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ゴミを 「ひろいたい」

最近
MomoDa(5歳) のひとことで、すごい経験をさせてもらっているんです。


ここのところ、ご近所のマンションのゴミ置場にカラスがすごくて。コレが10羽20羽どころの騒ぎではなく30までは MomoDa と数えたんですが、おそらく50羽以上いると思われる。そんな感じで。

「山に食べるものがないのかなぁ」
「赤ちゃん生まれる時なのかもしれないね」

なんて話しながら、恐る恐る通り過ぎるその道は、ワタシ達含め近所に住むお友達みんなが保育園に行く時に通る道で。

黒く、羽を広げると大きな大きなカラス。この世にまだ怖いものがほとんどない MomoDa でも「かあちゃん、こわいねぇ」と言うほどで。

そしてそのカラス達、ゴミ置場からゴミ袋をくわえて飛んでいき、周辺の公園などでゆっくりとお食事するようで、もう辺りはゴミだらけ。


ちらかしちゃいけないってゆってるでしょ!

そんなカラス達に向かって「あかちゃんにごはんいるのかもしれないけど、ちらかしちゃいけないってゆってるでしょ!!」とプリプリ怒っている MomoDa。

どこからか箒の形をした木の枝を拾ってきて、はきそうじをしているではありませんか。

よく見つけたねその箒(笑)

そんな MomoDa に「このゴミ。どうしたい?」とたずねると…


「ひろいたい」


即答でした。

ならば、ちょうど我らがcoopさんにお買い物に行く途中だったので、coopさんでトングを2つ、もしもパンパンになっても MomoDa が持てるよう小さいほうの10リットルのゴミ袋をGET。

早速、カラスが散らかしたんであろうゴミ、誰かがポイっと捨てちゃったゴミ、我が家までそう遠くないcoopさんからの片道で、このゴミ袋の3分の2ほどにもなるゴミをひろいながら帰ってきました。

すごいな。
MomoDa さん。あなたのしていることは、すごいことだな。と思いながら。

ちょうどゴミを出せる日だったので、クリーンステーションにこのゴミを出しに行くと、管理しているおっちゃんがいらして、

「ゴミだけじゃなくて、素敵なものをひろわれましたね」

そんな風に、声をかけてくださって。


素敵なものをひろわれましたね


いろんな意味を含んだこの言葉。今もワタシの頭の中でリフレインしています。

街のゴミを拾って歩く。なんて、ワタシにとっても初めてのことですし、人からこんな言葉をかけていただくのも、生まれて初めてのことでした。

かあちゃん行くよ♫

その2日後。

「かあちゃん!いくよ!」

と、自分でポニーテールをし、キャップをかぶりマスクを装着。右手にはトング。左手にはビニール手袋にゴミ袋。

完璧な装備でもう靴を履いて玄関に立っている MomoDa に引きずられるように coopさんまでお散歩に。

カッコいいな

何背負ってるの?何入れてるの?気になります。

ズンズン行くよ


ピピピッ ゴミハッケン ゴミハッケン


コレハ モエルカ モエナイカ

ゴミを発見するとロボットが起動

「ピピピッ ゴミハッケン! ゴミハッケン!」

「コレハ モエルカ? モエナイカ?」

このロボット可燃ゴミか不燃ゴミが聞いてきます。ちゃんとしています(笑)

「モ・エ・ル」

せっかくなのでワタシもロボットになって答えます。笑

行きだけで袋に半分くらいのゴミがひろえました。

coopさん到着。そこはみんながお買い物に来るところ。トングを持ってゴミを持った姿では入れません。駐輪場の隅にゴミ拾いSETを置かせてもらい、持参した手手シュッシュでアルコール消毒。

そのまま洗面所をお借りし石鹸でキレイキレイに手を洗い♫お買い物。卵を買いに来ただけなのに。MomoDa の大好物のイチゴを2パックも買ってしまいました。


ピピピッ

帰り道はまた別の道を通って。

ここは保育園のみんなとよく遊びに来る公園の竹やぶの入り口。ここからズンズンと山を登り探検してるのだとか。そして、ゴミがいっぱいなんだよと、話してくれました。

ここに一緒に遊びに来る MomoDa より小さなお友達が、わからなくてゴミを触っちゃうかもしれないから、というのがこのゴミ拾いをしている理由のひとつでもあるようです。

行きの道中もそうですが、帰りのこの道でも、MomoDa はたくさんの方に話しかけられていました。

毎日coopさんまでお散歩してるのよ。という優しそうなご婦人は「お嬢ちゃん綺麗にしてくれてありがとうね」と。

愛犬ポンちゃんとお散歩中のご夫婦は「寒い中ありがとう。ポンちゃんも喜んでるわ」と。

ほんとに寒かったんですこの日。笑

朝陽が昇るとそれを背に毎日歩いている。太陽に感謝してるんだというおじいちゃまは「いいことあるぞ〜必ずいいことあるぞ〜」と。


こんなにも、知らない人からたくさんの言葉を、たくさんのありがとうを言われたこと…ワタシはありません。

カラスがいっぱいいても、怖いわーと思うだけ。たくさん落ちているゴミを見て、区役所に電話しよかしら。と思うだけ。恥ずかしながら、ワタシはただ「思うだけ」でした。恥ずかしいです。


愛しき MomoDa よ。
眩しいです。


誘ってくれてありがとう。
素敵な経験をさせてくれてありがとう。


そして思うこと

もしかすると
もしかすると

洗濯機がどうやって排水してるのかが不思議でしかたないようで、お風呂の栓と同じようなものがあって「とうめいのロボットがあけたりしめたりしてるかもしれない」と、その瞬間を逃すまいと洗濯機の窓に張り付いて観察している。

そんな…まだまだあどけなく幼いひとりのこどもの一言に、私の心が動かされたように。偶然であったKくん家族が「今度一緒にやろう!」といってくれたように。名前も知らないおじいちゃまやご婦人が声をかけてくれたように。

ひとり。またひとり。心動かされる人が増えていったら…

ひろいたい」MomoDa のこのひとことが、穏やかなこの街に、一大ムーブメントを巻き起こすかもしれない。

そんな気すら、してくるのです。


いろんな嬉しい言葉や労いの言葉、ありがとうの言葉をかけてもらっていましたが、仲良しのKくんの父ちゃんが「今度一緒にやろう」と言ってくれたことが1番嬉しかったようです。

MomoDa は
仲間が増えることを望んでいるようです。


ピピピッ ゴミハッケン!

シリーズやってみた vol.94



ずーっと前から
毎日早朝散歩でゴミひろいをされているnoteのお友達かつおさん↓↓

継続は力なり

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