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大好きな“抹茶”で起業した20代社長に聞く、愛されるブランドの育て方とは

食を軸に夢を追いかける方へインタビューをする連載マガジン「ユメゴハン」。

今回は、「心に、晴れのいっぷく」をコンセプトにした抹茶専門ブランド「千休」の代表、久保田夏美さん(なまっちゃさん)にお話をお伺いしました。

20代で株式会社千休を創業され、抹茶の商品プロデュースや会社経営に邁進されてきたなまっちゃさん。

今回はなまっちゃさんに、食品業界で働く魅力やブランドづくりにおいて大切にされていることをお伺いしました。

大好きな抹茶を仕事に。新卒1年目で株式会社千休を創業

──  これまでのご経歴と現在のご活動について教えてください。

大学時代からWebライティングやWebデザイン、PRのお仕事などをやっていて、新卒ではシステムエンジニアとしてwebサービス開発に従事していました。

本業をやりながら副業にも力を入れてパラレルに働いていたのですが、入社数ヶ月後、個人で請け負っていた仕事に集中して力を入れていきたいと感じたタイミングでフリーランスになりました。フリーランスになってライターや広報の活動をする中で、「自分の好きなこと=抹茶」で仕事をしたいと思い、株式会社千休を立ち上げました。

抹茶専門ブランド「千休」を運営しており、グルテンフリーの抹茶のお菓子やドリンクを開発・販売しています。これまではオンラインショップをメインに活動していましたが、最近は催事や期間限定のイベントなどでのオフラインの販売にも力を入れています。

抹茶の魅力をより多くの方に知ってもらいたいという想いで、ホテルと抹茶のアフタヌーンティーのコラボをしたり、保育園で茶道の体験クラスを実施したり、販売以外にも幅広く活動しています。

──  すごく幅広いですね。社長としてどのような業務をおこなわれているのでしょうか?

ブランドの表に見える部分はすべて担っています。SNSの運用や、リーフレットやパネルのデザイン構成・コンセプト作りも一通りやっていますね。催事など販売の際も表に立ってお客様と直接関わっています。

やることが多くて大変ではありますが、お客様の声をダイレクトにキャッチできますし、すべて自分が関わるからこそブランドとしての世界観も統一性を出せていると感じています。

Webにはない在庫管理。ぶつかった壁と食品業界の魅力とは

──  会社を立ち上げられて5年ほど経つと思いますが、これまで特に大変だったことは何でしょうか。

ビジネス面で一番大変だったことは、食品業界だからこその在庫調整です。賞味期限があるビジネスなので売れ残ると廃棄になってしまうし、反対に売れすぎて在庫切ればかりになってしまいお客様にご迷惑をおかけしたこともあり、最初はその調整に苦戦しました。

もともと大学時代からWeb業界を中心にキャリアを歩んでいたのですが、Web業界には在庫という概念がないので、千休を始めた当初は戸惑いましたね。今は経験を重ねてだんだんと在庫調整ができるようになってきました。

──  食品業界だからこその大変さがあったのですね。伝統業界としての特徴や魅力もあれば教えていただけますか?

IT・Web業界は人の流動性も大きい一方で、伝統業界はとにかく人との繋がりやネットワークを大切にする風土があります。助けていただいたらきちんとお返しする。紹介してもらったら、紹介元にお礼に行くなど……。挨拶やお礼をきちんとすることを大事にしています。

また伝統業界においては、数字や利益だけを考えた行動は敬遠される傾向にあります。もちろんビジネスなのでお金も大事ですが、効率性や短期的な利益だけを求めるのではなく、長く人間関係を築いていくことが大事な業界だと感じます。

この業界の魅力としては「愛がある」ところが個人的に好きです。茶農家さんはお茶を我が子のような思いで1年間手にかけて育てています。さまざまな人の想いが込もった商品を届けられるのは幸せですね。

お菓子もエンタメ!?推しからの学びをブランドに活かす社長

──  X(旧Twitter)やnoteなどご自身で情報発信されていると思いますが、発信において大切にされていることがあれば教えてください。

ただ抹茶の美味しいスイーツを売るよりも、商品開発の背景・ストーリーや想いも届けたいと思って発信しています。広く多く買ってもらうよりも、本当に欲しいと思ってくれた人に届けたいので、ブランドの良い面だけでなく大変だった過程などもリアルにさらけ出していますね。

noteではメンバーシップも運営していますが、お客様だけでなくビジネス面でチェックしてくれている人もいるので、読んでくれた方の参考になったらいいなと思っています。

▼なまっちゃさんのnoteメンバーシップはこちら

──  “プロセスエコノミー”とも言われるように、過程を知ると応援したくなります。

そうですね。私はアイドルが好きなのですが、プロデュースや発信の方法はアイドルからの学びを活かしています。

最近でいうと、オーディション番組発のガールズグループ「ME:I」が推しで。オーディション番組ではデビューメンバーが決まる前から密着するのですが、デビューまでの道のりを知っているからこそ愛着が湧いて、デビューやリリースが本当に嬉しく感じるんです。

成長していく姿をさらけ出してくれるから、できない部分や苦戦している姿すらも愛おしくて、壁を乗り越えたときに一緒に喜べるのも魅力です。その学びを活かして、お菓子の発信においても販売までの途中過程を一緒に発信するようにしています。

──  推しからの学びを直接活かされているのですね……!アイドルを推すときも仕事に活かせる部分をチェックしているのでしょうか?

実はめちゃくちゃ意識しています(笑)発信方法やプロモーション方法とか。例えば1曲リリースするとして、曲を出すまでに何ヶ月前からどんな宣伝をしているのか、スケジュールを調べてチェックしています。ネーミングやコンセプトも参考にしていますね。

「お菓子もエンタメみたいなもの」で、アイドルと近しい部分があると思うんです。「欲しい」「買いたい!」と思ってもらうための本質は同じだと感じるので、推し活が直接仕事に活かされています。

本物の抹茶の味を知ってもらうきっかけとしての「千休」

──  今後の千休のビジョンを教えてください。

将来的には、世界中に「千休」のファンがいて、アイドルのように推されるブランドになりたいです。広く浅くというより、深く熱狂的なブランドにしたい。

「千休しか食べられない」「プレゼントには絶対千休のお菓子!」という人を少しずつでも増やしていきたいですね。そんなブランドにしていくために、商品のコンセプトや味に一切妥協せず、商品開発にこだわっていきたいと考えています。

抹茶が苦手な人も一定いると思いますが、抹茶風のものを口にしたことがきっかけで苦手意識を持ってしまった方も多いと感じています。実は本来の抹茶の味を知らない人も多いんです

千休のお菓子を食べて、「抹茶は苦手だと思っていたけど美味しい!」と気づいてくれる方も結構いらっしゃって。品質を追求することで、「抹茶って実はこんなに美味しいんだ」と気づく人を増やすことが目標です。

「続けているだけで生き残る」なまっちゃさんの挑戦理念

──  最後に、好きを仕事にしたいと考えている人へアドバイスをお願いします!

私は「継続力」が一番大事だと思っています。続けているだけで生き残っていけると思っているので、コツコツと積み上げる派なんです。

さまざまな会社やブランドを見ていても、生き残っているのは意外と慎重な人だったり、緻密なブランドだったりするんです。大胆さや攻めの姿勢も大事だとは思いますが、長く続けるには慎重さとのバランスが大事だと思います。

私自身、千休を始めたばかりの頃は、元々やっていたWeb系の仕事と2軸で活動していました。土台があったからこそ、心の余裕を持ちながらチャレンジができたなと感じています。

挑戦するとき、何かを手放さなきゃと焦ることもあると思いますが、背伸びせず着実に信頼を積み上げていくことが大事だと思うので、ぜひ継続を大切にしてみてください。

──  コツコツ積み重ねることが一番大事ですね。会社を経営されてきた方のお言葉だからこその説得力があります。なまっちゃさん、本日は貴重なお話をありがとうございました!


インタビュー・執筆:なこてん

【千休の商品や情報はこちら🍵】

▼千休公式オンラインショップ

▼抹茶玄米カヌレ

💚カリッとした生地の中に、やさしくて濃厚な味わいの抹茶クリームで、奥深い味わいの層を楽しめます。味を上に乗った丸い抹茶のチョコレートも、しっかりと抹茶の風味を感じられてアクセントになっています。大きめサイズのカヌレで、1つで満足感を得られるのも嬉しく、小腹が空いた時のお菓子にぴったりです✨

インタビュアーなこてんの推しポイント

▼【限定】抹茶もち生大福

💚千休のお菓子の中ではめずらしい和菓子の抹茶大福。外の皮はもっちもち、中には濃厚な抹茶クリーム。抹茶の風味がしっかりしていますが、強い苦味やえぐみなどがなく、上品でとても食べやすいです。お茶と一緒に味わいたいお菓子です✨

インタビュアーなこてんの推しポイント

▼米粉の抹茶フィナンシェ

💚グルテンフリーとは気づかないくらいのしっとり食感と濃厚な味わいが魅力の抹茶フィナンシェ。バターの香りと抹茶の風味が感じられ、上品な味わいが楽しめます。

インタビュアーなこてんの推しポイント

▼抹茶ラテ・カプチーノ

💚「これぞ本物の抹茶の味わい」と感じるほどの、抹茶の濃厚さ。牛乳やお湯とも混ぜやすく、抹茶の粉や砂糖の粒がダマになりませんでした。本場京都のお店で飲むような本格的なドリンクをお家で味わえます。お家にストックしたい…!

インタビュアーなこてんの推しポイント

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