見出し画像

「クレーム対応」は、伝え方が9割だと思う。


クレーム対応が、ハチャメチャに怖い。

そう嘆く、入社3年目の営業職の女性に向けて私は今このnoteを書いている。

そもそも、この女性の指す「クレーム」は、本来の意味の「クレーム」と本当に同じ意味なのだろうか?まずはそこから考えたい。

クレーム【claim】
①売買契約で、違約があった場合、売手に損害賠償を請求すること。
②異議。苦情。文句。「―をつける」

広辞苑


広辞苑ではこう出てくる。

多くの場合、クレームとは②を広く指すだろう。

確かに最近カスハラ(カスタマーハラスメント)も増えていると聞くし、理不尽なお客様は0ではないけれど(ご病気ゆえに暴走を止められないとか、心の底からの言いがかりや嫌がらせもあるし...このあたりは対応注意である。)


そうはいっても、
すべてのお客様の「お言葉」を「クレーム」で一括りにしてしまうのは、やっぱり違うかなと個人的には思うのである。

なぜか?

クレームは、
「お客様の本音」が詰まってると思うから。

それは怒りという形に変わっていることが多いけれど、弱音だったり、怖さだったり、期待だったり。

なかなか言えなかった気持ちがたかぶりすぎて、そういった形になって出てきてしまっている...といえる。
(もちろん例外はある。こちらの盛大なミスなど)

それを、
「オタクの社員教育はどうなってるんだ」
「この商品、おかしいんじゃないの。何を考えているの。」

そうした言葉だけで、「怒っている」「クレームだ」と捉え、ドキドキしながら平謝りするのは...
ちょっと違うんじゃないかなと思う。

ガチギレしているその理由は、ほんとは別のとこにある。

それを「クレーム怖い」というだけで
無難に終わらせるのは勿体無い。

本音で話せる機会だから。
ここぞとばかりに聞き出す。全部全部吐き出してもらう。

それによって、急激に仲良くなったり、まさかのリピーターさんになったり...
そんな可能性だって0ではないのだ。

そういう経験が、私には何度もあった。

(恋愛関係も同じ。ぶつかって始めて深まる。浅い関係よりむしろ、「闘って」濃くなってナンボなのである。)

わたしのクレーム対応術


とはいえ、どんなふうにクレーム対応をしたらいいのか...?に応えたい。

この章では、これを知っていると少しは心が楽になるかも?という私の心がけをまとめてみることにする。

(もちろん私は問題解決のプロフェッショナルじゃない。全てこれで解決できるとは思わないで欲しいし個人的見解でしかない。でも、よかったら参考にしてもらえたらなと思う。)

*ビビリだからこういうふうに書かないと進められません。

(ホントは怖いよ、クレーム対応。もちろん。)

❶まずはとにもかくにも謝罪!

(例)
「〇〇様、この度は〜に関してご不快な思いをさせてしまって、本当に申し訳ありませんでした。
また言いづらいことを言葉にしていただき、大変感謝しております。」

point

📍テンプレートみたいに謝らない。
📍「怒り」以外の感情にも気づく(こんなことを言わせて嫌な思いをしただろうな、寒かっただろうな、など)
📍難しい言葉を使わない。
📍伝えてくれたことへの感謝も伝える。
📍「謝罪要素」は具体的


❷言いたいことを吐き出してもらう

例「〇〇様、その他、何か他にもお気づきの点はありますでしょうか?ぜひ教えていただきたく思います。」

point

📍名前を呼ぶこと。
📍メモをとりながら聞く。
📍たまっている場合が多いため、全て頷きながら聴きまくる。反論しない。

❸こちらの伝えたいことを謙虚な姿勢で伝える

例「今回の件は、実は〜〜といった事情が原因としてありました。お恥ずかしいことに〜〜であり、完全にこちらの管理体制が整っておりませんでした。こちらの件は、事前にみなさまにメールにてお伝えはさせていただいており、伝わっていると思い込んでしまっておりました。〇〇様からのお声を聴き、それだけでは対策は不十分だったと反省しております。本当に申し訳ございません。」

point

📍包み隠さずクレームの元となった原因を話す(きっかけはみんな知りたい。)
📍お客様の「言い過ぎ」に関してや、こちらが言いたいことは、少し触れつつも謙虚に伝える
(いや、事前に言ったじゃん!読んでないのそっちじゃん、みたいなニュアンスで伝えたら誰だっていい思いはしない。)

◇コミュニケーションはキャッチボール。届けようとしたとしても、届かなかった時点でこちらの非。それは忘れない。

❹ご提案

私共としては、〇〇様にはぜひ〜〜をしていただきたく思っております。
このようにご迷惑をおかけして恐縮なのですが、ぜひ〜〜という方法で、もう一度ご利用いただくことは叶いませんでしょうか。

point

📍寄り添える範囲でのご提案をする
(こちらに非がある場合などは、求めていることを察知してできる範囲の対応を行う。この辺りは上層部のスタッフと要相談しておくと良い。)

◇別メニューの用意
◇ドリンク料金分を無料に
◇担当スタッフの変更
◇今後の対応で挽回
色々あると思う。

「対応を改めて欲しい」ケースでは、物やお金で解決しようとして逆効果になることも。

ただ、何でもかんでも「上に確認します」の連発は日に油。
事前に起こりうるケースを予測した上で、どんな提案をしていいか、武器を持っておくと安心。

❺改めての謝罪、感謝

この度は、本当に申し訳ありませんでした。また、お時間をいただきまして、ありがとうございました。
今後はこうしたことのないよう、すぐに社員にて会議を行い、対策を講じてまいります。〇〇様からいただいたご意見も伝えさせていただきます。
本当にありがとうございました。

point

📍最後までお名前呼び
📍貴重な時間をいただいたことに触れる
📍基本は「謝罪」より「感謝」
📍いただいた意見を今後どう活かすか伝える


クレームは怖くない

いや、怖い、怖いけれど。
それでも、人と向き合うことは諦めちゃいけない。

「怒ってくれて」はじめて、
サービスの改善に大幅につながることも多い。

全てはお客様の言葉から始まる。
ニーズがあるから、私たちは変わっていける。

そういう意味では、サイレントクレーマーが1番怖い。ずっと不満や不安を抱えながら、すっといなくなってしまうと、何もしてあげられない。

そうした人たちに代わって、声を上げてくれるお客様は、やはり大事にしたいなと思うのである。


以上が、わたしの考えるクレームへの答え方。

わたし自身も勉強中の身ではあるけれど、これからも怖がらずにいろんな人と対話を続けていきたいなと思う。


この記事が参加している募集

『ベストセラー作家になる』これが私の夢です。40歳までに形にします。もし、「エッセイ、よかった!」「頑張れ!moon!」と思っていただけたら、温かなサポートをお願いします!有名になって「あの時サポートしたんだ!」と思ってもらえるようにいたします✨(強気!笑)