世界からの卒業であり、旅立ちの儀式なのかもしれない。

そして、エルファニングはやっぱり美しい。

映画ってやっぱりいいなぁ。

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