よしこさんの話す妄想とは?
認知症がある、よしこさん。
ヘルパーによっては拒否されるようで、私で大丈夫だろうかと、最初はドキドキものでしたが、すぐに私のことを受け入れて下さり、いろんな話しをしてくださるようになりました。
ただ、話しを聴いていると、どこまで本当だろうか?と思うようになりました。
泣きながらお父さんが殺されたという話しをしていた時は、その場にいた弟さんが完全否定していました。
よく隣人が屋根を伝って室内に入ってきて、私の物を盗んでいくと言う話しをしていました。
そういった話しをしている時のよしこさんの表情はとても険しくなります。
よしこさんが怒りの感情を抱いたままお宅を出たくない為、退出時までには、笑顔でいられるように話しをもっていきます。
今度、隣の人が入ってきたら、杖でやっつけたらどうですか?
と話すと、勝ち気なよしこさんの目は輝き、よーしこの杖でコテンパンにやっつけてやるぞっ!と言い
二人でエイエイオーッ!!
なんてやったりしていました。笑
ちなみに、以前、部屋から出て階段から落ちてしまったことがあるよしこさんの部屋の入り口には、センサーがついていて、同居の弟さんが室内の出入りを確認されている為、隣人が勝手に出入りしているなんてことは恐らくありません。
ただ、よしこさんが現実には起きていない被害妄想の話しばかりをしていたとしても、私は一度も否定したことはありません。
よしこさんは私に嘘か本当かの審判を望んでいる訳ではなく、ただただ聞いてもらいたいだけだと思うのです。
老人ホームへの入居待ちをしていたよしこさん
約10ヶ月後にやっと入居出来ました。
老人ホームへの入居=お別れです。
今、どうしているかしら…。
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